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「サルヨメ 強制異類婚姻譚」 へのレビュー

    • 2024年09月17日
      レビュアーオススメ!
      討伐に失敗し、囚われた先にいたのは、知性と品位と野生的強さを兼ね備えた圧倒的な雄だった。
      プロットはシンプルに抑えつつ、憎悪が愛情へ変化してゆくプロセスと、その間の葛藤を丁寧に描く。その手腕に脱帽です。
      亡き夫との恵まれない過去と、境遇を同じくする部下との絆が、より作品をスパイシーなものにしてくれています。

      亡き夫の理想とも通底する構想を語るオス。その危険性も理解しながらも、惹かれ、落ちてゆく心と体。(女盛りを過ぎた)石女と自嘲しながらも、遂に訪れた繁殖の機会を逃すまいと勝手に疼き出す胎。たまりませんね。

      画力も素晴らしく、鍛え上げられながらも戦士としてのピークを過ぎた肉体と、それが本来あるべき熟れた女の体へと変わり行く様を見事に描写しています。
      あと、東洋風ファンタジー感を出すために時代がかった言葉遣いが多い作品でありながら、文法上の間違いや違和感がほぼないことも特筆すべき優れた点です。没入感が違います。

      個人的な欲を言えば、ラストシーンが2、3頭恵まれたあとの描写ならなお良かったなと(魔物故に所要期間が短いとか、数をこなすには年齢的に急がねばならないとかの理由で。ボテ大好きゆえに、その方がページ数的な限界を想像で補えるので…)。

      素晴らしい作品でした。ありがとうございます。

      4人が役に立ったと答えています

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