鉄葉のカフネ

「　本当に、いいの?
　　“創られた”心なんて、きっとまやかし。
　　彼に対する冒涜だと思う。

　　でも………嘘でもいいから、欲しいと望んだ。
　　声を聴いて、手で触れて、あの笑顔をもう一度見たいと願った。

　　その願いが叶うのなら、
　　私はきっと………すべてを捨てられると思った。　」

AIロボットが人間の労働を肩代わりし、当たり前のように社会の一部に溶け込んだ未来。
世界的に有名なロボット研究所【Cwtch Lab(クッチ・ラボ)】が、
【心システム】を搭載した愛玩用ヒューマノイドロボットの開発に成功した。

まるで生きている人間のように呼吸し、感情豊かに笑ったり泣いたりする彼らは、
本物の人間と見分けがつかないほどに魅力的で自然な表情をしていた。
この完全オーダーメイドの高級ヒューマノイドは【CAFUNE(カフネ)】と呼ばれ、
世界初となる心を持つ完璧なロボットとして世間の注目を集めた。

天涯孤独の少女・【菫鈴(すみれ)】は、家族を失った悲しみから
迷いながらも少年の姿をした【CAFUNE(カフネ)】を買い求める。
少年は少女の希望で甘えん坊な性格にプログラミングされており、
初対面の時から子犬のように人懐っこく、少女に親愛の感情を抱いていた。

純粋無垢で元気いっぱいな少年と物静かな少女は、花に囲まれた古い家で
戸惑いながらも本当の家族のようになりたいとお互いに強く願うようになり………

■制作
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【*銀のすずらん*】
( https://ginnosuzuran.net/briki_no_cafune/index.html )