蒼薔薇の狙撃手 ~薄氷の弾丸~

  • 蒼薔薇の狙撃手 ~薄氷の弾丸~ [聖華商会]
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蒼薔薇の狙撃手 ~薄氷の弾丸~ [聖華商会]
サークル名 聖華商会
販売日 2021年11月13日
シリーズ名 蒼薔薇の狙撃手
作者 エルトリア
年齢指定
全年齢
作品形式
ファイル形式
PDF
ページ数 64
ジャンル
ファイル容量
4.13MB

作品内容

あらすじ

「引き金を引く理由ならある。私が生きるために、今、貴方を撃つ」

ティナ・バレンスタイン、齢二十。
歳にそぐわずあどけなさの残る容姿に、冷ややかな表情を乗せた女狙撃手は一人、傭兵として依頼をこなすべく魔獣討伐へと向かっていた。
手には母の形見の魔導砲、傍らには、武骨な巨躯の機械兵を携えて。

奪われる命、奪う命──トリガー一つで決まる命の争奪の末に、薄氷と評されたティナが求めるものは『強くなること』、『生きること』。そして…

【魔法×ロボット×スナイパー】
科学文明が滅びた異世界を舞台に展開される、ガンアクション・ファンタジー。

文字数:約27,000字
挿絵:10枚

キャラクター

  • 蒼薔薇の狙撃手 ~薄氷の弾丸~ [聖華商会]

    ティナ・バレンスタイン

    『蒼薔薇』と呼ばれるスナフ王国出身の傭兵。
    旧暦時代の化学兵器であるプラズマ・カノンを搭載した従機ブラウ・ローゼを愛機とする。

  • 蒼薔薇の狙撃手 ~薄氷の弾丸~ [聖華商会]

    ガルバス・ベゲッド

    元自由都市同盟軍の軍人で狙撃手。

    現在は帝国に住み、傭兵協会帝国支部に所属する傭兵として、爵位の低い下級貴族の用心棒紛いをしている。

作品を彩る挿絵

  • 蒼薔薇の狙撃手 ~薄氷の弾丸~ [聖華商会]

    ——従機、ブラウ・ローゼ。

    金属製の巨人は応えることなく、泰然とそこにあった。

    ティナはそれだけで——この世界に両足で立っていられる、いつもそんな気がするのだった。

  • 蒼薔薇の狙撃手 ~薄氷の弾丸~ [聖華商会]

    昨日いた枯れ木だらけの森とは違い、針葉樹の森は深く閉ざされていた。ティナはそこから動くことなく、意識を右目に集中させる。

    機兵の目とも言える魔晶球から映像盤に送られていた景色が、森の中から雪山の外へとあっという間に移り変わる。

    ティナの右目前方には緑色に光る魔方陣が浮かび上がっていた。

    『イーグル・アイ』と呼称される風魔法の一種である。

    魔晶球の前にレンズの形をした空気密度の濃い空間を作り出して、光の屈折をコントロールすることで望遠を可能にする。

  • 蒼薔薇の狙撃手 ~薄氷の弾丸~ [聖華商会]

    ガルバスは狙撃用スコープを目元まで手繰り寄せた。
    ガルバスの右目をスコープの緑色の光が淡く照らす。

    視界に映るのは十字に切り取られた雪山の景色だ。

    周囲を探り、とある針葉樹の森を見つけたところで、ガルバスは口が裂けんばかりに笑う。

    「あんたは俺の天使になるのかな? それとも——死神になるのかな?」

    山脈はいよいよ黎明を迎えようとしていた。
    明るい朝日が上り、山を更に白く染め上げていく。

  • 蒼薔薇の狙撃手 ~薄氷の弾丸~ [聖華商会]

    狙撃には理由が必要だ。
    動機と言い換えてもいい。
    敵の命を刈り取るために、トリガーを絞る強い動機が。

    (私は生きるために——お前を殺す)

    ティナは操縦桿に付属しているトリガーを引いた。

    ブレイズ・リアクターからのエネルギー供給と共に、プラズマ・カノンの銃口から青白い光が迸った。

    磁界、すなわちEフィールドによって維持されたプラズマは一条の矢となって1キロ先の森へと突っ込んだ。

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