3mmmさんのレビュー一覧

CV天野晴さんの上品で怪しげな魅力が爆発していて、脳が溶けるかと思いましたw

誰かに呪われてしまったヒロインを助けるためにやってきた陰陽師。
少々浮世離れしているものの、上品で好青年な正義の味方と思いきや…とんでもない執着系ヤンデレお兄さんでしたw

愛は呪いに似ていると申しますが、その言葉通りになっちゃってるんですよね。
ヒロインが死んでも離すつもりがないのも、執着系ヤンデレの面目躍如といった感じでしょうか。

ホラー的な怖さはなく、上品な執着系ヤンデレを楽しめる作品だと思います。

自ら命を終わらせようとしたヒロインを助けたのは、陰陽師を生業とする神子戸悠暁(みことはるあき)。
序盤は油揚げを使う料理連発で面白かったのですが、同時に「これはもしや…」と思わせるヒントでもありました。
陰陽師・油揚げといえば…まあ、思い浮かぶ人物がいます。

中盤あたりのプレイがヤバすぎて驚くのですが、その背後には純愛が隠れているんですよね。

物語の結末には賛否両論あると思いますが、孤独だった二人にとってはハッピーエンドではないかなと思います。私は好きです。

CVの皇帝さんの声も怪しく色っぽくて、最高にピッタリでした。

なんといっても、ヒロインである「地雷ちゃん」のキャラクターが良いです。

ミステリー小説の世界に転生した地雷ちゃんが、自らの推しを助けるために黒幕である藤実くんと仲良くしようと奮闘するのですが、地雷ちゃんの異常な行動力により、揺さぶりを喰らう藤実くんの反応がめちゃくちゃに面白いです。

とはいえ、藤実くんには重い過去があり、その愛情表現はちょっと変わっています。
「ツンデレ」の「ツン」の部分しかないし、表現がかなり不穏です。
でも、漏れ出る「好き」の感情はクソデカく、めちゃくちゃ可愛かったりしますw

えっちシーンは少ないのですが、最終トラックはめっちゃエロいと個人的に思います。
登場人物含め、物語が非常に面白いので、R18シーンの少なさは気にならないです。

脚本やSEの作り込みも丁寧で、CVの三橋渡さんの演技がとても自然なため、しっかり作品へ没入できます。
ストーリー重視の人には、かなりおすすめ!

いつもはドラマメインで実演ものは聴きません。
が、サンプルボイスがあまりにもイケボで、声に惹かれて購入しました!

購入して正解です。めちゃくちゃえちちです。

自己紹介から始まるのですが、すでにひとりエッチ中!
たまに声がうわずったりするところも、非常にエロエロです。
なかなか素敵な経験をお持ちのご様子で、かなり期待しちゃいました。

低音イケボが、イキそうになると高音で喘ぎ出すのは、めちゃくちゃ性癖に刺さります!
イッた後の声もすごくイイ!

このシリーズは、複数作品で登場されている出演者さんもいらっしゃるので、また出演してくれればものすごく嬉しい!

4作品すべて拝聴済みなのですが、シリーズ随一の狂愛とインモラルな話だと思います。
個人的には辛すぎて、繰り返し聴ける話じゃなかったです(苦笑)。

前作の「生き神編」では、孤独の中で愛に執着した末の「狂愛」が描かれるので理解はできます。
が、こちらは完全な「狂愛」からスタート。聞き手も困惑するお話が展開されます。
主人公の和人さんは狂気の海に沈んでいるので、彼を取り巻く環境がわかるにつれて非常に辛いです。
また、物語の半ばあたりに、狂気に沈む前の和人さんも出てくるのですが、それは本当に悲痛です。

ただ、この「鵺告ぐ編」の秀逸な点は、とんでもないミスリードをさせる部分があり、それが最終巻「簒奪編」に繋がっているという点です。

ミスリードした部分に関しては、最初から違和感があったものの、そのまま聴き流した部分でもありました。
「もしや!」と状況を思い浮かべ、自分の認識が誤っているとわかった瞬間、背筋が凍るような感覚に陥り、さらに暗澹たる気持ちになりました。
もう、軽い鬱ですw

諸々、ちょっと辛すぎて、繰り返し何度も聴けないなあ…と思いました。

こちらの話は、1巻「祀り編」と最終巻「簒奪編」を繋ぐ話です。
この話の後に「祀り編」を拝聴すると、また印象が変わってくるのでおすすめです。

和人さんも非常に気の毒なのですが、この巻のヒロインである和人さんの妹・ちーちゃんも哀れです。
渡世家から婿をもらうのですが、ヒロインを祈祷所に閉じ込めた理由が「東塚家の財産を独り占めにする」だけで、「愛すれば祀りたくなる」わけではなかったところです。

「祀り編」「生き神編」も「愛」が根底に流れていると感じられるのですが、ここにきて「愛」がなくなってしまう。

ヒロインの息子である和臣さんの代になる頃には、東塚家は面目を失い、傾いていた様子なので、「生贄婚」の始まりを考えれば必然だったのかなあと感じました。

他3作品の主人公は東塚家の男たちでしたが、ここにきて「生贄の花嫁」を捧げてきた渡世家の男性が主人公になります。

義兄である和臣さんからの依頼を受け、誠くんは義理の叔父である和人さんの忘形見を探す事になりますが、その過程で「鵺告ぐ編」の伏線が回収され、ヒロイン母の境遇があぶり出されます。
和人さんの「宝」から、彼が前作冒頭で「なかよし」した人はヒロイン母だったことが判明し、あまりの悲惨さに、娘であるヒロインが知らない事だけが救いだと感じました。

誠くんとヒロインの出会いだけ見れば、運命を感じたくなるような話です。
孤独な自分を探しにきたのが年下の純朴な青年で(「十三の差」というトラック名がありますが、年表を見た感じ10歳くらい違う?)、その青年から愛されるなんて、どっかのラブロマンスです。
寂しさに耐えながら生きてきたヒロインにとっては、素直に嬉しい出会いだったでしょう。

亡くなったお姉さんを慕っていた誠くんは、夫であった和臣さんや東塚家を憎んでおり、今作のヒロインを騙して東塚家を乗っ取ろうと画策していましたが、自身と同様かそれ以上に孤独なヒロインに惹かれ、本当に愛してしまいます。

このシリーズの根底に流れるのは「孤独」と「愛」。

「孤独」から逃れるためにヒロインは「生き神」になり、誠くんはその夫として「生贄」になる事を選びます。
ただ、他の主人公たちと違うのは、自分たちで立場を選び、「何があっても生き延びる」という気持ちを持っている事です。

今までの「生贄」は、運命を静かに受け入れ、祝人村の厄災を受け止め犠牲になる事だけを考えていたのに、ここで「生きる」という気持ちが芽生えた事で、妙な明るさと強さを持って物語は終わります。

最終巻という事もあり、「海辺の洞窟」「祈祷所」という共通の場所も出てくるため、過去の巻やエピソードを思い出す舞台装置にも事欠かず、「終わりの始まり」に相応しいお話でした。

長く同棲すると「中弛み」することがあるわけで…御多分に洩れず、こちらのカップルも危うい倦怠期を迎えています。

同棲中の家に帰ってこないし、たまに帰ってきたと思ったら、30代前半のオトナが頻繁にデロンデロンに酔っ払って同僚に介護されてご帰宅。
「欲求不満にもなりますよね」と言葉をかけてあげたいほど、気の毒な状態からお話は始まります。

彼氏の同僚である青山さん。
めっちゃいい人そうですよね。登場した時は。
ヒロインちゃんを気遣ってくれるし、距離の縮め方も紳士です…紳士、ですよねw
NTR仕掛ける紳士ですけどw

深川緑さんのお声の破壊力もあり、こんなのヒロインちゃんじゃなくても堕ちちゃいますよねw

しかし、「彼氏のトモダチ」は「怖いトモダチ」だ。
元彼も脇が甘いし、青山さんのこと知らなすぎでしたね。
NTR仕掛けられただけでなく、人生破滅してますやんw

最終トラック聞いたら「悪いやっちゃ!!!」って100%思うこと請け合いなんですが、ヒロインちゃんに対しては優しく紳士なので、壁は許す事にしましたwwww

「濡羽の家の祟り婚」の後継シリーズということで購入しました。

古い集落における因習サスペンスの要素が強く、前作に比べるとオカルト感はやや薄いかなと感じました。

東塚家の当主・和臣さんの祝言から話がはじまります。
相手は渡世家の長女で、和臣さんのいとこですが、彼女は和臣さんに憧れを持っていました。

憧れた男性と結婚する…ヒロインとしては天にも昇る気持ちだったでしょう。
これからの新婚生活を夢見て、幸せの絶頂だったはず。
この日まで。

東塚家の男は村の生贄。そして、その妻は生贄を厄災から守るための「生き神」様として祀られ、祈祷所に閉じ込められる。

なかなか狂った因習です。
現代的な人物かと思いきや、和臣さんはしっかり因習にとらわれていて、ヒロインを祈祷所に閉じ込めてしまいます。
天国から地獄、とはまさにこの事です。
甘い新婚生活どころか、日中は和臣さんのために祈り、夜は和臣さんと激しく交わる。
行動を制限され、会うことができるのは夫である和臣さんだけとなれば、精神もおかしくなりますよね…。

ただ、救いがあるとすれば、狂った世界の中だとしても、和臣さんにはヒロインへの愛が芽生えていたというところでしょうか。

和臣さんは、ヒロインを愛してしまえば「生き神」として祀ることができないと考えたがゆえに、彼女を愛さないようにしようと考えていたようです。
しかし、「愛すれば祀りたくなる」と彼が語ったように、ヒロインを愛してしまった。
そして、狂って閉じた世界の中で、互いに依存する生き方を選択をする。

迫り来る厄災の音を聞きながら、狂ったように交わる姿は哀れで切ないです。

シリーズ4作品中、一番好きなお話です。

和雄さんは「生き神を祀る」という因習のきっかけを作った人物なので、ある意味「こいつが一番悪い」という話になるのですが、同時に、耐え切れないほど深い孤独を抱えていた証拠でもあります。

また、CVの佐和真中さんの演技が素晴らしくて、東塚和雄という人の孤独をより強く感じました。

物語開始時点で、和雄さんには親兄弟もおらず、独り身のまま暮らしています。
祝人村の生贄なので、妻を娶り次世代の「生贄」を生み出さなければいけない身の上ですが、10数年前に起こった「厄災」以降、女性を寄せ付けない生活をしているようです。

自らの運命を受容して静かに暮らしているのですが、そこに旅人として現れるのがヒロインです。

和雄さんもヒロインも、因習を守ろうとする人々に傷つけられ、孤独に生きてきた人です。
お互いに惹かれあって結ばれるのは、運命だったとしか思えません。
初めて結ばれるシーンは本当に切なく、心に迫るものがあります。

一度でも孤独が癒されると、それを手放すのは苦しいこと。
ヒロインを手放したくない和雄さんは、計略を持って彼女を絡めとります。
彼女の生業も、その計略を遂げる助けになってしまったのは、なんとも皮肉な話です。

前作で「愛すれば祀りたくなる」という言葉が出てきたのですが、因習の始まりからして「孤独を癒す愛ゆえに」なんですよね。

生贄は生贄を求める。自らの孤独を癒すために。

1作目を拝聴した直後は、生贄が受ける厄災を移すために「生き神」を祀っているものと思っていたのですが、今作ではそうではなかったということが示唆されています。

ヒロインを祈祷所に閉じ込めてしまったとはいえ、双方に愛はありそうです。
因習に縛られる中で結ばれるには、これしか方法がなかったのでしょう。

だからこそ、二人が出会い結ばれ、そこから新たな因習が出来上がってしまうのが悲しいところでもあります。

バッドエンドでした。
かなりの激愛なので、バッドエンドが苦手な人は要注意です。

小さな頃からヒロインを愛していた。
彼女を助けるために、○いながらも手を汚した。
それなのに「愛」は得られず、相手は兄のことばかり…

櫻くんの好意は「狂愛」と言っても良いのですが、彼の置かれてる立場を考えると、ヒロインに執着するのも仕方ないのかなと思います。

ラストシーンから想像して、彼の狂愛ゆえに「忘れられない男」になることはできそうです。
それも、彼女の魂にベッタリと貼り付く結末をもって…。

しかし、気の毒なのは、雪乃ちゃんです。
櫻くんはきっと、彼女の想いを聞くことはないのでしょうから。