本編プレイ後の視聴を推奨。それを踏まえて書き記していく。拙い文字だが許して欲しい。
(作品上ではお兄様だが原作に合わせ瑠璃表記)
彼女は確かにそこで生きていた。
瑠璃の恋心を受けて。
彼女は確かにそこで生きていた。
彼女の恋心を持って。
彼女は確かにそこで生きていた。
結ばれる事がない不幸の名と事実を持って。
月社妃、彼女はただ。ただひとえに瑠璃の幸せを願っていた。
本音を見せることをせず、弱い所を実の兄に見せることもせず。悲劇のヒロイン、永遠の2番手として”不幸”を味わい続けた。
どこにあるのかすら分からない。
【無い】と断言出来る幸せをどこか察しながら。
自分に向けられる歪んだ愛情を受け、その歪んだ愛情を受ける度に更に歪な感情を孕む。お互いがお互いを歪に求め続けてしまう。
最後の終着点とは何なのだろうか。本当のハッピーエンドなのであろうか。別離なのであろうか。心中なのであろうか。共依存なのであろうか。
本に狂わされた彼女の人生。
瑠璃と共に狂った2人の人生。
ただ、そこには愛があった。
他の人が分からなくても良い。物語のキャラクター、作品を見る我々。分からなくても良い。理解が出来なくても良い。
ただ、ただそこには2人だけしか知らない愛があった。
いや、2人だけが知っていればそれでいい愛があった。
悲惨な結末が妃に用意されていた。自分には耐えられない結末が用意されていた。
確定事項。もう全て決まってしまっている。
彼女は望む。ただ望む。
好きな人の幸福を。
好きな人のためだけの幸福を。
その輪の中に自分がいなくても構わない。好きな人が幸せであり続けてくれるなら。
彼女は奮闘する。好きな人のために。
彼女は嘘をつく。好きな人のために。
彼女は芝居する。好きな人のために。
彼女は鼓舞する。好きな人のために。
ただ、好きな人の幸せのためだけに。
彼女に用意されたお話がどんなに悲惨なものであっても彼女は信念を曲げないであろう。
月社妃 永遠なれ