初めてレビューを書かせていただきます。
ヒロインのイマジナリーフレンドであるかおくん。ヒロインが彼のことを忘れなかったせいで、消えることもできずに、独りぼっちの寂しい世界で何年も待っていたかおくん。
これだけでもうしんどいんですけど、声優さんの演技が本当に、本当に素晴らしくて…。もう一日だけ一緒に…と縋るような声色に胸が引き裂かれそうでした。
かおくんに背を向けて元の世界に帰っていこうとするヒロインの足音を、やめて…かおくんを一人にしないで…と縋る思いで聴いていました。
tr7の、過去の二人のお話を聞くとよくわかるんですが、かおくんは本当に純粋にヒロインのことを大切に思っているんですよね。独りぼっちの長い時が、忘れられてしまうかもしれないという恐ろしさが、少しずつ彼の心を歪めてしまったのかな、と想像しました。
tr7を聴いちゃうと、より一層苦しいです。○供だったヒロインの無邪気な一言を、かおくんはずっと胸に抱いて生きていたんですよね…
最後にフリートークを拝聴したのですが、余韻が抜けきらない様子で話していらっしゃって、それを聞いていたらなんだかまた泣いてしまいました。我々視聴者も、間違いなく心が動かされました…
全編通してどこか浮世離れしたような、それでいて郷愁を感じるような、なんとなく不安を掻き立てられる空気感が漂っており、そこも上手いなあと思いました。
シリアスな感想ばかり述べましたが、えっちシーンはめちゃくちゃえっちです。
2人のかおくんに両耳を責められるところとか、ちょっとトリップしそうなくらい凄かったです。すごい…。血を飲まされる描写もクラクラしました。すごい。
本編内はホラー要素薄いですが、SSを読むとけっこう不気味で良いですね。作中でかおくん、友達はもう××かもしれないよ、なんて口走っていましたがもしかして…
本当に素晴らしい作品に出会えて心が震えました。
ありがとうございました。