NTR紳士さんのレビュー一覧

原作愛に溢れる同人誌でした。
同人誌らしい、原作ファンの需要を満たした作品でした。
「ユズ」さんの「トラウマ」克服を描きながらも、簡単に克服出来ない「心の問題」。
一方で、そんな彼女を支えてくれる「仲間」や「先生」。
原作を通して得た「絆」が、彼女の力になって、背中を押してくれている雰囲気が、とても良かったです。

「政争」から離れた日常が描かれた本作。
彼女が所属している「SRT特殊学園」の存在意義からも、本作のような「ラブコメ」を原作で楽しめるのは稀有。イベントでも、任務という体なので。
本作では、そんな日常での「先生」との距離間を模索する、ミヤコの真面目さが、空回りするところがとても面白かったです。
そして、原作ではない彼女の「ヒロイン」属性が発揮される作品でもあります。
ブ○アカファンなら楽しめる内容だと思います。

第1巻から始まっていた「キャスターVSセイバー」。
最初は、主人公の記憶リセットによって、かなり窮地に陥っていた「キャスターサイド」。
ゲーム同様、最終局面に当たり、主人公の強化。
ゲームよりも、より「キャスターへの感情」が複雑化し、癖のある「キャスター」らしい「絆イベント」でした。
これは、本作のコミカライズだからこそ描けた物語だと思います。
何もないNPCだからこそ、「キャスター」への絆を深めた主人公。
一方で、家族との思い出がある坂神は、その思いによって、「セイバー」と距離がある。
その対比構造が、戦闘に影響を与えた本作。
非常に面白い作りになっています。

原作「フェイト/エクストラ CCC」のコミカライズ。
しかし、原作準拠ではなく、容量の関係で投入出来なかった「没設定」を、余すことなく取り込んだ、新しい作品となっています。
ゲームのRPG要素よりも、漫画らしい「物語」要素がたくさん詰まっており、キャラクターの内面もより深く見ることが出来ます。
タイトル「FoxTail」ということで、原作でも癖のあった「キャスター」が、業の深いヒロインとして登場しています。
最新話も購入した結論として、「キャスター好き」へ捧げる作品となっています。
あくまで、「桜」ではなく、「FoxTail」の「キャスター愛」に包まれた作品なので、原作ファンは、そこだけ注意が必要です。

実際は、言っていないかもしれないが、なんか言っている気がする。
それぐらい、「ひろゆき」さんが、物語に馴染んでいる作品です。
異世界を舞台にしても、「贔屓目なしの論説」は健在で、ややファンタジー要素もあるため、若干苦しい「論説」もあるかもしれません。
ただ、全体的に見て、鋭い切り口で、周りを説得する展開は良かったです。
相手を「言い負かす」のではなく、「説得」する部分に重点が置いており、物語全体としても、マイルドで読みやすかったです。

論破キャラとして、「ひろゆき」参戦!
「異世界×ひろゆき」は、本作品も含めて2作品あり、「論破」という特殊な言葉使いを、どのように話に落としているかで、大分傾向が違う。
本作では、もっぱら「攻撃的な部分」が強く、どちらかというと、「上げ足を取る」感じ。
しかも、「上げ足を取られた」対象は、周りから侮蔑を受けるという徹底ぶり。
あくまで、「論破」という武器で、異世界の魔物と戦うという前提があるため、「論破」の清々しさよりも、相手を徹底的に「ぐぬぬ」させる「俺TUEEEE系」に感じるものがある。

「パリピ」とギャグテイストと思いきや、かなり真面目な作品。
ギャグテイストは、孔明が、「転生」した部分ぐらいです。
それ以外は、夢待望を抱く若者を支える、保護者孔明の采配が光ります。
個人的に、周りの大人たちが、皆良い人で、若者たちを応援する関係性が好きです。
一方で、そんな若者に刺激される形で、新たな夢を抱く孔明の活き活きとした姿も、本作の魅力の一つです。
いろいろ報われるストーリーが、良かったです。

「可愛いだけじゃない」と評しての「カッコよさ」。
そのギャップをテーマにした作品です。
一方で、一周回って、より「可愛く」感じる作品でもあります。
本作は、ラブコメ稀にみる「超純愛」。
物語の起伏は、か弱い彼氏の「不幸体質」が多く、二人の関係性は、常に純愛100%となっています。
お互いを思いやる、あまりに眩しいカップルを見る作品です。
そして、彼氏以外にも、いろいろな人を惚れさせる「式守」さん、パネェ!

本作は、敵対する組織同士で、恋愛をする作品。
これが、非常に良いです。
学生の甘酸っぱい恋愛は、距離や社会的地位が同じ。
物語としての起伏は、いろいろな人間関係のこじれを描くわけです。
本作の起伏は、組織という「職場環境」です。
お互い愛し合っている故に、どう、「周りの仲間」と折り合いを付けていくのか?
そこが、コメディチックに描かれ、とても面白く読める作品です。
ある意味、安心して楽しめる作品でした。

可愛いヒロインに目が行く作品ですが、ラブコメとしての、男主人公も大事です。
本作の主人公は、真面目で実直。小細工無しの男です。
本作は、将棋の言葉遊びのように、「将棋の戦略」を、恋の駆け引きとして描いています。
そういう意味で、ヒロインに、将棋ではまったく勝てないのです。
ですが、恋の闘いになると、なぜか、一枚上手となるところが面白いです。
ラブコメ登場キャラのぞれぞれが、とても良いキャラクターで、とても素敵な作品でした。