眼鏡梟の眷属的赏析一览

たまたま迷い込んだのか、それとも自らの意思で足を運んだのか、気が付くと教会のような施設に辿り着いていた。
教祖に優しく迎えられ、日頃の疲れを癒してくれたり、嫌なことをすべて忘れさせてくれるような時間を過ごすことが出来ていた。
しかし、このままここに居続けてもいいのか、そもそもなぜ自分はここに居るのか。
その答えは最後まで聞いてみてください。

癒されることは間違いありませんが、それだけではないティア嬢ならではのエッセンスが織り交ぜられた作品に仕上がっています。

月野木ちろると親友が織りなす百合物語
親友に感情移入して聞くことを否定はしませんが、私はただただこの空間の壁になりたい。
関係が壊れることが怖くて気持ちを打ち明けられない月野木、月野木の気持ちはなんとなく察しているが自分からはアクションを起こさない親友。
この2人で完結している空間に余計なノイズは入れたくない、そう強く思いました。
自分は元々月野木リスナーなので、こういう音声作品を待ち望んでおり、ついに販売してくれたと歓喜していましたが、
百合音声ということで興味を惹かれた方にも是非聞いて頂きたです。
そうすれば、月野木ちろるの凄さをご理解頂けると思います。

本編の内容に影響はありませんが、会話中に仲良しグループの名前が出てきます。
この2人は月野木ちろるの同期2人ですので、もしご興味があれば調べてみてください。

何回も聞いて自分なりに考察する余地があるボイスドラマになっており、彼女の真意や裏での行動など気になる点が満載です。
今作で終わってしまうのはもったいないため、次回作もしくはスピンオフ的なものを期待してしまいます。

自分のことを心から心配してくれて、優しく包み込んでくれる彼女。
過去のトラウマも理解しサポートしてくれるため、全幅の信頼と愛情を向けているが、今自分が見ている彼女は真実の彼女の姿なのか?

だけど、そんなことはどうでもいい。。。
世界中が自分に敵意を向けたとしても、彼女だけはボクの味方でいてくれるのだから。
それだけでボクはもう世界一の幸せ者だ。

配信者家入ポポがそのまんま自分の彼女になってくれているのを味わうことが出来るボイスです。
ボイスのものによっては、ifストーリーとして付き合っている感じを出してくれるものはあると思いますが、このボイスはいつも配信で見ているポポちゃんが自分の隣に居てくれます。
トラック2では仕事をしているのを横で見てくれていて、ときたまちょっかいを出してくるところがとても愛おしいです。
トラック4では仕事を頑張ったご褒美で膝枕までしてもらえるなんて僥倖です。
恥じらいつつも甘く癒してくれるので、聞いたままスヤリンチョしちゃいます。

普段はASMRをあまり聞かない素人の感想になります。
(いわゆる素人質問ですが～ではなく本当に聞いていません)
耳かきや耳周辺をなぞられる音はぞわっとしてしまい聞くのが苦手な場合もあるのですが、
今回のかのんさんの場合、音周りの調整にこだわっているおかげか、すっと聴くことが出来ました。

個人的に良かったのは、タッピングのパートです。
ベースの演奏で培われた指捌きで、とてもリズミカルに鳴らされているので、心を無にしてリラックスするのにピッタリだと思いました。
「ベーシスト、タッピング得意説」は見事に検証成功ですね。

作業通話パートは、普段のかのんさんの一幕を覗き見できてお得ですね。
作曲部分のドロップDもリアルで良いです。

コードささやきパートは、発想の天才だと思いました。
この部分のみをずっと聞いていると新たな扉を開いてしまうような、
別になにか命令されているわけではないですが、催眠音声に近いような感覚がします。

最初聞いた時に、「えっ!?これセイちゃん?」とビックリしてしまうほど
普段の配信の時とは打って変わった一面を知ることができます。
トラック1～3はまさに同棲気分を味わえるシチュボで、思い切り甘やかしてくれるので疲れた気分が吹き飛びます。
トラック4～6のおやすみピアノは優しい旋律が心地良い眠りに誘ってくれるので、

一番のおすすめはトラック7ですね。
ピアノを弾き終わったセイちゃんが布団に入ってくるところから始まりますが、これが本当にかわいい!
部屋を暗くして布団に寝ながら聞いていましたが、本当に隣に入ってきているように感じられました。
その後、セイちゃんの寝息が耳元に聞こえる度に、この世にこんな幸せな時間があるのかと思わずニヤけてしまっていました。
同棲はしたことがありませんが、こんな気持ちを味わえるなら同棲してみたいと心から思えるトラックです。

1点注意としては、トラック7の後にそのままボーナストラックが流れる状態になっていると、
寝息の静かさから急にピアノが始まるのですこしビックリしてしまいました。
環境的に可能な方はボーナストラックのピアノはそれ単体で聞く方が良いかもしれません。

「最期の晩餐は何が食べたい?」話題に困った際に使われる定番の質問ですが、
今後「今際の際に聞きたい音は?」と質問された場合、『瀬島るいの看取りASMR』と答えることになると思います。

平均寿命から考えるとまだ人生の折り返しには至っておらず、幸いなことに命に関わるような大病も経験していないので、
自らの死に際について深く考えたことはありませんでしたが、
「今日も元気にメメント・モリ」という名言があるように、このボイスを聞くことでいざ自分の人生が終わる刹那をどのように過ごしたいかを考えるきっかけになりました。

普段の明るくてよく笑い元気な姿は残っているものの、天寿をまっとうしようとしている聞き手への慈しみの気持ちに溢れており、
いつも以上に優しく母性が爆発しているるいさんのお声が心地良いです。
こんな子に最期を看取ってもらえる人生であれば自分の人生は花丸だったなと悔いなく終わらせることが出来ると思います。

普段そこまでASMRを聞かないのですが、添い寝で至近距離に感じながら聞く心音というのは、これ以上ない癒し効果があるのだと実感しました。

どの状態で聞いても素晴らしいと思いますが、暗くした部屋でいつでも眠りにつける状態で聞くと、
るいさんの心音に包まれた状態で最期の時を迎えられる感覚に陥ることができるので、可能であればそのまま眠ってしまうのが最高だと思います。
目を覚ました時、
それは以前のままの自分なのか?
はたまた輪廻転生した新たな自分なのか?

いつもは「いつ結婚するの?」「婚期遅れたな」などと茶化してしまっていますが、
このボイスを聞いた瞬間、隣には僕の新妻"みあ"がいました。
タイトルにあるとおり、かなり積極的にグイグイと来てくれるので完全に受け身体勢で聞いていられます。
特に一緒にお風呂に入ろうと誘われるところはとてもドキッとして最高でした。
添い寝パートでは、もっといちゃいちゃしていたいのに、全肯定で甘やかしてくれるので、夢の世界へ誘われてしまい、気付いた時には再生が終わっていました。

普段の配信では見れない二人っきりの新婚生活、みあと結婚したらこんな毎日が待っているのかとリアルに感じさせてくれる作品でした。

「お風呂で洗いっこ」とありましたが、洗ってくれてばっかりでこちらから洗わせてくれなかったので、次回作以降に期待したいです。