S.TA的鑒賞一覽

私の個人的に大好きなポイントがいっぱい詰まってます。

私は聖也さんのキス音の間の吐息や漏れる声がすごく好きでファンになったのですが、それがめっっっちゃ詰まってます!
スマホのスピーカーで初めて聴いた時は、聖也さんがそばにいるような気になって、安心して寝落ちしてしまいました。そういう意図じゃないだろうけどw
休みの日に「今日なにする?散歩でもする?」とか言いながら、ベッドの中でまったりイチャイチャしてたら「もうやだ結局そうなるじゃん!」みたいな気分になれていいですw書いてて恥ずかしい…

トラック3だけの冒頭だけ「ちょっと何言ってるかわからない」ってなるんですけど、それは聖也さんだからしょうがないw
きっちり自分の色を出してくるのも好き。
でもこれは聴き用によってはすごくエロいし、そういうふうに楽しめるもので、やっぱり聖也さんは一筋縄ではいかないなと思いました。

例えばマッサージ屋さんに行って、初手でこの感じの話し方なら(あ…もしかしてハズレ?いや、マッサージ上手なら別にいいんだけど…)て思うような感じの話し方で、現実でそういうことあるよなと、ふと思い出させるリアルさがある。
シチュエーション的には『あるある』かもしれないけど、事の運び方が小悪党この上ない!「君が気持ち良くなったんでしょ?君が欲しいんでしょ?」からの洗脳的命令。相手に言わせる、決めさせる、そして服従させる。小悪党のやり口!なんだけど、そういうのがピタッとハマる声質が大好きすぎる。命令されるとゾクっとする。
それら全部が見事にハマって妙にリアル。このいい感じのリアルさがエロい。喜んで永久指名させていただきます。

タイトル通りの作品。
なので、ネタバレならタイトルとキャプションでしています。
聖也さんにしては珍しい、純度の高いただただエッチなボイス。
でも芝居ががってないし安っぽくないところがさすが。
そもそもの声質や発声がリアルなので、この作品はそれが際立ちます。
焼魚、煮魚ではなく、お刺身。お寿司ですらない、生々しい聖也さんです。ステキ。
Sなんだけど愛あるお兄さんSなので、キツめの内容が苦手な人や聖也さん入門編としていいです。

そして聴き終わった後はなんだかお腹の中が白色の愛でタプタプになった気が…

前回あんな純愛感動系の作品を出しておいての今作。
飽きさせないのはもちろん、「作品」を出していこうとしているところが好き。
個々の作品だけではなく過去の作品からの「流れ」まで含めて楽しめるところがいい。

●彼方のシ彼
いいオープニング。
聖也さんとしてもこの作品としても”自己紹介”のような作品。
これに世界観がギュッと詰まっている。

●妖怪しりかべ
本家「世にも奇妙な物語」に18禁バージョンがあったら出てきそうな作品。
聖也さんの作品によくある、笑っていい気になってると最後突き落とされるやつ。
たぶん最後にサングラスをかけてスーツを着た例のあの人が出てきてる。

●棒でつつけば孫を授かる
昔「女遊びが酷かった男の第一子は女の子が生まれることが多い」と言う話を聞いたことがある。
それを思い出した。
酷いことしてるけど、全くない話じゃないかもねと思った。
というか、いじめる奴はこれぐらいの仕返しをされる覚悟は持っていた方がいい。

●紙切れ
言われてみればどっちも「紙」だ!ってなった。
目に見えない信用や覚悟を可視化しようとすると数字や文字になりますもんね。
それにしても最後まで催眠状態なら、あの結末でも二人とも幸せで終われたのに。
なにかあったのかな…

●アイドルになれたね
まーーーーーーじで気持ち悪いwww
最初に出てくる不良は、絶対違法の白い粉に手を出してそうな喋り方してるし、
二人目の男は本気で性癖も頭もおかしい。
でも二人目の男性の声は好きなんだよな…

●桃衣の天使
フルコース最後のデザート。
このチャプターがなかったら悪夢を見ると思うw
やっぱり終わった後のキスが好き。

小説は彼女サイドで、音声が彼氏&レイプ魔サイド。
小説の内容は、私にはつらく感じました。心と身体がシンクロしないしんどさに、なんて悲しい物語を書くんだろうと思っていました。

・彼氏
多分無自覚。パッと聴いた感じ優しい彼氏なんだけど、優しく見えるだけ。やってることは彼女をラブドール扱い。やるだけやって「仕事あるから」で帰す!ひどすぎる! 「ここで聞き分けなかったら、お前がわがままってことになるんだけど」と罪悪感を暗に匂わせてやることやったらお疲れさまのクズ。バチ当たれ!と思っていたら、当たったw

・レイプ魔
安定の犯罪者。なんだけど、お尻の感触を楽しんだり、レイプ魔のくせに前戯をしっかりする。 嘘偽りなく思ってること言って態度に出す。だから彼女は、レイプ魔自身ががちゃんと『悪』になってくれる分、彼氏より真っ直ぐなんじゃないかと感じて2回目は会いに行っちゃったのかな。犯罪者なんだからそれは違うんだけど。

・彼女
彼氏も離さない、足りないところはレイプ魔で埋めてもらう。埋めてないんよ、それ!心は削れてるんだよ!といいたくなる。彼氏に愛されてないことに気づいてるんだろうけど、そこから抜け出すも抜け出さないも本人次第。見てるこっちは辛い。


こんな感じで相変わらず考察しながら聴いてしまう読んでしまう。
聖也さんの望むように受け取ってないんだろうけど、私は聖也さんの作品はこうやって受け取るのが好きです。
エロく取ってもいいし、取らなくても感情を掻き乱されて面白い。
次回作も待ってます。

実はサンプルを聞いた時に、一人目の声が気持ち悪すぎてこれは…と思いました。
ですが、レビューに「浜辺で寝そべって、押し寄せる波に打たれるよう」とあったらしく「どんな流れで!?」と驚いたので購入しました。

一人目:人事課長
声と話し方がキモい…社長にダメと言われているのにキスしちゃったり「結婚するんだ」って真面目かと思ってたら、大人数のキモオジにその子を平気で放り込む。
たぶん社歴一番長い系キモクズ。

二人目:社長
目の付け所がキモい。キスしたら味がわかるとか処理の甘い毛穴が好きとか…キモい!最後は「隠し子作ってみたい」とか言い出す。
自己中で周りドン引かせ系キモクズ。

三人目:取引先
上から目線と変な関西弁でイラっとする。そしてMのくせにあれしてこれしてと要求がうるさい。
お望み通り顔を踏んでとにかく黙らせたい系キモクズ。

これだと単にキモオジの羅列なのですが、この作品の面白いところは別のところにあります。
シミュレーションゲームみたいに選択肢を自分で選ぶ仕掛けがあるんです。
この仕掛けによって作品が立体的になったのが面白いなと思いました。
一人目がストーリーテラーになって聴者に話しかけるのも、こちらを見られているような気味悪さがあります。
こういう伏線・構成・仕掛けで聴く人を楽しませようとしているのがすごく聖也さんらしくて好きだなと思いました。

クセ強めの変態です。
内容は「音声リスト概要」に書いてある通りです。
SとかMとかの前に変態。

ですが、聖也さんの声が「リアル」なので、聴いているとものすごく不思議な感じがします。
2本目までは理解できなくもないシチュエーションなのですが、3本目から「!?」となります。
そこにリアルな声質と話し方の音声が乗るので、現実と創造の間のような感覚になります。

「音声」ではありますが、2次元と3次元の間をふらふらとするような不思議なクセ強変態作品でした。

今回も読み応えのある物語でした。
『私』がずっと冷静なのが怖いんです。上から全体を傍観している感じが。
『彼』に対しても『男』に対しても『私』自身に対しても冷静。
でも狂った、というか狂わないと耐えられない状況になった時に、静かに狂っていき恐怖と痛みを快感に変換していく描写が怖かったです。

また、心理も状況も描写が細かいので『私』の思いがリアルで…特に『彼』への思いが切ない。幸せだと思い込もうとしてるのかもと思ったら切ない。
『彼』に雑な扱いをされてる?違うよね?私は愛されてるよね?幸せだよね?…っていう心理を直接書かず事実を『私』目線で淡々と書くことで表現して、『男』に『彼』が重なり受け入れて求めてしまう伏線にするのはすごいなと思いました。

その切なさとレイプの恐怖が冷静さに重なり、愛と快感を求める狂気になっていく過程に感情を思いきり揺さぶられてしまいました。

全体的に文章が本当に素敵で、映像でも見てみたいと思いました。誰かショートフィルム作ってくれないかな?

星○一さんのショートショートが好きな方はハマると思います。
まず、文章で魅せてくれます。
「」や()、あからさまな言葉遣いの違いがないのに、登場人物の心境なのか、状況説明なのかがわかる表現の仕方が小説としての読み応えをくれます。


そしてレビュータイトルのように、この小説は最後の3ページ目から一気にテイストが変わります。
そして最後の2行でハッと気付き、確認として2度目を読むことになります。

その結果、読み手によって結末がハッピーエンドになるのかバッドエンドになるのかが託されます。
私もこうかな?というのがありますが、先入観を与えてしまってはいけないのでここに書くのは控えます。
ここは本当に人によると思いますし、作者が明確に正解を提示しないことがこの小説の醍醐味なのだと思います。

文章の表現方法、そして読み物として楽しませてくれるので、次回があるのであればとても楽しみです。