禁断のレッスン

部屋の中で、ふかふかの布団が微かに揺れていた。美緒はその中で、自身の感覚に没頭していた。「逝く…逝く…」枕に顔を押し付けながら、彼女は声を殺していた。快楽の波が彼女を包み込む最中、突如として部屋の扉が開いた。

「姉ちゃん!」創太の声が部屋に響き渡る。美緒は慌てて布団を身に纏い、その熱を隠そうとした。「ノックをしなさいって、いつも言っているでしょう!」彼女の声は、ただ叱責するだけでなく、自分自身の隠された秘密を覆い隠す必死さも含まれていた。

創太はその異変に気づかぬまま、「とうとう彼女ができたんだよ」と興奮して語り始めた。彼の無邪気な言葉が、美緒の心の混乱を一時的に鎮めた。「明日、初めてのデートなんだ。女性の扱いなんて分からないよ」と創太は途方に暮れていた。

美緒は一瞬、自分の感情を押し隠し、「何を教えて欲しいの?」と冷静に尋ねた。「だから、もしホテルへ行ったら、どうすればいいかだよ」と創太は真面目な表情で返答した。その瞬間、美緒は弟への教育よりも、彼女自身の秘密の感情とどう向き合うかが問われていると感じていた。