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「うなずき」という要素がここまで強い癒しを与えてくれるとは想像もしておりませんでした。
肯定されている、認めてもらえている、求められている。そんな感覚を最後に得られたのはいつだか思い出せるでしょうか?
癒しのレベルで例えればそうーー幼い頃、母から与えられた無償の愛。そういったところでしょうか。
ただの相槌ではない、顔は見えずとも「あぁ、今全てを僕に向けてくれているんだな」と思わせる、全身全霊の相槌は必聴です。
そしてその高純度の癒しと共に前田佳織里さんの演技力によって吹き込まれた圧倒的「彼女感」。
特定のある日の夜の出来事でしかないはずなのにも関わらず、不思議と存在しない彼女との思い出が蘇ってくるような、圧倒的な没入感を与えてくれるクォリティでした。
さらにこの作品の裏の主役と言っても過言ではないのが寝息パートです。ただの呼吸音と侮るなかれ、思わず存在しない彼女を抱きしめようとしてしまうような愛らしさを感じさせる、そんな演技でした。
過酷な現代社会を生きる全ての人に自信を持っておすすめできます。こんな素敵な作品を生み出してくれたなちゅらるぼいす様、そしてその素敵な作品に命を与え、圧倒的な癒しを演じてくれた前田佳織里さんに、最大限の尊敬と感謝を。