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やべぇ男界隈の優勝候補です。

ずーっといい声で、愛をぶつけながら、20年間の事のあらましをお話してくれます。種明かししていく際の、まるで綺麗な思い出話かのような甘い語り口は、一周回って清々しくさえある。

ヒロインの人生の隣を常にキープする男、けいお兄ちゃん。隣の部屋が空いてなかったら「お願い」して譲ってもらう、っていう言い回しが大好き。
多種多様なジャンルに精通していて、おそらく金も権力もあるけいお兄ちゃん……かなり歳の差がありそうなことについては、あまりにも怖すぎて考えるのをやめました。
盗撮していて見るに見かねたらしく、食事や掃除について口を出してくれます。掃除は普通に羨ましいと思ってしまった!
これだけ好き勝手やっといて、面接の時に会社に侵入しなかったのは偉すぎでは?節度のラインが謎。公園で相手の気持ちに寄り添うタイプの応援をしてるのはさすがに健気すぎて推せる。なんか前向きでいいよね。

ヒロインちゃんは本当に悲惨です。3歳の時点で地獄ルート確定です。個人情報どころかこれまでの人生全て握られているので、どこかに逃げようとしても尽く逃げ場を塞がれるんだろうなぁ!ここから救われるにはもう惚れてしまうか、タイムリープしてお兄ちゃんとの出会いをなかったことにするしかない。絶望。

クマゴロウの中に入ってヒロインと感動的な再会をしようというホラー計画とか、親心すら感じられるヒロインへの干渉とか……ヒロインのことを大人になったと認識しつつも3歳のままでもあるのかもしれない。そういう認知の歪み助かる。

エピローグのカミングアウトが最低最悪すぎて青ざめるや否や、すみません……かわいすぎる鼻歌と「ﾖｯｼｬｰ」と喜ぶ無邪気さに笑顔で大拍手をかましてしまいました……

たぶん文字だけだったら即通報の台詞達なんですが、声と話し方が良すぎるので無罪どころか癒やし効果があります(当社比)
けいお兄ちゃん、幸せにな。