一風変わった異世界転生ものだなぁ…と購入し、読んでみたのですが、これはまた…ドえらいのが来ました。
異世界転生で愛し愛されプリンセス…などではなく、転生先は大好きな漫画の暗殺一家…転生に淡い期待を抱いていたリルちゃんは、暗殺一家という現実的な部分に触れて、絶望する。日本という平和社会で生きていたリルちゃんに暗殺一家は性に合わない。
家族内では「疾患あり」とされて、異端児扱いされていた…時に、ふと気づかれたリルちゃんの“才能”。リルちゃんの扱いは、そこから改善されるが、彼女の望んだ“扱い”ではなかった。父母から犯され、ドロッドロのグッチョグチョにされます。
そんな彼女の心の支えは、専属の使用人たちに“命令”で、自分を褒めてもらう事。辛すぎる…。
終いには、双子の兄と長兄に騙されて、犯されまくる…という。
この家族の「甘い」「過保護」の概念が、全く違いすぎて、恐れを抱きましたね…。双子の兄と長兄に変わる変わる、激しく攻められて、もはや哀れ…。転生者だからこそ、倫理観とか日本の常識とか道徳心とかを持ってしまっているからこそ、この世界に順応できず、心が傷ついていく様は、可哀想で可愛かったです。
心はまだ折れていなさそうだったけど、折れるのも時間の問題だと思います。きっと、倫理観や道徳心とかは捨てた方がリルちゃんは幸せになれるのではないかと思います…。
昼ドラよりもドッロドロの作品でしたが、個人的にはストーリー性もしっかりとしているし、一家のイかれ具合が際立っていて、とても面白くて読み応えがありました。ぜひ、続編を出して欲しいです。