一陣の光s recensionslista

始まりそうで始まらない、恋愛偏差値が
高そな二人の、初恋ストーリー・・・な
”あきばるいき”先生、第1話～第8話、番
外編1～2の表題作を収録した一巻目。
印象に残った収録作品は、イケメンだけ
ど天然な”久我隼人”と、冷静すぎて熱く
なれない”天野”さんとの『初恋は、まだ』
だと表明し合う、ある意味、凄い会話が
炸裂する、第1話「ふたりの共通点」。
読んでいて感じたのは、甘くてデレデレ
風味のラブコメに洗脳された、読み手の
心理へと、鮮烈な鉄槌をブッコんでくる、
新鮮さあふれる読み心地。切り口をほん
の少しだけ変化させることで、ここまで
読後感を操縦出来るなんて、という驚き
がありました。こんな体験、するものだ
から、漫画を読む、ということから、い
つまで経っても卒業できない、んですよ、
本当に。
読み終えた時に、こみ上げてくる、他に
ない感覚が確かにある、表題作の一巻目。

本人は、そんなつもりなど一切ないのに何故か
曲解されてしまう発言や表情・態度が、絶妙な
コミカルテイストを読み手に残す”水森みなも”
先生、表題作の三巻目。
印象に残る収録作品は、ヒロイン”外村さん”と
映画館にやって来た”春野さん”。映画に、のめ
り込んでる”外村さん”と、その、彼女の表情に
夢中な”春野さん”・・・な、「特等席」。
読んでいて感じたのは、絶妙な言葉廻しで誤解
されてしまう”外村さん”を、丁寧に描いている
点。登場人物が増えて、本人の気質とは異なる
方向に、誤解が誤解を生む展開が、楽しいです。

イイ味醸し出す”ミニ様”が上質な『小ネタ』を
提供してくれる”ナントカ”先生、表題作・作品
集。
印象に残った収録作品は、雪に誘われて屋外で
一人遊びな”ミセスコリー”。お屋敷に戻れない
彼女は・・・な「喰っちまうか」。ナイスフォ
ローの”サフォーク”が光る、お話でした。
読んでいて感じたのは、『小ネタ』をガンガン
ブッコんでくる”ミニー様”の存在感。視点が変
わるだけでなく、『小ネタ』のバリエーション
が広がって、多彩な展開が可能になった、とい
う印象を、読んでいて感じました。豊満な一冊。

タイトルとは裏腹な、御当主”ミニ様”の過酷な
運命が記憶に残る”ナントカ”先生、表題作・四
コマ漫画の作品集。
印象に残った収録作品は、急に思い立ち、バレ
ンタインチョコ作りに勤しむ”サフォーク”への
同情を禁じ得ない「バレンタインの魔力」。
読んでいて感じたのは、前述した”ミニ様”の過
酷すぎる運命と、それとは裏腹で、ある意味タ
イトル通りな、ホンワカした作品の世界観との
二律背反な読み心地。切れ味鋭い『小ネタ』が
快適な読後感を提供してくれました。完成度の
高い、軽快に、サクサク読み進める四コマ漫画。

漫画家のアシスタントから、共に歩む、人生
のアシスタントへ昇格する”宮川有希”を丁寧
に描いた”かがみふみを”先生、表題作・四コ
マ漫画の最終巻な二巻目。
印象に残る収録作品は、本巻に、収録された
ページの、出来上がるまでを詳細に解説した
「アシスタント!!ができるまで」。本作に対
する”かがみふみを”先生の思い入れを、読ん
でいて強く感じました。
”小倉真帆”と”宮川有希”との絆を感じた一冊。

”かがみふみを”先生・作品に共通な、ホンワカ
した世界観は共通な、表題作・四コマ漫画の一
巻目。
印象に残る収録作品は、凄腕の新アシスタント
”刈穂巻子”が参戦して、アシスタントとしての
自分の役割に悩みはじめる”宮川有希”・・・な
くだり。作家としては大成していながら、大人
として不足しているところが目立つ”小倉真帆”
には欠くことのできない存在である、という点
を丁寧に描いた、お話でした。
読んでいて感じたのは、”かがみふみを”先生の
全作品に共通する、ホンワカした作品世界観が、
本作でも堪能できるところ。ほのぼのした読み
心地が、さわやかな読後感を読者に届ける一冊。

”志峨丘トウキ”先生ならでは、な
青春ストーリー。雑誌”ビタマン”
へ2017年から2018年にかけて掲
載された、表題作・全五話を収録
した、単行本。
印象に残った収録作品は、一刻も
早く童貞喪失したい”松田耕作”は、
幼馴染のイインチョウ”芹澤純”に
覚悟の懇願をしてみたら・・・な、
第五話「純」。
読んでいて感じたのは、”耕作”と
”純”との、腐れ縁ながら、確かな
信頼関係が、作品初期から丁寧に
描いてある点。大団円的な結末が
爽やかな読後感を生み出していま
した。
”志峨丘トウキ”先生らしい、一冊。

繊細に進んでゆく”田中さん”と”入江君”の
関係が、際立った、清涼感のある読後感を
残す、”田村茜”先生、表題作・第11話から
第15話、特別編を収録した、三巻目。
印象に残る収録作品は、ゆっくりとしたペ
ースながら、着実に進んでゆく二人の関係。
約束通りに、動物園へお出掛けする二人を
描いた「第15話」。
読んでいて感じたのは、初めて異性と、お
付き合い始めた時の、ときめきや戸惑いを、
みずみずしくも繊細に描いている”田村茜”
先生の筆致。刺激的に急展開してゆくスト
ーリーも惹かれますが、繊細に、丁寧に積
み上げるがごとく、進んでゆく展開の贅沢
さを、読後、感じることができました。相
手との関係を大切にする二人が、良い一冊。

”宮原歩”先生の、最近作から初期作までを
収録した、短篇作品集。
印象に残った収録作品は、”高村豊”は、同
じ職場の同僚”岡部さゆき”にいきなり、告
白され、付き合うことに。恋人がいたこと
もなく、セックスも未経験の彼女と、処女
童貞を奪い合い、セックスに積極性が増し
てゆく”さゆき”に対して”豊”は・・・・な、
短篇「遅咲き満開娘」。
読んでいて感じたのは、最近作と、初期作
との間に、約十年の間隔があるものの、絵
柄に落差を感じさせない点。読んでいて単
純に『凄いなぁ』と感じました。
テンポのある、明るく軽快な読後感の一冊。

登場するのは”白衣さん”と”ロボ”、自宅の一室
で展開される日常を描いた”柴”先生、四コマ漫
画仕立てで、十六のサブタイトルが収められた
表題作・二巻目。
印象に残った収録作品は、年の瀬なクリスマス。
何だかんだで、仲良く(?)迎える二人・・・な、
「白衣さんとクリスマス」。
シュールでシニカルな”白衣さん”と、彼女のお
世話で忙しい”ロボ”との日常を、丁寧に描き込
んでいました。
二人だけの世界観なのに、艶っぽくはない一冊。