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冒頭はいきなり「どうしてこうなった?」な場面☆
事は8年前、高卒早々親の借金で身売り就職する破目になったヒロインが、訳アリの小さな御曹司が独りで暮らす邸宅に、お世話係として送り込まれる所から始まります。

男の子は、自分の複雑な事情～不倫の子だけど財閥家の唯一の跡取り～も理解して頑張っている利発な少年。
女の子は、自分の境遇を脇に置いて目の前の相手に親身になれる、共感力の高い善性の女子。
よく練られた丁寧で語り口で、二人の性格と、やがて家族のように馴染んでゆく関係性が、読んですんなり入ってきます。

「お嫁さんにもらってあげる」
姉弟のような戯れの中で、少年が持ち出した約束。
「大人になったら…結婚の事ちゃんと考えてくれるって」

時は経ち8年後、少年は今や大学生、立派に財閥の後継者です。寝起きにキス(頬)をねだったり、男の子のアプローチ(セクハラ)はずっと続いていますw
強引だったり甘えたり、大きくなっても弟のような彼の可愛げは愉しい見所☆
けれどヒロインは絆されながらも、立場の違いに気後れが先立って…
きっかけ待ちの不穏な構図。

そして、身体から説得しようとするかのような激情で、歯止めを失い暴走する行為。
目隠し、ローター、媚薬ローション… 執拗な色責め。
丁寧に体感を追うモノローグ、弛んだ口が喘ぐうわずった表情。身体に積み上がる快楽の熱に追い上げられ、果てしない責めに悶えるヒロインは、いつしか抵抗も消え失せて… 観て刺さる長尺のえっちパート☆
これは巧いです☆

そして最後に持ってくるのは、朝、我に返った男の子の悔悟の涙☆ 実に狡いですな☆
安心のハッピーエンドです☆

丁寧に気持ちを辿る自然な流れのドラマ。気持ちの良い良作☆


付録の前日談は、止むに已まれぬ嫉妬と羨望で周囲を破壊的に傷つけてしまった女(少年の母)の悲劇と末路。
事の大元には自重しろとは思いますが★、残された人々のこの先に光明も読み取れる、味のある読み物。