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「【逃避行ASMR】ここじゃない、どこかへ……【CV.夜道雪】」 へのレビュー

    • 2022年05月30日
      作品紹介の時点で察してましたが、癒しを求めて聴く作品ではないです。
      癒される音自体は多々あるのですが、合間合間に暗い話が差し込まれるので
      そこで現実に引き戻される感じです。

      ボイスドラマとして評価しますと、見知らぬ外の世界に救いを求める少年少女の儚いレジスタンスが情景豊かに描かれており、とても切ない気持ちを体験できます。
      環境音は良好で、幼少時のキャンプの思い出のようなノスタルジーも感じられました。
      新海誠作品、あるいはジブリ作品のような空気感といえばいいのでしょうか。

      ただ残念だったのはラストトラックの終わり方です。
      22分の内10分でヒロインの台詞は終わり、残り12分はひたすら電車の走行音が続きます。
      連結部分のガシャンガシャンという音や、ブレーキのキーンという音など、騒音ともいえる音が頻繁に鳴り響き、落ち着くという感じはありません。
      そして何より気になったのは、すぐ隣に寄り添ってくれているはずのヒロインの気配が完全に消失していることです。
      突然、無人の電車に一人で放り出されたような感覚になり、聴いていて不安になりました。
      まだ何かあるはずと期待しながら最後まで聞きましたが、結局何もなくフェードアウトして終了。
      ………え?、終わり…?という感じです。
      それなら電車に乗り込むところで終了でよかったのではないかと思います。

      かなり否定的なレビューになりましたが、終わり方以外についての不満はありません。
      良質な環境音、ASMR要素、ドキッとする台詞など、いいところもたくさんありますので、切ない青春を味わいたい方はぜひ聴いてみてください。

      16人が役に立ったと答えています

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