■ロップル
兎人族の獣人。物心つく頃から親はいなくスラム育ちで人間に虐げられていたが御主人様であるウィリアムに引き取られメイドとして仕えている。
自分救ってくれたウィリアムに恋しているが貴族であり自身の御主人様であるウィリアムとヒトではない獣人の自分では立場が違いすぎると恋心を隠している。
ウィリアムの酔っ払い大暴走からのワンナイトが一発的中してしまい妊娠。しかもウィリアムがその時の事を覚えていないので妊娠を告げることが出来ずに思い詰める。
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作品内容
雑なあらすじ
兎の獣人であるロップルはかつてどん底にいた自分を救い、差別なく仕事を与えてくれているウィリアムに恋をしていたが獣人でありスラム育ちであった自分と人間であり貴族であるウィリアムでは身分が違いすぎるとその想いを隠して仕えていた。
メイドと御主人様。その関係が変化する事はないと思っていたロップル。
しかしある日、酷く酔っ払って帰ってきたウィリアムを介抱しようとしたところベッドに引きずり込まれてしまう。
いけない、と思いながらも好いた男から『女』として求められている喜びからつい受け入れてしまったロップル。
泥酔していたとはいえ好きだった人に愛された喜びで夢見心地に浸るが──。
「うう、頭がもの凄く痛い……昨晩の記憶がバーにいた辺りから綺麗サッパリないんだけど僕がどうやって帰ってきたか分かるかい?」
「え……お、覚えていらっしゃらないんですか?」
「うん……ちょっと嫌なことがあってね。バーでワインとかウィスキーとかがぶ飲みしたのは覚えているんだけど」
「……は、ははは……そ、そうなんですか……」
ウィリアムは昨晩バーでヤケ酒していた途中から目を覚ますまでの過程を綺麗さっぱり忘れていた。頭を抱え二日酔いの症状に苦しむウィリアムを見て色んな意味で脱力しつつも本来あり得ない経験であった一夜の過ちを甘く切ない思い出にして今まで以上に張り切って仕事に没頭するが……。
(月経が……来ない……)
あの夜から三ヶ月ほど経過してからというもの突発的な吐き気に悩まされるようになりまさか、とおそるおそる調べた結果妊娠している事が発覚。
ロップルはあの夜の事を無かった事に出来なくなった現実に崩れ落ちるのだった……。
雑な登場人物紹介
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■ウィリアム=ウィルクレア
名門貴族ウィルクレア家の四男。気弱だが優しく穏やかな性格。
政略結婚で貴族の娘、ミリアと結婚したがなかなか子どもが出来なかったため離婚を切り出されたバツイチ。冷え切った結婚生活の末に元妻に私の時間を返せ種無し男と罵詈雑言を吐き捨てられた上に家族含む親族にも種がないから嫁に逃げられたと馬鹿にされた事で心に深い傷を負い人間不信に。
心の傷を癒やすために実家から離れ慈善活動をしていたところ路地裏で人間に虐められているロップルを目撃。その哀れな姿が今の自分と重なって同情し家に連れて帰った。
それからロップルの純粋さと優しさに癒やされやがて異性としての好意を持つ様になるが主人である自分が告白したら立場上困るだろうと苦悩。
親族とのパーティーに参加した際のマウントや腹の探り合いによるストレスから滅茶苦茶ヤケ酒してしまったせいで色んな意味で大暴走してしまう。 -
■セバスティアン
ウィリアムに仕える老執事。ウィリアムが子どもの頃から世話をしており彼の幸せを心から願っている。
ウィリアムがロップルに惹かれている事もロップルがウィリアムを想っている事も気づいておりどうにかならないものかと悩んでおり、二人の仲の進展のきっかけになればと酔ったウィリアムの世話をロップルに任せた結果告白を飛び越えて一線を超える→妊娠という大イベントが起きてしまったため滅茶苦茶頭を抱える胃痛枠のお爺ちゃん。 -
■ミリア=ミュゼルナ
ウィリアムの元妻。プライドが高く我儘な性格の貴族。元々ウィリアムの事を好いていなかったが政略結婚なので渋々結婚するも三年経っても子どもが出来ず両親に早く子どもを見せろと急かされるストレスでブチギレて離婚を切り出す。既に再婚している。
本作の世界観の補足説明
■獣人
ヒトに近い体と動物の耳や尻尾が特徴の種族。主人公であるロップルは兎人族で他にも犬人族、猫人族、鳥人族など様々な獣人が存在している。
動物のように毛むくじゃらな獣人も入れば耳と尻尾以外はほぼ人間と変わらない獣人もいる。種族的には人間として分類される(普通の人間はヒト族とされる)が過去ヒトと獣人との間に諍いがありその軋轢からか国によってはヒトもどきのケダモノだと蔑まれており人間扱いされず差別される事も。
ヒトと子を為せるがヒト同士よりも出来にくい。
■ふんわりとした世界観
魔法や獣人が存在するファンタジーな世界観。ヒトや獣人が入り乱れる世界でヒトの方が多く立場も基本的には上な事が多い(作中には出てこないが獣人主体の国もあるので一概には言えない)
ウィルクレア家含むヒトの貴族は先祖代々伝わってきた尊き血を子孫に受け継がせるのは義務であるとされ生殖能力がないものはかなり冷遇される。
そのため元々は優秀で将来有望だと期待されていたウィリアムの評価は大幅に下がってしまっている。
本作について
酔っ払って理性が無くなったウィリアムがロップルを襲ってしまいロップルも一時でもいいからウィリアムに愛されたいと一夜の過ちをしてしまう二人。
しかしウィリアムがワンナイトの記憶がすぽーんと無くなった事とロップルがワンナイトの事を隠したために色々ややこしい事になってしまうお話です。
序盤に酔っ払いからのワンナイトセックスの描写がありますが作中ではロップルは妊婦なので序盤以外の性描写は全体的に控えめです。
※今作において種族や生殖能力の有無による差別的表現が含まれます。あくまでこの世界観ではそう考えられているというだけですが不快な表現が含まれますのでご了承ください(獣人の扱いや種無し発言など)
色々すれ違いますが最終的にハッピーエンドになります。
■ページ数:76P(表紙+本編+奥付)
■データ形式:PDF
■文字数:約36000字
■サイズ:A6
■価格300円(税別)
※8/8に後日談のおまけを追加したのでページ数や文字数の記載を変更しました。
更新情報
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- 2024年08月08日
- 誤字脱字修正内容追加
- 文章の微修正とおまけとして約8000字ほどの後日談を追加しました。