妙聖院日叡居士さんのレビュー一覧
レビュアーランキング | 557位 | (役に立った数:26件) |
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投稿数ランキング | - | (総レビュー数:8件) |
いちおし作品
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2020年08月15日
数年前に催眠音声に出会った頃いた頃はワクワクしながら毎回楽しめていたのですが、ある程度慣れると深呼吸や脱力の最中に寝落ちするようになってしまいました。
最近は仕事が忙しい事もあり、アダルトパートを端折って安眠音声代わりに聴く事が多くなってたり…。
そんな折、こちらの作品と出会いました。
『トランス状態を楽しませる催眠音声』というのは無料物のごく一部しか知らないので、こういう作品が発売されるのは大変ありがたいです。
一般的な催眠音声と違ってM属性が無くても楽しめるし、催眠のかけ方も変に凝っておらず万人向けだし、有償作品なのでボカロではなくちゃんと声優さんが喋ってるし、これで700円は非常にコスパが高いと思います。
また準備運動や動作指示が無いのはコードレスイヤホンを持たぬ同人音声弱者(笑)にとっては嬉しい配慮ですね。
体力を消耗せず気軽に楽しめる、こういう作品がもっと増えてくれると大変ありがたいです。
自室に引きこもっている親戚の男の子の所へ主人公(視聴者)がやって来て、ドアごしに話をします。
最初は主人公の干渉を拒絶していた男の子も、次第に心を開いて…というお話です。
ちなみにジャケ絵にのような美少年という設定なのですが、劇中で主人公とのホモっぽい展開を連想させるようなセリフは無いので、そっち方面が苦手な方も安心して聴けます。
時間は50分と最近の作品としてはやや短めですが、一般向けなのでエッチシーンが無い代わりに男の子が主人公に信頼を寄せるようになるまでが丁寧に描かれており過不足は感じません。むしろ濃密な時間を楽しめるとも言えます。
最近のボイスドラマはバイノーラル全盛の感もあってイヤホンで聴くのが面倒な時もあるのですが、本作品は普通のスピーカーで聴けるのが個人的にポイント高いです。
他にも一般向けなのでえっちぃシーンとか「泣いたりわめいたり」が無く音量を気にせずに済む事、ハッピーエンドの「いい話」なので視聴後に鬱にならない事などが良かったです。
相手が生意気な男の子なので、よくある「守ってあげたい妹系」とは一線を画しているのも良いですね。
声優のはやかわあいさんの演技も大変上手です。
学生時代に好きだったラジオドラマを思い出し、楽しく聴けました。
2018年05月04日
「気が付いたら見知らぬ場所に閉じこめられていて…」という、シチュエーション物です。
登場人物は主人公とヒロインの二人だけ。互いに記憶を無くしているという設定で、お話はヒロインが主人公に話しかける事で進みます。
他に誰もおらず、壁で隔てられているため互いの顔が見えない中で会話を続ける内に芽生える恋愛感情。そして会話を重ねる内に徐々に甦る記憶。
この二つがこのお話の両輪なのですが、これ以上はネタバレになってしまいます。
ラストはシリアス展開ですが、一応の救いはあります。
「全てが謎」という設定上、明確な説明の無いままいきなり突飛な設定で話が始まるので、そういうのが苦手な方にはお勧めできませんが、設定を受け入れてしまえばヒロインの感情の変化など聞き所は多いと思います。
個人的には星新一の短編SFというか、昔のラジオドラマを聴くような感覚で楽しめました。
「とある田舎の小さな町。ひと夏の、決して忘れない思い出」
ネタバレのため詳しくは書きませんが、そんなワードにピンと来た方なら楽しめると思います。
少年漫画ならボーイ・ミーツ・ガールなんでしょうが、本作では女子2人の友情物語です。
ちょっと切ない展開もありますが「最後は収まるべき処に収まり、やがて懐かしい思い出になる」といったお話なので、悲劇的な物ではありません。
声優さんのお名前は知りませんでしたが、演技も上手く申し分ありません。
アダルト作品と違い、男性キャラが多く登場するのも話に深みが出て良いですね。
基本は少女2人のお話ですが、時々登場する妹や同級生の存在が「現実離れしたお伽話」感をいい感じで払拭してくれてます。一般向けのせいか販売数は少ないですが、もっと評価されて良い作品と思います。
コミティアなんかでお気に入りの創作漫画を探すのが好きな方なら、自信を持ってオススメできます。
ちなみに収録時間は本編56分+主題歌4分です。
本編は3分割されており、ストーリー物のボイスドラマとしてはちょうど聴きやすくまとまっていると思います。
一つ不満があるとすれば、解凍したファイルにReadmeが入ってない事です。
こういうタイプの作品なので、簡単でも製作者様のコメントがあると視聴後の楽しみになると思います。
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2017年04月17日
小粋さんの朗読集です。
文豪作品の朗読物は市販のCDでも見かけるんですが、どうしても知名度の高い話ばかりになってしまいます。
その点、本作品には14本もの短編が収録されており、痒い所に手が届く内容になってます。
収録時間4時間の大作ながら各話は短いので、短時間でサクッと聴けるのが良いですね。
音質などに若干のバラつきがあるとの事ですが、個々の話が独立しているので自分は気になりませんでした。
小粋さんといえば物憂げなハスキーボイスのファンも多いと思いますが、普段出演されているボイスドラマでは女性キャラクターを演じているのに対し、本作品は物語の朗読。
なので感情の込め方や登場人物の演じ方が普段と違っており、演技力の幅広さが感じられます。
文豪作品といっても堅苦しい物ではないので、小粋さんのファンだけでなく多くの人に聞いて欲しい作品です。
レビュアーが選んだジャンル
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以前レビューを書かせていただいた当サークルさんの『東方入眠抄7』では催眠音声でお馴染みの深呼吸と部分脱力を行ってましたが、本作では脱力の代わりに「ぽかぽか」「ふわふわ」と言った擬音を多用しています。
このためちょっと聴くと催眠という感じはしないのですが、こういった言葉の繰り返しは電車の「ガタンゴトン」と同じく、繰り返されると強烈に意識がぼやけます。
また春の妖精だけあって彼女のセリフには「春は温かくて眠くなる」という感覚を呼び起こすキーワードが散りばめられており、初回はストーリーを追う間もなくアッという間に寝落ちしましたw
催眠音声が未経験の方でも気持ち良くなる感覚を味わいやすいと思います。
その後、彼女と一緒に「あっちの世界(笑)」に行って気持ち良~く癒されますが、入眠前のお別れの時のセリフがちょっと切ない系でとても良いです。
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2016年03月17日
催眠音声と言うと深い催眠に落とされる(特にアダルト物で)イメージがありますが、本作ではそこまで時間をかけて深く落とす訳じゃありません。
ではアダルト物より見劣りするかと言うとそうではなく、軽い催眠状態で小傘ちゃんの問わず語りを聴くのが良いんです。
元々声優さんの演技が達者な上に音楽や雨音などの演出も光ってる、そんなドラマを催眠状態で聴くのですから心に染みない訳がありません。
という訳で安眠誘導音声としてはもちろん、ショートドラマとしても秀逸です。
催眠状態でボイスドラマを聴く感覚というのは説明が難しいのですが「普段より感受性が高く感情移入しやすい」とでも言いましょうか。人によっては小傘ちゃんへの愛おしさがこみ上げるかも知れません。
途中で寝落ちする方も多いと思いますが、頑張って最後まで聴いてみて下さい。
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2015年12月05日
活発な感じのキャラが良いですね。
先輩の突然のお願いに戸惑いつつも耳かきを始めてしまう展開は、萌える物があります。
大阪弁や名古屋弁はスネた時の口調が可愛いので、この後輩キャラはどストライクでした。
ガチな名古屋弁ではなくアレンジされたとの事ですが、「方言彼女」作品としては充分楽しめる作品です。
大阪弁ほどではないにせよ名古屋弁も結構認知されてると思うので、今度は後輩ちゃんのガチな名古屋弁も聴いてみたいです。