ktymさんのレビュー一覧

異質な髪色が原因で、森に遺棄されたナディア。
死にかけていたところを吸血鬼ヴァイゼンに拾われ、主従契約を結ばれて――というところから始まるお話です。

ヴァイゼンの退屈しのぎで遊ばれ、自慰を強要され、吸血されるナディア。
反抗するナディアですが、“命令”によって暴かれた彼女の本心から、二人の関係がに変化が訪れます。

最初はサド風味が強かったヴァイゼンが、ナディアによって余裕を崩され、最後にはほんのりデレが見られるところがたまりませんでした。
ナディアのほうも、この状況なら惹かれるのは仕方がないですよね。
“命令”の使い方がとても良かったです。

Hシーンは表情と台詞が少し違う二つのバージョンが収録されています。
汚喘ぎ版とありますが、男性向けほど激しい喘ぎやアヘ顔ではないので、よほど苦手でもない限りは抵抗は少ないと思います。
通常版のほうはもっと女性向け寄りですしね。

王都に戻ったイリヤとユウマ。
恋人同士としてラブラブな日常を過ごすけれど、ユウマが傭兵の仕事に復帰して一時期離ればなれになり――というところから始まる続編です。

前作はユウマのモノローグもありましたが、今回はイリヤのみです。
彼女が何を考えているか、何を感じているか。
よくわかるお話になっています。
一緒に過ごすだけでなく、物理的に離れた時間があったからこそ、二人でこれからの人生をどう生きるかを決められたのでしょうね。
末永くお幸せに!

想いが通じ合っているのもあり、エロも前作よりパワーアップしています。
一回の行為が長めなのもいいですね。
大好きな相手とするセックスは幸せで気持ちがいいというのがよく伝わってきます。

シリアスな背景はありますが、甘々な二人の後日談が見られて良かったです。

どことも知れない、ふわふわとした、あやふやな世界。
「私」は今日も、幼馴染の「彼」に抱かれる。
「彼」は双子で、もう一人の「私」ともいつも一緒で。
「私」を抱いているのは「彼」? それとも、もう一人の「彼」?
今、「彼」に抱かれているのは「私」。だけど、あっちで「彼」に抱かれているのも「私」で――?。

white mist様の2x2フォーリーも三作目ですが、今回はまったりとして優しい雰囲気かつ、それでいて不思議な世界観です。
前二作は廃墟と海の家という現実的な場所でしたが、今作の双子と「私」たちのいる空間ははっきりと明言されません。
ヒロインAとヒロインBの設定さえもよくわからないままです。

しかし一条ひらめ様の柔らかいお声と、全体的に感じる幻想的な雰囲気がとても心地いいです。
癒やされて眠気が……。
それなのに、どこか切なく不穏な空気もほんの少しだけ感じます。
このなんとも表現できない感覚は、こちらの作品でしか味わえないと思います。

微睡みの中で、変わらない日常の中で、ただひたすら優しく愛され続ける。
そんな不思議な経験をしてみたければ、ぜひ。

本編に比べれば周囲も含め大変なことになってはいますが、どの話の結末もセシリアは主観的には間違いなく幸せなので……(ただし正気を保っていないですが)。ニグラスのほうも幸せを感じていますしね、ええ。

苦手要素が多い方は、各話あらすじを見ていけるかどうかチェックしておくのがお勧めです。
特に第四夢は幼馴染青年による無理矢理だけでなく、実の姉へ巨大感情を拗らせた妹がふたなり化しているので。

どこもかしこもほの暗さが漂うIfエンド集ではありますが、終幕だけは本編から繋がるエピローグです。
本編を読んでニグラスとセシリアの組み合わせが好きになれたのなら、一読して損はないかと。

メイドのエミリアは、仕えている領主の命令で、辺境に住む元王宮魔術師・イアンの世話をすることになった。
館に入って早々触手による手荒い歓迎を受けるも、めげずに働く。
手料理を作ったりと、常に一生懸命仕事をするエミリアに、イアンの凍り付いた心も溶かされていって――。

純朴なエミリアはかわいらしく、かつて裏切りに傷ついたイアンも絆されるのがわかります。
エミリアも、花をくれたりしたイアンの優しさに惹かれています。
恋愛的な矢印は互いに向いているわけです。
それでも不穏さが残るのは、イアンの過去のトラウマが解決されていないのと、エミリアの本来の主人である領主のことがあるからですね……。

イアンの受けたという裏切りの詳細がとても気になります。
このまま幸せ家族生活(?)が続くのかもどうかも。

背景が描き込まれているところはとても素敵なのですが、登場人物の顔が若干安定していないコマがあるのが少しだけ気になりました。

一般人だったのに、両親を悪霊に殺されたことがきっかけで陰陽師学校に通うことになった主人公・かなめ。
同級生の丹埜くんは優しいけど、彼の友人の弓納持は何かにつけムカつく。
ところがある日、重傷を負った弓納持を介抱するためにセックスをすることになって――。

表面に見える言動は最低なんですよ、弓納持。
口も態度も悪いし、無理矢理セックスに持ち込むし。
でもかなめは、ふとしたときに見える優しさのような何かを見抜いているわけです。
それから、真実を知るとああもう……!
弓納持という男がとても愛い奴に見えてくるわけです。
お見事。

本編後のおまけの充実ぶりも最高でした。
両想いなのがわかりきっている二人(※しかし正式には付き合っていない)、末永く爆発してほしい。

オークと言えばたいていの物語では醜い悪役ポジションですが、この作品のオークは褐色マッチョのイケメンです。
オークらしいのは下から生えた牙くらいかな?

攫われる形で強制的にオークのアネモスと暮らし始めたエルフのイーリス。
純粋だったイーリスが、快楽を教え込まれていく様子はとてもエロティックです。
強引に拐かしこそしたアネモスですが、イーリスの心が手に入るまでは絶対に挿入はしないんですよね。
そういったところからも見える優しさに、イーリスが惚れるのも納得です。

絵が綺麗で見やすく、褐色筋肉アネモスと肉感的な白肌イーリスの様々な角度からの絡みは迫力があります。

完全無欠のハッピーエンドで綺麗にまとまっていて、読後感もよかったです。

人間と魔族が争う世界を、BLの力で救って見せる! と意気込んで転生した魔導士主人公。

最強強制発情魔法の準備は万端だ!
さあ魔王と勇者よ!
薔薇の花を咲かせてハッピーエンドだ!
……のはずが、あれ?
様子がおかしい……どうして自分まで……? というところから始まるエロコメディ。

主人公が残念な思考のBL同人者ですが、そのおかげで発情薬を飲まされてからの3Pでも、悲壮感はないです。
むしろ自業自得というか……。
筋肉バキバキの勇者と魔王も、適度にむっちりしている主人公の肉体も最高です。グレースケールがきれいで、Hシーンが眼福ですね。

後日談と登場人物紹介も楽しませていただきました。
魔王が一番(この中では)まともです。
甘い恋愛感情はないですが、これからも三人仲良く楽しく暮らしていくんだろうなあ。
気楽に読めるコメディでした。

紆余曲折あり、邪神・ユオ様と無事(?)結ばれた主人公・ヒナ。

溺愛されているのは嬉しいし、ユオ様のことは愛しているけれど、体力ありすぎのユオ様とのセックスはちょっとしんどい。
ならば体力をつけようと一念発起して運動を始めるも、その最中に半神の力を失ってしまい――!?
というところから始まる続編です。

基本はメイン二人のラブラブ甘々新婚旅行ですが、途中に出てくる主神ルス様の存在が見所ですね。
説明に書いてあるように夢オチですが、ヒーロー以外の男性にがっつりヤられるシーンが夢の中とはいえあるので、苦手な人は注意です。

ヒナの視点からすればユオ様はただひたすら優しいし幸せなのですが、読者視点で俯瞰してみると、ユオ様の邪神っぷりや執着ヤンデレぶりにゾクゾクさせられます。

おまけ小説では、子どもに対するユオ様の考えがわかります。
いやー……この二人は永久に二人だけの閉じた世界にいるのが一番ですね。
本人たちのためにも、世界のためにも。

妖(あやかし)の被害に悩まされる村に住む、歴代最強巫女の桜。
村の平和と引き換えに、隣山の鬼の大将・暁月に嫁ぐことになり――!?
という、敵対関係からの契約結婚ものです。

桜は気が強いですが、結構単純なところのある性格をしています。
口では抵抗しながらも、快楽に堕ちるのはすぐです。
暁月に優しくされたら、心が動かされるのも早いです。ツンデレですね。

絵は全体的にきれいで、漫画として読みやすかったです。
ただ個人的な感想ですが、物語にもう少し意外性のある展開があっても良かったかな?と思いました。王道と言ってしまえばそうなのですが。

Hシーンは、巨乳の桜と腹筋の割れた暁月の絡みが見応えがありました。
二人ともいい体をしていますね。
傾向としては、乳首責めが多めな気がしました。