カナリアンさんのレビュー一覧

シロクマの嫁様から約2年ぶりとなる全年齢・ASMR特化作品が発売。
ASMRの王道を貫きつつも、今作は和の雰囲気を感じさせる、とても雰囲気の良い作品に仕上がっていました。

ASMRとしては耳かき・綿棒・梵天・耳ふー、泡や耳垢水・クリーム・オイル・タオルなどを用いた耳のマッサージ、肩や背中のマッサージ・・・と定番のメニューながら、そのすべてに和風のテイストを感じるのは、なんといっても1番最初のトラック「01_メニュー選択と薄茶」によって、作品の世界へ見事に引き込まれたからだと思います。

サークル主催であり、ご出演者でもある伊ヶ崎さんは趣味で茶道を嗜んでいらっしゃるようで、このトラックでは本格的な茶道の音が楽しめました。

茶室に招かれたような空間の音はもちろんのこと、お湯を注ぐ音・お茶を点てる音に加え、なかなか聴くことのない懐紙の音まで楽しめます。

差し出されたお菓子の音は「聴き手が食べていること」を想定しているので、お菓子を懐紙にとる音や、お菓子を食べる咀嚼音がより近い距離で聞こえてくるところにこだわりを感じますし、なにより同時にお茶を点てる音が聴こえてくることで得られる没入感の凄さ・・・これが本当に心地よいです。

作品全体としては導入部分とも言えるトラックですが、このトラックを聴いた後だとリラックスできるだけでなく、トラック2以降すべてのASMRメニューの雰囲気がより一段と映えるようです。
初めて聴いた時は、作品への引き込まれ具合がすさまじく、トラック2の中盤でぐっすりと寝てしまいました。

今作はめずらしく音だけのトラックがありますが、ここは好みかなと思います。
個人的には作品の雰囲気に合わせた声のトーンや息遣いがとても気持ちが良いので、声有り推奨です。
ASMRトークでは作品で使用した道具の紹介などもあり、より深く作品を知ることができるのも良いですね。

本当に素晴らしい作品でした。最高です。

「耳かきマッドサイエンティスト伊ヶ崎がダミヘで世界征服を目論むラジオ。」、通称「淫ラジ」総集編の第2弾。

音泉で配信された本編である第87回(2020年10月28日配信)から第91回(2020年12月02日配信)までをベースに、放送初期に近い放送3回分と、新規録り下ろしの音声など豊富な特典が収録されています。
伊ヶ崎さんのCi-enで現在も指定プラン以上で配布されている、高音質なwav版も同梱されているので素晴らしい音質で聴き直せるうえ、Ci-enでも未公開な収録後のおまけ音声が聴けるので、当時を一緒に振り返ることもできます。

コレクターアイテムであると同時に、最近ラジオを聴き始めた方やASMR音声に興味のある方でも楽しめる内容。
前作と比べて収録されている本編が縮小しているところが価格にも反映されているようで、手頃な価格になっているところも良いですね。

今回の聴きどころをピックアップします。

・第88回(2020年11月04日配信)
伊ヶ崎さんが諸事情により、放送開始から2022年4月27日現在に至るまでで唯一スタジオ外、つまり宅録環境で収録した普段と音が異なるレア回が収録されています。
伊ヶ崎さんがどんな状況でも収録を行うんだという気持ちがこもった内容です。

・副音声版「第10回」
第10回放送をご本人がオーディオコメンタリー方式で聴き直すトラックです。待ってました!!
前回は第1回で恥ずかしがる副音声が堪能できましたが、今回はそちらもありつつ、色々な「気付き」が聴けました。やはり副音声は楽しい!

・「シロクマ耳かき店」
これは第1弾にはなかった総合フリートーク。他のDL版限定特典まで聴き終えてから聴くのがおすすめ。
音声作品業界の先駆者の一人である伊ヶ崎さんの人柄や想いが知れて、もっと応援したくなりました。

時々意味深な単語が飛び出す時もありますが、一応健全ラジオ。
作業や安眠音声にもぴったりです。

全年齢ながら、わずかにフェチ味のあるシチュエーションや台詞回しもあり、ちょっとしたドキドキ感を味わいながら楽しむことができる作品でした。

水野七海さん演じる七尾響が、借金返済のために高収入のメイド職に就くものの、雇い主がクラスメイト(聴き手)で・・・というちょっと身構えてしまいそうなあらすじですが、暗いストーリーになってしまうなどの要素はないので、安心して聞けます。

この作品の好きなポイントは結構ありまして、まずはASMR要素ですね。
定番の耳かき以外に「ネイルで耳を触る」という音も良かったですし、「下乳を押し付ける」という全年齢ギリギリ(なのかどうかはわかりませんが)の、シチュエーションで、それっぽく声が届きにくくなるのが没乳感・・・いえ、没入感があります。

次に好きなところが七尾響のキャラクターです。
「キモッ・・・!」とことあるごとに言ってくる割に、聴き手がちょっとした弱みを見せると、上述の下乳押し付けのようにからかってくるところなど、ツンツンしていた感情がほぐれていくところが良いなと感じました。
水野七海さんはこういう次第に警戒心が溶けていくようなキャラクターを演じるのがとても上手だと思います。

正直、100円は破格ですね。価格以上に楽しめる作品です。

音泉で配信中の「耳かきマッドサイエンティスト伊ヶ崎がダミヘで世界征服を目論むラジオ。」、通称「淫ラジ」の総集編。

第76回(2020年7月1日配信)から第86回(2020年10月21日配信)までの本編をベースに、数々の新規録り下ろし音声が追加されているファン必携のアイテムになっています。

淫ラジ本編は音泉で公開されているものと異なり、ハイレゾ音源になっているので音質は格段に上がっていますし、収録後のおまけ音声が追加されているのが特徴。収録後の力を抜いた感じのアフタートークを聴くのが楽しみでした。

音質さえ気にしなければ淫ラジ本編は配信される度に聴いていたり、伊ヶ崎さんのCi-enで指定プラン以上に加入していれば今作と同様の音質で聴けるとは思いますが、やはりDL版限定特典は推したいところ。

まずは復刻版ASMRとして、淫ラジのリクエスト☆ASMRコーナーにて行われたコーヒー・卵の音が新規で録り下されているので、淫ラジ配信時のコーナーと聴き比べてみるのも面白いかもしれません。

そして何と言っても録り下ろし最大の聴きどころは「第1回副音声版」でしょう。
記念すべき2018年5月9日第1回配信を伊ヶ崎さんご本人が聴きながらオーディオコメンタリーのごとく実況をするのですが、これが本当に面白いです。
初めてのネットラジオということで当時の伊ヶ崎さんの声の緊張ぶりと、それを聴いて精神的ダメージを受ける現在の伊ヶ崎さんの疲弊ぶり、これを同時に楽しめてしまうので、それはもう聴いていてニヤニヤしっぱなし。こんな伊ヶ崎さんを聴けるのはここだけかもしれません。

ご本人は乗り気ではなさそうですが、これは大変素晴らしい企画です。
是非今後もこの副音声版は続けていただきたい・・・!!
・・・と思います。

しかしこれができるのも、長い間ラジオを続けてくださったからこそ。
これからも末長くラジオが続くよう、応援しております。

CV水野七海さんによるボーイッシュスポーツメスガキによる耳かきASMR作品だと・・・!?

・・・聴くしかねぇ!!!!!!!!!

ということで拝聴させていただきました。

耳かきの音作りはとてもキレイに収録されていて、ASMR作品としてのクオリティはかなり高いです。
時間もたっぷりあるので、綿棒や耳かきだけではなく、梵天やピンセット、その他スピードに緩急をつけたりと、多彩な耳かき音を楽しめるのが良かったです。
ローション耳かきが個人的に新鮮で聞いてて楽しかったですね。

ボーイッシュスポーツメスガキとのシチュエーションも聴いていて楽しいポイント。
聴き手の呼び方が元気よく「兄ちゃん!!」っていうのが良きです。
そんなボーイッシュスポーツメスガキですが、恥じらいもなく服を脱ぎ汗を拭き始めたかと思いきや、聴き手を膝枕した後はちょっとドギマギするなど、主導権を握るという意味で敗け方向からちょっと勝ち方向にいったりと、ユラユラする感じが好き。

そこに急接近の囁きと耳ふーがやってきます。
CV水野七海さんによる囁きと耳ふーは至高でございます。

「ふ・・・く・・・ボーイッシュスポーツメスガキめ・・・どこでこんなワザを・・・!!!!!」

などと思いつつ、耳かきや囁き、耳ふーの気持ちよさに聴き手は眠りに落ちていきます。

そして寝ている事をよいことに、最後に一瞬だけ見せてしまう「女の子」な部分。
あー、ダメです。

敗けました。

・・・と、思わず言いたくなってしまうような、そんな中毒性のある作品。

お耳をふさぐ。お耳をもみもみする。
そこに和鳴るせさんの、優しくも可愛らしい語りかけるような声。

なんという至福の時間なんでしょう。

そして、そこに突然やってくるガチのくしゃみ。

「は?????」

ってなりましたよね。可愛過ぎて。
しかも連発というオマケつき。嬉しい。

さぁテンションが上がったところで、トラック2からはじっくりじっくりお耳を色んなバリエーションで触ってくれます。
アドリブとはいえ、しっかり意識されたポイントとか、どんなことを考えながら制作されたとか、そういうお話をフリートークでしてくれるのも大好きです。

目を閉じて耳に意識を集中しながら聴くと、体の力が抜けていく感じがして、リラックスしながら落ちていきます。

そう、そこはウッカスッカの世界のひとつ。
聞こえてくるのはお耳をさわさわされたり、もごもごされたり、もみもみされたり、ふさがれたりする音と、るせさんの声。

なんと心地良いのでしょうか。

この世界に行くのは簡単です。
「カートに入れる」のボタンがありますね。押しましょう。

そこから先へ進むだけです。

耳かきや耳マッサージなどのASMRに主軸を置いた、癒し系安眠系音声を楽しめる作品です。

作中には女の子が2人登場しますが、いずれもダウナー味を彷彿させるように気だるげに喋るので、それがまた心地良く感じます。

セリフ量は収録時間に比べて多くはなく、口数の少なめ。
それでいて聴き手に語りかけるだけでなく、女の子同士の言葉の掛け合いが多い、というのがこの作品の良さのポイント。
こんな感じに人の話し声を聞いていると眠くなる・・・という人もそれなりに多いと思うのですが、そのような感覚を味わえます。

そんな言葉の掛け合いですが、ずっと耳かきや耳マッサージ・梵天の音が続くと思うと、急に女の子同士の会話が始まったりします。
と思いきや、会話がパッタリと途絶えたりもして、「え?そこから先の会話は続かないの!?」と思わず言いたくなる、絶妙な「間」があるのが面白いです。

ASMRのシチュエーションはおおよそ1トラック25分前後のものが多いので、偏りが少ないのが好印象。
「耳かきが好き」「梵天の方が好き」「耳マッサージが聴きたい」といった様々な欲求にまんべんなく応えてくれているような気がします。

ASMRの音も良く出来ていて、個人的にはトラック4の耳マッサージが特にお気に入り。

これからの就寝時のお供に、たくさん聴かせていただこうかなと思います。

まず結論から申し上げますと。

聴くべきです。

全編アドリブの突発作品とは思えない完成度。
これが「和鳴るせわーるど」だと思わせてくれる作品です。

なんてことはない、ほのぼの感。
音質やバイノーラルをあえて意識しないようなの生音感が、聴き手が「その場にいる空気」を味わうことができます。これが本当に心地よいのです。

何よりも、それぞれのトラックの女の子たちが可愛い。
そして、その可愛さの系統はもちろん違います。

優柔不断な彼女は、その優柔不断なところを助けてあげたくなるような可愛さが。
おばかな妹は、「にいちゃん!」と可愛い声でかまってきて、放って置けなくなるような可愛さが。
ほわほわな彼女は、ずっと膝枕して甘やかして頭を撫でていてあげたくなるような可愛さが。

しっかり聴くことに集中して会話を楽しむのもよし、会話に耳を傾けながら寝る時に聞いてもよしと、繰り返し楽しめる作品だと思います。
(和鳴るせさんの声はすごく落ち着く良いお声なので、よく寝れます)

フリートークもこの作品を作られたきっかけや、突発作品とはいえどんなところにこだわったのかなど、とても楽しく聴かせてくださいます。

ぼーっとしてるなー、何もない一日になりそうだなー、って思ったら、こちらを聴けば解決ですね。
きっとその日は「ムダな一日」ではなくなるでしょう。

蓄音レエルからASMR、バイノーラルにおいて卓越した技術を持っていらっしゃる伊ヶ崎綾香さん演じる西瓜ちゃんの作品が登場です。

フィールドレコーディングによる環境音に絶妙にマッチしている伊ヶ崎綾香さんの演技は違和感をまったく感じさせない、素晴らしい声と音の統一感を誇っていました。

ずっと聴いていると西瓜ちゃんと旅をしている感覚になれて、ゆったり聴いていられる感じです。
耳かきや梵天はライブ録音されていらっしゃるとのことで、聴き逃せないトラックになっています。

個人的に「西瓜とうたたね(西瓜の寝息)」が入っていたのが嬉しかったですね。伊ヶ崎綾香さん演じる作品で、寝息オンリーのトラックはあまり見掛けた記憶がなく、ずっとリピートしていたくなる息遣いです。
(実際にやったらそのまま寝落ちしましたが笑)

環境音のみのトラックが入っているのも良いポイントです。
欲を言えば、逆に環境音なしのボイスのみのトラックが欲しかったかなと思います。

やはり和鳴るせさんの全編アドリブ作品、最高です。ホント素敵。

彼女さんが冒頭から憤ってるんですよね。
それはもう、笑っちゃうぐらい憤りまくってます。
「これがすべてアドリブ・・・だと・・・!?」と思ってしまうような、自然な憤り方が絶妙なまでにリアルで、没入感がやばいです。

気が付くと、しっかりと彼女の話を聞いて「うんうん、それは辛かったよね、憤っても仕方ないよね、頑張ってるよね、わかるよ!」みたいに、うんうん頷きながら聴いている自分がそこにいました。
音声作品を聴いている気がしない(笑)

憤ってる彼女の話を聞いてあげてヨシヨシしてあげたい気持ちになったり、嫌なことがあって一緒に憤りたかったり、聴き方がさまざまありそうな感じがしますが、それもどれが正解かというのもない感じ。

あらゆる点で自由奔放、そんなるせさんの作品、大好きです。

ちなみに聴きながら寝ちゃったこともあるんですが、「話聞いてくれない!」「聞いてるうちに寝やがった!ありえない!」と、違うところで彼女さんが憤ってしまっているかもしれないので、またお話(この作品)を聞いてあげようと思いますw