十数年ぶりに同窓会で再開した元カレくんと、気持ちを確かめ合って幸せになるお話。
…ってまとめちゃうとありがちな話になっちゃうんですが、決してそんな単純なドラマにしないのが、ひつじぐもさんの作品の良いところ。
1トラのHが激しくて(学校の教室です)ちょっとドキドキしながら始まりました。ザ・カラダめあてって感じで、つかみとしては抜群です。そのあとの宴会シーンの演出は楽しかったですし、後悔や恋慕、独占欲とためらいがごちゃませになった感情を正面からぶつけられるラブシーンに打ちのめされました。恋愛ドラマとして最高です。
びっくりしたのはヒロインちゃんが電話したりドライブ中に会話したりするところ。当然ながら台詞なし、SEなし。でも何を話しているのか間と口調と相槌で浮かび上がらせてくれた、演出と演技に感服です。ないものをあるように見せるのって、相当の技術です。ちょい崩した元ヤン的なセリフ回しがはまりまくってましたね。
ちゃんと手順を踏んで告白してくれるシーンの脚本も胸にくる言葉の選び方でしたし、「俺の」って独占欲を見せつつも、ヒロインちゃんの意思を尊重して背中を押してくれる、新しい関係を作ろうって結末がまた最高でした。現実と夏の暑さにやられた心に染みました。
今後どうなるかわからないけども、ぜひ幸せになってほしい大人のドラマ、堪能いたしました。
(最後に、めちゃくちゃ細かいとこだけど気になったので。最後の列車のSE,あれどこの列車です?ヨーロッパ?日本のディーゼルぽくないなーと。余計な事ごめんなさい)