弦と弓的鑒賞一覽

なんかアルアル、そういうこと、私もしました。先生にはわかってほしいけれど、先生はわかっているんだか、わからないんだか、生徒のほうは知るすべもなくて悶々とした毎日になるのです。本作は先生サイドからの視点なので、生徒からしたら少し寂しいかなと思いました。本作では、あるきっかけで火がつくのですが、そこで胸が苦しくなりました。

本編とゲスト小説とが収録されています。
本編は、即死チート能力を使ったら誰もいなくなった、みたいな感じでした。「招かれざる者」がザコっぽい感じなのですが、実は最強でした。そんなに最強だったら、すでに世界を制覇していてもおかしくないくらいです。
絵は、闇堕ちしてもキレイにまとまっているなと思いました。表紙が少し意味深ですが、えっちとかはないです。
ゲスト小説は、最初の2ページはぼんやりした感じでしたが、3ページくらいから惹きこまれていきした。意外な展開でした。

百合初期あまあまふたりの会話、という感じで、ふたりの距離感を楽しめるボイスドラマでした。ふたりのキャラも、お互いの距離感を堪忍しながらのラブラブな感じで幸せになりました。どちらのキャラが好きとかいう意味ではないのですが、個人的には栞の立場にたって聴きたい作品でした。
お風呂タイムのストーリーがよかったです。

核心に迫ってきました、全年齢で大丈夫ですか、みたいな読後感です。ホラー的なカットもあります。建物や部屋の構造も、もしかしたら(ストーリーの一部として)既に捻じれてしまっているのかもしれないと感じました。
普通にしていたら普通に可愛くて、幸せになれそうなのですが、独占欲って怖いです。
自分も日常でいろいろ余計なことをしているかもしれないので、慎もうと思いました。

声優さんには「君●」など勇気をもらったり元気がでたりする演技で良い印象しかありません。今回のシチュでも癒されるのではないかと思い、購入しました。なんだかこんなこと言われたり、こんな気分になるのは何時ぶりだろうと懐かしい感じに包まれ、肯定と優しさで満たされて、とっても満たされた気持ちになれました。効果音もまた心地よいくらいの間と音で聞こえてきて、癒しへの演出をしてくれています。
飲食系の異世界ものとよく似たコンセプトです。

ほのぼの系、百合あるある、全年齢らしく着衣です。個人としては、電車の中のお話が好きでした(自分だったら待てないと思うけれど)。1話目のOLさんのお話も、酔っぱらって矛盾発言しているところがほのぼのしていて、おもしろかったです。読んでいて疲れなくて、それどころか全編とっても仲が良さそうで、癒されてしまいまいます。

脚本重視パートと耳かきパートという感じです。
脚本重視のトラック01では、同級生に告白するのさえ勇気が必要な告白を先生にする女の子の気持ちが伝わってきます。本当に勇気を出して、でも勇気を出さないともうダメなところまできているヒロインのことを考えながら聴くと、より儚さが感じられます。
トラック02は、おしゃべりしながら耳かきパート。不規則にも耳かき音に背中がゾクゾクってなります。
傍ではしゃいいでくれることで癒されることもあれば、本作のようにダウナーぽいので癒されるのもありですね。
おまけパートもめちゃくちゃ癒されるので、とばさずに聴くことをおススメします。

タイトルとchapter構成に作者のアイデアが感じられます。現実にこんな主人公だったら学校を卒業できるのかどうか怪しいですけれど、そこは考えちゃダメなやつです。インスピレーション的には「●●と●●の絵●」みたいな感じですが、結末はオリジナルなのでドキドキしながら楽しんでもらえたなら、と思います。
おまけに付いているお手紙は、きっとヒロインが辛い気持ちを抑えて一所懸命に描いたのだと思います。優しさでいっぱいの手紙ですが、ヒロインの心中を察すると涙がこぼれてしまいます。

ほかのレビュアーさんたちも書かれているとおり、眠れます、眠りました。異世界司書というあやふやな職業の女性が、注意深く聴く必要なんてない内容のお話や音を届けてくれて、意識は途中から睡眠モードです。全体に8～20分くらいの尺の積み重ねですが、これだけでじゅうぶん寝落ちできます。声優さんの、少し嬉しそうに話すセリフのところが、泉からシアワセが湧いてくるような感じがして好きです。

甘えさせてくれる優しいお姉さん、と個人的にはそんな印象の声優さんです。それでいて鉄道音声なので購入しました。
最初は距離感が掴めないでとまどいましたが、中盤トラック4あたりから、安心して身を任せて甘えてもいいのだなと感じ始めました。
作品のコンセプトは、コンダクターの名前にもあらわされているし、(原作のほうの)銀河鉄道の逆走みたいな感じです。