Daftar Ulasan 天然ステルス

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『ドッペルゲンガーの都市伝説』を試した『朝岡 蓮』と『白崎 茉莉花』、記憶喪失になってしまった主人公『如月 つぐみ』が、もう一人の自分を殺して異能を手にした者達との日常、そして異能者を狙う謎の存在『黒霧』の事件に巻き込まれていくというストーリー。

都市伝説や人の噂といった、普通に紐解けば有り得ないはずの『不確かな』話がインビジブルの存在や視点というミッシングリンクによって徐々に現実として表れる構成になっていて、それと同時に『不確かさ』が生み出す不安によって引き起こされる少年達の衝突を、相手を、自身を理解し、乗り越えていく展開はほんとジュブナイルしていて良い。

つぐみ達、メインの三人はもちろんのこと、どの登場人物もいいキャラしてて、テキストのセリフ回しにネタが色々仕込まれているのでコミカルで読んでいて楽しい。

天使の伝承が伝わる悪魔の住まう街『アンジョロバーレ』へ取材にやって来たイゼルダさんが怪異に襲われひどい目に遭うストーリー。

クリプトファシアではワクワクする感じだったのが今作では打って変わって身の毛がよだつ作風となっていて、前作同様ガジェットを使ったギミックもあるけど今作では前作とは逆に怪異の姿が視えないし通信も繋がらないと不安を感じさせるし、いつもは頼りになる陣内先輩も居ない(その代わりヤバい強い超人達がどんどん出てくる)のでほんと怖い…いや、恐い。

オススメなのが前作の一篇『This Girl』から直接繋がるエピソード『恐怖の色』
前作にも登場したメイン悪魔の一体『スケアリーカラー』が印象深かったあのセリフをボイス付きで繰り出してくるので必聴。

美紅が居なくなってから以降の、進むことを止めてしまった翔和を置いて彼女の為に歌うことを選んでも、美紅の居ない世界を、美紅を置いて翔和と恋人で居る事を耐えられなかった苦しみを、藍美自身の視点から描いた物語の、大切な人の死を受け入れる事をできなかった結末と悲恋は、読んでいて心を抉ってくる上、つらいものがあり切ない。
美紅と藍美の友情は主人公である翔和ですら入るスキすらなかったけど、それでも翔和が居ないと成立しないものだった。

メインテーマの恋の法則は名曲なのでぜひフルで聴いてほしい。

赤い嘘を見抜く瞳は果たして『真実』を映すのか?

前作『GOT』同様、二次元から三次元に動画と様々な素材を使っていてカオスで何でもアリなサイバーオカルトな世界観が構築されており、演出が相変わらずめちゃくちゃキレッキレで最高。(体験版がリリースされる度にプレイしていたけど製品版は更に強化されている)

ストーリーもバラエティ豊かで前半は猟奇Vログ事案からはじまり、廃病院に姦姦蛇螺とゼロ課の前に様々な不能事件が襲いかかる展開で、中盤以降は行方不明になった妹を探す『匿名通報者3号』と彼を仲間に引き入れようとする『ゼロ課』との戦いと、時空を超越した物語が繰り広げられていく…

ネットゴーストとして様々な時代の写真を彷徨う『3号』の妹の姿やイチのサイバー美少女曼荼羅空間などのシーンはインパクトが高すぎて(色んな意味で)一度見たら忘れられないレベルでショッキング。

不慮の事故で車に頭を砕かれ、命を落とした息子。
その事実を認める事ができない母親は南瓜でできた新たな顔と車椅子を与え、まるで彼が生きているかのように接し、振る舞っていく。
そんな彼女に苛立ちを覚え気味悪がるも外面を保とうとする父と、物言わぬ兄と暮らすことに不安を募らせる妹。
そうして、『普通』の日々を過ごすうち、家庭と息子の身体は次第に朽ち果てていき…

物理的にも精神的にも倫理的にも『崩れていく』描写が催すくらいに来て、面白いけどつらい、そんな作品だった。

学校で起こる3つの小さな事件、それらを通して沙百合を好きになっていく『あの子』。
解決した事件からそれぞれ異なる愛の形、そしてすれ違いを、確かめあった先に見える『あの子』の問いかけとは…

『私と推理、どっちが大切なの?』

沙百合と大人組以外の登場人物は髪になんかしらの装飾かハイライトがめちゃくちゃ付いていて、みんなきらきら輝いて印象に残る。
あと、どのカップルもちゃんと身長差が出るようになっていて実に良い…

全寮制の学園を舞台にした『ちから』を持った少女たちの物語。
人に打ち明けることができないちからの捉え方、友達との距離感の絶妙さを巧く描いていて面白く、ちからを友達に打ち明けるまでの過程やできなかったからこその取り返しのつかなさが際立つ、そういう作品だった。

オムニバスなのでどの章からでも読めるけど最初はミランダ編から読むのがおすすめ。

盗撮系女子が生徒会に弱みを握られ裏生徒会にスカウトされて、憧れの先輩とコンビを組むというストーリー。
最初はるりちゃんのことを汚物のように罵倒していた仔篠先輩が捜査を通してデレていく展開なのがまた良い。
しかし物語が進むごとに先輩のやらかしも明らかになっていき…
はたして、ただ真相にたどり着いて解決する事が本当に正しいことなのだろうか?

あとモブの女の子がほんとかわいい。

人狼系デスゲームというだけあって緊迫としたストーリーで先の読めない展開となっているが、処刑≒死ではないのがポイント。
ADVだけど探索要素は無い為、物語の謎にじっくり集中してプレイことができる。
登場人物も個性的なのが多いので疑り深くなってしまいがちだが、深読みして推理しようとするとまず外す…

グラフィックは全編プリレンダで一部シーンでは簡易的なアニメーションがある上に衣装のバリエーションも豊富。(出てくる女の子“ほぼ”全員に水着が用意されてるほど)

俺は人でアイツは…と強調される認識、それらが刷り込まれたものでしかないと知った時、果たして彼らが忌避していた存在との違いを証明できるものは本当にあるのだろうか?
出題編をプレイし終わった後はスタッフルームで提示される謎を本編で感じた違和感を基に推理した上で、少し間を置いてから回答編をプレイしてほしい。