ゆりのナイフ的赏析一览

アルバムがあればその代表的な一曲になれる、幕開けを飾るリードトラックと呼んでも差し支えない壮大なスケールのエモーショナルな即興ピアノ
ナンバーですね。作者さんを象徴する完全無欠のキラーチューンともいえます。本作のサウンドの変化がばっちりハマった「フタエカズラ」に負けず劣らずの完成度です。盛り上がりも心地よく、そして勢いよくとてもオススメです。

作者さんの"尖った部分"が好きなリスナーにとっては、この曲の持つパンチ力が少な目でサウンドプレイとしてのパワーが損なわれていると感じるかもしれないですね。ただし、このサウンドの変化がバッチリはまっているやさしいフレーズもあるので一概に悪いとは言えないですし、わたし個人的にはとても好きですし、かなりオススメです。

アレンジはこれまでとほぼ変わっていないと感じたのですが、フレーズによってはサウンドプレイが全く別のフレーズに変わる瞬間があり、単作品という点を差し引いても新鮮な気持ちで聴くことができる素晴らしい仕上がりの作品です。引っ掛かりがなく"聴きやすくなっている"のが初心者向けで高評価ポイントですね。すごくオススメな作品となっています。

前衛現代美術館にあるような非常に繊細でマニアックな、それでいてエモーショナルなメッセージを叩きつける素晴らしい作品ですね。
和の落ち着いたカラーリング、静けさと柔和な表情がうまく出来上がっていて、洋の要素であるアグレッシブな一面がさらにこの作品を昇華させています。とても満足できる作品になっていると思いますのでオススメです。

バランスを意識して変えたように思えます。前に出る音と、後ろに引っ込む音が秒単位で目まぐるしく変化するので、曲の持つ立体感や躍動感はほかのドドワシフシリーズの何倍にもなった感じですね。この変化は、サウンドプレイの立体感と相まって、すさまじい音の塊となり聴く者を圧倒しています。少しでも気になる人は一聴の価値ありです。

一聴しただけで、エフェクトもサウンドもこれまでと別物だと感じる曲が多いのですが、その点については賛否両論が巻き起こりそうな面白い作品でした。それくらいリスナーによって評価が二分しそうな作風ですね。アレンジ自体はこれまでとほとんど変わらないですが、とにかく質感が大きく変化したので深みがあります。気になった方はぜひ購入してみてください。

サウンドですが、輪郭がくっきりしたので、ほかの多くの楽曲と比較するとそれぞれの音をよりリアルに感じられたところがグッドポイントでした。以前が「創られた音」だとすると、今回のサウンドは文字通り「生の音」に近い感じですかね。エフェクトに関してはこれまで以上に加えている場合もありますが、不思議と生々しく感じられ満足でした。

「スタス」では圧倒的な進化を遂げた作者さんの作るのサウンド、音の広がりもたっぷりと堪能できます。
まずは何と言っても豊かになった表現力に驚かされるはずです。あたたかみもあるので、落ち着きたいときや、少し疲れた時に聴くのもおすすめです。そしてどことなくリズムに乗りたくなるようなめちゃくちゃおしゃれな曲でした。

サウンドプレイの厚みが増している点も一聴してすぐにわかりやすい作品でした。随所でエフェクトが効果的に使われていたり、音の高低が重なって聴こえたりして(おそらくダブルトラックでしょうか?)、平面的だった楽曲の音の広がりがより重厚な立体感を得た素晴らしい作品ですね。少しでも気になった方は買ってみてほしいです。

正直ほかの近未来サウンドは音に厚みが物足りないかなと感じる物がいくつかあったため、本作でリズムやテンポ感がパワーアップしたことはかなりの高評価でした。
もちろん近未来サウンドに寄せるため、あえてやっていたという側面もあると思います。だから、善し悪しの話ではなく単にわたしの好みの問題なのであしからずです。万人におすすめできる作品だと思います。