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聴き終わったあとに、最初から楼主様とヒロインはずっと心が通じ合って、水揚げから最後のトラックまで両思いなのに、ものすごくもどかしく切なく、情緒がおかしくなりそうです。お二人は正式に結ばれることなく、ただ来る日も来る日も人目を盗んで愛し合ってたのみ。

楼主様はヒロインを自分の娘のように可愛がり、同時にヒロインの女の顔に惹かれ、その二つの情が混じり合って躊躇しながらも深くヒロインを愛していく。二回戦さんの声は色気だけではなく、この繊細な感情をうまく表現していて、本当にお見事でした。元々好きな声優さんの一人ですが、この作品を聴いたあとにさらに魅了されました。

ただ冒頭にも話したように、遊郭の楼主と花魁という立場なので、いくらお互い愛し合って、ヒロインは暁様のために人生全てを捧げても、ラブラブ二人だけのハッピーエンドではなかった。ヒロインは花魁としても役目をこれからも果たさなきゃいけないし、暁様はそれを望んで、理解して、毎晩閉店後彼女を抱く。これは相当大人の恋ですね……。してる最中にヒロインの名前を呼ぶ声、とても切なく聴こえます。

これは危険な恋ではあるが、刺激的でドキドキするような恋ではないです。蜜のような甘いのに後味がほんのり苦くて、忘れられない恋を知りたい方にはおすすめの作品です。