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シリーズ前作『同人覚書』から2年――。
前作リリース後もなお数多く寄せられる質問、そしてAI生成作品の登場、インボイス制度、クレジットカードの取引停止問題など
わずか2年の間に激変した同人界隈を取り巻く環境は、不動心氏に再びペンを執らせる理由として十分すぎた。
……ということで、『同人覚書』第2弾となる本作の登場です。

150ページの分量がある本編は、まず不動心氏がこの2年の間に
上述したような同人界隈で変わったこと・変わらなかったことをそれぞれ列挙した上で
それら個々の事項について界隈へ与えた影響、今後の展望などを解説した前半部分。

そしてズバリ『作家になるために必要なこと』を作家になりたい側、既に作家となった側の
両者の立場から21名ずつ、総勢42名にアンケートし回答をまとめた後半部分からなっています。
同人作家やサークルを寿司屋に喩えたコラム「寿司屋理論」も必見ですw

自分のおすすめはやはり『作家になるために必要なこと』の章ですね。
ユーザーと作家さんの間で必要だと思うものに意外とギャップがあったのも驚きましたが、
両者が重視する要素が編集なしで率直に語られているこの項目は、
不肖ながらレビュアーとして活動する自分にとっても大いに参考になるものでした。

将来の同人作家を目指す方はもちろん、そうでない方も是非手にとって頂きたい一品です。
本作が同人に関わる全ての人の良き道標となりますよう…。