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人里から離れた妖怪の山で迷っていた「あなた」を保護してくれた、「茨木華扇(いばらきかせん)」さんに一晩住まいに招いてもらい、修行? をしたり、共に過ごす時間を通して仲を深めていく作品です。
東方作品は有名どころのキャラクターのビジュと設定を軽く知っている程度ですが、近藤玲奈さんの声に惹かれて購入しました。
近藤玲奈さんは凛としつつもどこか可愛さのある声が魅力だと私は思っていますが、華扇さんのキャラクターに実によくマッチしているナイスキャストでした。
仙人らしく、真面目で説教めいているけど包容力があって頼れる凛としたイメージと、少女のように甘味に夢中になったり色々と初心だったりする可愛い面とで、凛とした雰囲気と可愛らしさを両立させた演技はぜひ一度聴いていただきたいです。
共に過ごす中で修行? をするのですが厳しいものではなく、説法のようなお話を優しく囁いてくれるもので、感謝や労わりといったものを見つめ直させてくれるものや、雨を眺めながら心を落ち着けたり、じっくりと囁きながら全肯定よしよししてくれたりと、いいお話から癒しまで楽しめるありがたいものでした(全肯定よしよしは至高の癒しでした)。
トラック5の添い寝パートでは、あなたのドキドキや緊張の原因をちょっと勘違いした華扇さんが口調を柔らかくして、今まで以上に優しく甘々になってくれるのですがこれがもう破壊力抜群で、近藤玲奈さんのファンもそうでない方も必聴のパートでした。
東方原作関係のワードも軽く出てはきますが、量も多くはなく本筋にも絡まないため、私程度の知識でも普通に聴くことができましたし、全く知らない方でも華扇さんの大まかな設定や、この音声作品の公式紹介文を読むだけで十分楽しめるので、原作を知っている方もそうでない方も声に惹かれたのなら、ぜひ華扇さんとの修行を受けてみてください。
クールビューティーで文武両道な優等生で女子からも憧れられている理想の美人、そんなあなたの一つ年上の幼馴染であり恋人でもある「青海 沙良(あおみ さら)」ちゃんと、甘えられたり甘えたり、イチャイチャ仲睦まじく癒しの時間を過ごせちゃう作品です。
CVを担当する土屋李央さんはクール・ダウナー系のキャラに定評のある人気声優さんですが、一つ年上のクールビューティーさと、気心の知れた幼馴染で恋人で甘えん坊という、やや相反するような要素を絶妙な具合に演じてくださっております。
沙良ちゃんは恋人であるあなたに対して好意を素直に伝える癖があるのですが、いわゆる「素直クール」な括りに入れるのには割と照れが入るタイプの子で、好意を伝えても伝えられてもクールを装いきれず、付き合いの長い幼馴染だからこそ味わえる、だいぶデレが多めなクーデレ系の可愛さが楽しめる点が、作品タイトルに「クール」と「意外と甘えん坊」が並列されている理由だと思います。
ストーリー重視な作品が多く、時に意外な展開や真実を明かしてくることもあるサークルさんですが、この作品に関してはストーリー的には比較的素直なものとなっていて、その代わりにキャラクターの掘り下げがしっかりと行なわれており、エピローグ以外の独白部分で沙良ちゃんの「悩み」や胸の内が語られる部分も存在します。
作品を通してストーリー・シナリオ自体を大きく動かすのではなく、沙良ちゃんというこの作品のヒロインに奥行きや深みを持たせている、という点がこの作品のストーリー・シナリオとでも言うべき部分ですね。
サークルさんの過去作のファンの方はその部分に注目し、新規の方はこの作品を聴いてシナリオ面での描き方が気に入ったのであれば、シナリオそれ自体にも捻りのある他作品もオススメいたします。
少しそれましたが、「クールだけど意外と甘えん坊」な絶妙な加減の可愛さをこの作品では味わってみてください。
原作未プレイ勢なのですが、サービス開始時に話題になった際にビジュアルに惹かれて少し調べて、属性的にぶっ刺さったシュネーちゃんを覚えていたので購入しました。
水着などの露出度が高めの衣装が多く、可愛い女の子たちの色々と揺れる肢体が楽しめるのが魅力のゲームですが、その中でも色々と控えめなスレンダー枠で、飛び級で大学を卒業した天才少女で16歳にして講師を務めている・芝居がかった口調で話すボクっ子・外国人キャラ(おそらくドイツ)、と刺さる人には滅茶苦茶ぶっ刺さる要素を詰め込んだキャラクターなため、未プレイ勢でも刺さりそうな人には強くオススメで、CVの小原さんのファンの方にもオススメいたします。
シュネーちゃんとの会話ややり取りに加えてASMRとしては、耳かき・シュネーちゃんの事務作業音・添い寝、などがあり、添い寝トラックは耳かき音ありのものや、寝息のみの別バージョンも収録されており、好みの環境で20分ほどの仮眠を取るためのトラックとして利用できるよう配慮されています。
元々CVの小原さんのファンで、前述したシュネーちゃんの属性がぶっ刺さるタイプの人間ですが、ゲーム未プレイ勢でもシュネーちゃんのやり取り部分は属性から想起されるイメージ通りで、お疲れのコーチ(リスナーであるあなた)を知的に冷静に気遣ってくれる姿がとても優しく、落ち着くものでした。
天才少女属性特有の芝居がかった口調で細かな知識を語ってくれる姿は、小原さんの声質も相まってファンには堪らない出来で、各トラックの終わり付近にある、こちらを気遣い体調を確認する声が割と囁き声になる点は、耳が幸せになれるのでぜひぜひぜひ聴いていただきたい部分です()。
原作既プレイ勢も未プレイ勢も、非常に分かりやすい属性のキャラクターなので、刺さりそうならぜひシュネーちゃんに癒されてください!
とある理由で荒廃してしまった世界。
雨の降りしきる陰鬱な荒廃世界の中、そんな世界を一人で生きる少女「シウ」と、記憶を無くしてしまった「あなた」が出会うことで始まる物語です。
シウちゃんはちょっと芝居がかった言動が特徴の女の子で、荒廃世界に似つかわしくない屈託のない明るさを持ったボクっ子です(ボクっ子です、大事なことなので二度言います)。
記憶の無いあなたを時に癒してくれたり、時にからかったりと、独特な言い回しとその明るさは聴いていて飽きず、荒廃した世界であることをふと忘れさせる不思議な魅力に満ちています。
臨場感のある環境音やASMRによる癒しと、感動系やほろ苦さが印象的なストーリーの作品を得意とするサークルさんですが、今作もその通りの作品になっており、音声作品ながら魅力的なキャラクターと重厚なストーリーがたっぷりと楽しめます。
ストーリー重視の作品をお求めの方はぜひぜひ。
CVの石見舞菜香さんが演じる、芝居がかった口調が特徴のボクっ子が堪能できるとか、個人的にはそれだけで大好物すぎて幸せな作品なのですが、公式の紹介文にもある「安眠には適さないシーン」での熱演も楽しめ、ストーリーや背景込みで大満足でした。
このサークルさんで石見さんは二度目の出演ですが、前出演作でも今作でも素敵な演技をされているので、ぜひそちらにもご注目を。
シウちゃんのプロフィールにある趣味や特技も後で見返すと、きちんとストーリーに絡んでいるのも個人的には高評価。
荒廃した世界で普通の人間がまともでいられるわけがなく、「壊れたボク」がどう生きてきたか、「あなた」との出会いが何をもたらすのか、最後までしっかりと見届けてあげてください。
この作品の希望のある未来、あるいは幸せな過去、そういった形での続編がいつか聴けることを祈っております。