-
{{ product.dl_count_total|number_format }}
{{ item.dl_count|number_format }} - {{ product.dl_count|number_format }}
-
{{ product.rate_average_2dp }}
서클명 | ロールシャッハテストB |
---|
판매일 | 2022년 11월 29일 |
---|---|
커플링 | |
저자 | まさみ |
일러스트 | しろくらげ |
연령 지정 |
전연령
|
작품 형식 | |
파일 형식 | |
기타 | |
대응 언어 | |
페이지 수 | 12 |
장르 | |
파일 용량 |
307.27KB
|
- (145.63KB)
작품 내용
あらすじ
ある製薬会社の研究室で難病の新薬開発にうちこむ百瀬御影はアラフォーの科学者。
人生のすべてを研究に捧げてきた彼女の前に現れたのは、新卒で優秀な千堂日日奈。彼女は若くて可愛いだけではなく才能があり、職場の男たちにちやほやされる目障りな存在。
御影は日日奈を邪険にするものの何故か日日奈は御影に懐き、毎日手作り弁当を持ってくるように。
日日奈のアプローチに辟易していた御影。
苦言を呈そうと彼女を尾行して更衣室を覗き込み、ぎょっとする。
日日奈のロッカーには御影の祭壇ができており、彼女が飲んだドリンクの空き瓶や盗撮した写真が飾られていたのだった。
後輩がストーカーだった事実にショックを隠せない御影。以降日日奈を避け続けるも、上司の注意を受けて無難な態度に改める。
「御影さんは私の神様なんです」
それが日日奈の口癖だが御影には意味がわからない。
日日奈がある難病の新薬開発に成功した事で二人の関係は変化し、御影は後輩に激しい嫉妬を覚える。
「その薬は私が開発するはずだったんだよ!」
日日奈が開発した薬は、十年前に御影が作った薬をベースに改良を加えたもの。過去の自分をこえることが御影の悲願だったが、よりにもよって天敵の後輩に先を越されてしまった。
これをきっかけに日日奈と御影は断絶するも、新薬のホストのマウスが脱走し研究員を噛んだ事でパンデミックが発生。
研究所内の人間は次々とゾンビ化し、御影と日日奈は不可抗力で研究室に閉じ込められる。
そこで日日奈が語る、「神様」の真実とは?
イラスト:しろくらげ(@jelly_white__)様
作者Twitterアカウント https://twitter.com/wKoxaUr47xGeAZy
@wKoxaUr47xGeAZy
(作品の裏話や情報を更新しています)
本文サンプル
世界はパンデミックした。これはその前夜の話。
第一印象はお日様みたいな女。まぬけっぽい擬音で表現するならぽわぽわ。
「はじめましてよろしくお願いします、|千堂日日奈《せんどうひびな》です。|百瀬御影《ももせみかげ》さん、ですよね?お会いできて嬉しいです!」
「あー……どうも」
「握手していただけますか!」
「いちいち語尾に感嘆符付けんのやめてくれ、徹夜明けの鼓膜に響く」
はきはき自己紹介する日日奈を睨む御影。目の下には睡眠不足の代償のどす黒い隈ができている。
御影は某大手製薬会社の研究室に勤務している。そこに新卒でやってきたのが日日奈だ。有名大学の薬学部を首席で卒業した才媛でらしくキラキラしていた。
日日奈はリケジョのイメージを裏切る女だった。
腰まであるふんわりウェーブの茶髪、ぱっちりした鳶色の瞳、健康的な薄ピンクに染まる肌。150センチにも届かない小柄な体格と相まって手乗りハムスターのような愛くるしさがある。男の庇護欲をくすぐるタイプの可憐な美少女だ。ガサツで男勝り、アラフォーお局ポジの御影とは何から何まで正反対。
「ていうか髪」
「え?」
「ラボじゃ結うのが規則だから。聞いてないの、シャーレに毛髪混入したらまずいでしょ」
「あっ、すいません速攻結ってきます!」
御影の突っ慳貪な指摘に慌てて頭を下げる。なんだコイツとぶっちゃけあきれた。本当に名門大を首席で卒業してるの?まずそこが疑問。
名は体を現すが如く御影はコミュ障陰キャで通ってる。学生時代から友人なんていた試しがない。勉強だけはよくできたからトントン拍子で難関の大学に合格し、希望通りに製薬会社の開発部門に配属された。
ところがどっこい、ここが結構な男社会だった。ジェンダーフリーが叫ばれて久しいにもかかわらず開発部門の男女比は偏っていて、女は御影と日日奈の二人しかいない。
だからだろうか、日日奈は御影に懐いていた。
「ねー日日奈ちゃんランチいかない?おごるよ」
「お前ずるいぞ、千堂さんは俺と食べるんだから!」
「すいません、百瀬先輩と食べるんで!」
昼休みになるやいなや、同僚の誘いを断ってすっとんでくる日日奈を栄養ドリンク一気飲みで牽制する。
「悪い。飯なら終わったわ」
「ええ~~栄養ドリンクイッキは昼食のうちに入りませんよ!」
「補給できんだからかまわねーだろ」
眉八の字で嘆く日日奈をそっけなくあしらい、茶褐色の空き瓶を屑籠に投入する。
その後もめげずにアタックし続ける日日奈を、御影は一本満足バーやゼリー飲料で口を糊してフリ続けた。
ところがである。
翌日昼休みになると同時に御影に接近した日日奈は、ファンシーなピンクのハンカチ包みを掲げてのたまった。
「じゃん!」
「……何これ?」
「迷惑かもって思ったんだけど作ってきちゃいました、先輩お昼食べてないからおにぎり二個とサラダです。魔法瓶にはコンソメスープも入ってますよ~」
「存在自体が女子力アピールかよ。頼んでねーよ、下げろ」
「せっかく作ってきたんだから一口食べません?あーん」
「エナジードリンクで足りてる」
ごきゅごきゅエナジードリンクを一気飲みし空き缶を屑籠にポイすれば、日日奈はわかりやすくしょげ返る。
御影からすればいい迷惑だ。何度断っても日日奈はてんでこりずに弁当を作ってきては、親切ごかして押し付けようとする。御影がパスすれば大人しく引っ込めるものの、いじめてるみたいで気分が悪い。実際同僚には「日日奈ちゃん可哀想」「御影さん鬼だな」と陰口を叩かれる始末だ。
御影は食に興味がない。研究以外には時間も手間も極力割かないスタイルで徹底している。睡眠時間は一日平均2時間、私生活を削って研究に費やしてるというのに……
さらに御影に追い討ちをかけたのは、日日奈に実力が伴っていた単純な事実だ。
「すげーな日日奈ちゃん、またネイチャーに論文載ったんだって?」
「アメリカの大企業のスカウト蹴ってこっち来たんだろ?もったいねえよなー、年収比較になんねーのに」
「こっちに神様がいるんだって」
数日後、休憩所でコーヒーを飲んでたら普段日日奈をちやほやしてる同僚たちの噂話が聞こえた。
同僚の一人が妙な顔をする。
「神?暗喩?」
「しらね。それ位尊敬してる人って意味じゃね、日日奈ちゃんちょっと不思議系だかんなー。そこがまたいいんだけど」
「わかるわかる、始終ギスってる御影先輩と違って癒しだわー」
比較対象に私をだすんじゃねーぞおい許可とられてねーぞ。心の中で突っ込む。
「御影先輩もそろそろヤバいよな、瀬戸際ってか」
「若くて可愛い新人入ってプレッシャーじゃねェの?おまけに自分より出来がいい」
「お局さまポジは辛いよな~。十年位前までは病院と提携して難病の新薬開発したりもてはやされてたのに」
「四十手前で独身未婚だろ?研究一筋に捧げてきたのに後輩に先越されるとか悲惨じゃね」
うるせえよばか、てめえらが勝手に持ち上げて落としてるだけじゃねえか。