ペンギンハイウェイスター的赏析一览

いちゃラブ系の作品だと、軽く気合を入れないとしんどい時があるので、気軽に聴ける本作を購入。

失礼な話、聴く前は料理のラインナップを見て「さほど料理をしない人が失敗しないメニューを選んだな」と思っていた。
聴いてみると、調味料の数や料理と並行して包丁や鍋の片付けをする等、けっこう料理している人で申し訳なくなった。
でも料理は上手でも趣味でもなさそう。

作品内容の通り、キッチンで料理している音声作品であり、料理の音声作品ではない。
「そこになんの違いもありゃしねぇだろうが!」
「違うのだ!!」

例えば食材に何を使って調味料は大匙何杯で～肉に焼き色が付いたら次はこうして～といったレシピがあるわけではない。
その為「あ、コレ食べたいな」と思っても自分で作る事が出来ない。作った料理に対して味変アレンジの言及があるわけでもないので料理の参考にならない。咀嚼音を入れたくないという理由で食事シーンがカットされており(特典音声にはある)食レポがあるわけでもないので作られた料理はいまいちピンとこない。
マジで料理しながら雑談してるだけ。
ただそれが実家で姉が適当に話しながら料理作ってるリアル感があって面白い。
自分は購入していないのでわからないけれど、「なんにもない日の実のない会話シリーズ」に近い作品のようなので、それが好きな人は買っていいと思う。

ASMR的には
豚肉を焼くジュウジュウパチパチという油の弾ける音や、調味タレを入れた瞬間のジュワッという瞬間的に沸騰してシュワシュワという音に変化していく様子。
野菜を切った時のザクッっという音の後に、切り離す為に包丁を小さく動かしてそれがまな板を擦るゴリッっという音。
コンロを点火する時のチチチチチという音など、料理をしていると聞き馴染みのある音がして調理工程が思い浮かんで楽しい。

これをメインに買うのはちょっと…だが、箸休めのイメージで買うといい感じに力が抜ける作品だと思う。

音声作品は想定している貴方役と自分に乖離があってのめり込めない事も多々あるけれど、この作品はわりと現実的で近いために聞きやすかった。

内容もただイチャイチャエロエロしているのではなく「構って欲しいけど忙しいのも理解しているからアピールだけするよ～」とか「兄貴、焼き肉おごってくれよ」とか「食事内容と運動内容の報告」といった、他の音声作品ではまず聞かない内容ばかりで新鮮だった。

ボイス作品は試聴環境によっては編集箇所がはっきりわかってしまうものも多いけど、「ボイスメッセージを聞く」という性質上、スマホやPCのスピーカーを通して聴くことになる為そこを意識しなくて聞けたのも良かった。

個人的な不満点を挙げるなら、ボイスメッセージを受けている人物は全て同一人物のつもりで聞いていた為、後輩が恋愛感情を匂わせてきたのは解釈違いだった。
ただ、こういうのが好きな人がいるのも理解できるのでここは純粋な好みの違いだと思う。

名作フリーゲームを挙げるなら必ず話題になる「魔王物語物語」を具体例に、どのような意図でゲームを作っていったかの解説本。
巷のハウトゥ本に書かれているようなことではなく、フリーゲーム制作をしてきたtetsuさん個人の見解を書かれている為、参考書というよりももっと軽めな内容である。

とはいえ、「ターゲットプレイヤーはその層にするか?」「ゲームの勝負所をどう見極めるか」「課題とその対策の考え方」といったゲームの作り方の他に、「制作メンバーを探す前に把握しておかなければならない事」や「スケジュールの決め方」などのチーム運営の考え方などもあり、非常に参考になる。

その他にも「やる気の摩耗」「気に入らない点の修正のループ」「完成させたくない症候群」「完成度100%を目指す」等の、エタらせる要因の対策なども書かれている。

これを読んだ上で魔王物語物語をプレイすると、この「魔王物語物語のつくりかた」への理解度がより深まり、制作意識とその答えが見えてくると思う。

「愛と勇気とかしわ餅」や「いりす症候群」「ムラサキ」といった、「魔王物語物語」以外のカタテマ作品にもこのノウハウが使われており、普遍的に使える内容だと思う。

個人製作のハードルが下がり、インディーズ作品が増えてきた今こそ必要な本。

迫害されているモン娘を育てて社会復帰を目指すゲーム。
その方法が闘技場に送るって闇深くない?

・育成パートについて
手札から育成カードを選択し、モン娘のステータスを上げる。
育成カードは闘技場で戦うかショップで購入することで入手でき、モン娘の得意分野とマップ構成によって選択が変わってくる。
単に鍛えるだけでなく、敵を避ける、ショップに止まる、回復マスに止まる、あえて強敵マスを選ぶ等、モン娘の育成だけでなく今後の展開を見越した選択が必要となってくる。
入手するスキルやアーティファクトもシナジーを考えなければならず、何も考えずにクリアできるようにはなっていない。

・戦闘パートについて
個人的にはマウス操作よりも、タップで発動できるタッチパネルの方が遊びやすく感じる。
スキルを選択して発動する為、カーソル移動にかかるわずか0.1秒の差で勝敗が決まることもあるからだ。
APが溜まった段階で連打するもよし、スキルのシナジーを考えて待つもよし、リキャストに時間がかかるスキルの間を埋めるのに試行錯誤するもよし、相手の行動を予想してバフデバフをかけるのもよし。
ステータスでは負けていても、立ち回り次第でいくらでも逆転できるシステムで、単純ながら考えることが多くなかなか歯ごたえのある戦闘となっている。

難点を挙げるなら、
・試練4までは苦労なくクリアできるキャラがいる一方、ノーマルクリアすら手こずるキャラがいる。
・ある種の理不尽が無い為にゲームが単調になっている。
・シャッフルしてるのか疑わしくなるほど手札が重なる。
といった同人ゲーム特有のバランス調整の雑さが如実なことか。

ローグライトの入門編に最適といっていい作品だが、わりと特殊なゲーム性の為に類似作品がない。
この作品を気に入って他のローグライトに手を出しても、結局この作品に戻ってきちゃうかもしれない。
簡単だけど長く遊べるゲームを探しているのなら是非。

単体でも楽しめる作品だが、作中で続編の「10日後告白するメンヘラギャル」がアナウンスされている。
それを踏まえて読み返すと「起承転結」の「起」か「承」くらいで終わってしまっている印象になる。
ぜひ続きが読みたいので、興味を持った人は購入して作者のモチベーションを上げて欲しい。

内容は「恋愛感情を理解できない女の子が、恋人関係を通じてちょっとずつ恋心を芽生えさせる」という、文章にすると実にありきたりな内容である。
ただ、読みたいと思えるポイントはきっちり押さえている為、読み終わった後は「こういうのでいいんだよ」という満足感で満たされる。

それとタイトルから想像するほど、後輩の女の子はギャルでも無ければ10日後にメンヘラにもならない。
「愛情に飢えた女の子が好きな人に執着しました」という事を「メンヘラ」と表しているだけで、そこにはメンヘラの身勝手さや醜さよりも可愛らしさや微笑ましさを強く感じるキャラクター性である。
むしろ告白されて付き合う前の方がメンヘラ感は強い。
人によってはそこで解釈違いが起きるかもしれない。

とにかく青春ものとしては出来が凄くいいので、「メンヘラ」という単語に尻込みせずに購入して欲しい。

PCにプリセットされているソリティア(クロンダイク)やマインスイーパーをイメージするとわかりやすい。
勝って大喜びすることもなければ負けて泣くほど悔しい事もなく、暇つぶしに淡々とプレイして気が付いたら一時間経っていた、みたいな感じのゲーム。

個人的にそういうゲームが好きな為、買って後悔はないけど、じゃあ人に勧められるかといえばちょっと無理かもしれない。
ソリティアやマインスイーパーの購入を人に勧めるのと同じくらいハードルが高い。
気に入れば一生楽しめるけど、合わなければ楽しさがわからないタイプのゲームなので。
体験版と宣伝以外に差異はない為、気軽に楽しむなら体験版のページをお気に入り登録しておけばいいというのも理由の一つ。

内容は個人的に大当たりで「キャバレーで客同士がお酒を飲みながら遊ぶカードゲーム」という雰囲気がしっかりと表現できている。
ゲームも長くても一分で掛からず、カードの意味が次々変化し、手札から展開を想像して場に置いていくのが楽しい。論理ゲームなので、負けは完全に自分の判断ミスというのも良い。
ただカードが3種類8枚しかなく、その組み合わせが10通りしかないため、必然的に最善手も決まっており、それがわかってしまえば作業ゲーになってしまうのは難点。
ソリティアやマインスイーパーも作業ゲー感はあるので、自分のように気にならない人は買っていいと思う。

要は健全な即落ち2コマ漫画……なんだけど、個人的にコレジャナイ感があった。

女の子は可愛いし、シチュエーションや反応もワンパターンではなく多様性があるのに変に物足りない。
おそらくエロの即落ち2コマは竿役に個性が必要ないが、この作品の場合は、相手役(男役?)とのキャラクター性と関係性があって羞恥シーンが成り立つため、その部分が省かれている事が惜しく感じているのだと思う。

ただ、女の子それぞれが可愛く、また恥ずかしがる姿にギャップ萌えをしっかり感じられるので、ハマる人は本当にハマる作品だと思う。

すぐさま買うべし!というオススメの仕方は出来ないが、今月給料多めに出た、とかクーポンの期限切れそうだけど買うもの無いや、みたいな何かのついでに買う分には全然後悔のない作品だと思う。