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「橙の花が枯れる日」 へのレビュー

    • 2024年04月02日
      レビュアーオススメ!
      注意書きを読み相当購入を迷いましたが、購入してよかったと思います。
      シネタでバッドエンドしかないこちらの作品はひと味違いました。

      事故に遭い身内が突然いなくなる恐怖。
      そこにいるのにもう届かない声。
      最期を迎える事を避けられない絶望。
      日常が壊れてしまった一人の男性が葛藤と混乱の毎日を送っている。

      妹のお見舞いに来る度に悪態をつく兄。
      その全てが本音であり本心だと思いました。
      でもその裏側には寂しさや孤独への恐怖、意識のない妹に対して兄としての優しさが容易に見て取れました。

      普通の…家族だったならこの状況を悲しむのがフツウだと思う。
      でも二人の境遇を考えると兄が複雑な感情を抱くのは共感しかなかった。

      働かない妹を支えてきた兄。自分の時間もお金も自由にできず、それを奪っていった妹は無責任にも消えてしまう。
      でも突然他人に人生を奪われ妹のことをあわれむ感情もある。
      さらに一人にしないでという思いも…。

      彼の独り言の全部が胸をえぐるようでした…。
      二種類の分岐エンドのうち、特にaルートの方は苦しかった。
      あの時こうしていれば…。そんな後悔にまみれた思いが自分を責めすぎてしまっている。

      あなたは頑張ったよ!!

      そう言ってあげたいけれど、彼の選んだ決断は妹の後を追う事。
      つらすぎる!!

      bの方も悲しくないという兄ではあるが、突然の出来事を受け止めきれず心が自己防衛をした結果なのではないかなと思いました。

      私事ですが病院で寝たきりや末期の方が最期に近づくにつれ本人や家族がどんな気持ちなのかといつも考えています。
      今回のお話は特殊な環境下での看取りだったとは思いますが、色々と感じるものがありました。

      伝えることの大切さと、何かあったとき最後に思い出せる顔が笑顔であるように生きていきたいなと改めて思いました。
      一緒に入っていた主題歌も最高で、本編後に聴くと切なさからしばらく他のことが考えられなくなるのでご注意を!!
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      3人が役に立ったと答えています

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