暗闇と静寂の世界で

事故で視力と聴力を失った女主人公スカーレットとそんな彼女の世話をする謎の男ジャックの純愛とホラーがごった煮になった所謂乙女ゲームの選択肢を間違えたメリバ風のお話です。

スカーレット視点とジャック視点がそれぞれあります。
本人達的にはハッピーエンドですが客観的に見るとバッドエンド(メリバ)な終わり方をします。

サイズ:A6
表紙+本編28P+奥付の全30P
文字数約14000字
挿絵なし。

ルナーム王国に古くから仕える貴族、シャマーニュ家の令嬢として生まれたスカーレット。
しかし家族は彼女を嫁入りのための道具としか見ておらずせめて嫁ぎ先が良い人ならと望みをかけるがそのささやかな願いすらも打ち砕かれる。
　
加えて嫁ぎ先の家に向かう途中、彼女は事故に遭い目と耳さえも不自由になってしまった。
スカーレットが絶望していると傍には寄り添ってくれるジャックという謎の男がいて──?

■スカーレット=シャマーニュ

主人公。表紙の赤髪赤目の女キャラ。貴族の箱入りお嬢様。家の中でも余計なことはするな、言うなと軽んじられていただけではなく婚約者も暴力を奮うような横暴な男で嫁入り途中に事故に遭い視力、聴力を失うなど可哀想な目にばかり遭っている。色んなことが起こりすぎて病んでおり優しくて世話をしてくれるジャックに依存している。被害者。

■ジャック

表紙の黒髪金目の男キャラ。謎の男。ヤンデレ。善人ではない。加害者といえば加害者。

ネタバレありの説明

↓

生まれながらに暗部の組織に所属しており人殺し、スパイ、その他諸々後ろ暗い事をそれが当然のことだと教育されながら生きてきた根っからの悪人。スカーレットの婚姻を阻止すべく派遣されたスパイであり使用人『ネイブ』として潜入していた。
同じ組織の暗殺者がスカーレットを暗殺するため起こした事故現場で奇跡的に生きている姿を見てしまい衝動的に攫ってしまう。スカーレットが視覚と聴覚を失ったのをいいことに使用人のネイブではなくジャックと名乗っている。自分無しでは生きられない彼女を世話することに喜びを感じている。