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男性ですが、むちゃくちゃいいストーリーだと思いました。
13歳差となると男性向けではおねショタジャンルを探すことになりますが、それよりも、肉体的な面より精神的な面でねっちょりぐっちょりしてて読み応えありました。
5年間想い続けただけあり、どうしたって期待してしまうだろうし、それが叶わない不安や絶望感もあるだろうし……
いやぁ、報われて良かった!
やっぱり印象的だったのは、序盤と終盤で語られる過去話の、薫から見た奈々子の対比でした。
ドロついたプロローグでは、アイスを舐める奈々子がちょっとえっちでしたが……。
薫の孤独と奈々子の優しさが語られていく終盤、台風の後の清々しい空気と共に映る奈々子がとても綺麗でした!
直樹とのアレコレが殺伐としていた分、余計に(笑)。
まあでも、惚れますよね、これは。
巻末のプロフィールを読んで思ったことが。
奈々子の「性格:しっかりしているが押しに弱い」というのも、そもそも13歳年上という設定もいいし、それに加えて「身長:167cm」というのがヘキです。
リアル目な高身長……と思いながら身長を偏差値化したサイトで調べてみると66.2。
思ったより高かった!
あと直樹はハッテン場送りにしようぜ。
現実と地続きの空間で、不思議な雰囲気のサキュバスに癒してもらえます。
知的で聡明な第一印象ですが、耳かきパートに移ると少しだけSっ気も出してくるように。
でもこんな素敵なサキュバスのコレクションになって可愛がっていただけるなら、僕としても願ったり叶ったりです。
特に導入パートは、ファンタジー作品の序盤みたいで引き込まれました。
書店員さんのアトリから「読み終えた人がタイトルをつける、恋愛ものとしてもホラーとしても受け取れる本」を渡されるシーンには、自分自身の感性は一体どのようなものなんだろうか?と考えさせられました。
SNSではよく◯◯診断といったようなものがトレンドに上がりますが、やはり我々は「自分は一体どんな人間なんだろう?」という疑問を抱えながら生きていくのでしょう。
そんな好奇心を刺激され、書店の常連になっていくストーリーに自然と感情移入していました。
2023年08月22日
山奥で怪我したところを、秋田弁で話す三吉鬼、サキさんに介抱されて甲斐甲斐しくお世話してもらいます。
鬼とは言っても、とても頼もしくて人情深いサキさん。
挫いた足を冷やしてもらったり鍋を一緒に食べるうちに、だんだん距離が近くなり…。
耳かきをしてもらいながらサキさんの過去を知ることになります。
暖かいような寂しいような、忙しさや寄り添ってくれるような癒される話です。
サキさんの優しさの背景が染み入ってきます。
個人的な話ではありますが、宮城県、岩手県、青森県に縁があり、東北の訛りには懐かしさを感じます。
馴染みの言葉や風土が恋しくなりました。