石見さんの演技や生活音含めた環境音が優しく包みこんでくれると同時に、進むにつれてそれら音声や台詞が「懐かしく楽しかった日々の終わり」を実感させてきて、もの寂しくなります。
最後に冬ちゃんが「偽物の本心」を吐露し、先輩の選択を受け入れた後に謝る一幕、そして生前の巫女さんとの会話で情緒がぐちゃぐちゃにされました。おまけにその「雪のように脆く儚く、弱い。けど積もると重い」人間らしい本心を自覚した上で先輩と向き合っている、というのが更にいじらしい気分にさせてくれます。こうなると先輩に恋する前の冬ちゃんはどんな振舞いをした子だったのか、先輩にどのようにアピールし続けたのか、冬ちゃんの過去が具体的にどんな風になってたのか気になってしまいました。
終盤で時々積もった雪が落ちる音がするのも、雰囲気にのめり込む環境作りに一役買っているのでは、と思いました。
特に外で雪が降っている時に聞くと没頭しやすくなります。