レビューを報告する（情報入力）

冒頭から、幼馴染みの家に入り浸ってはゲームに興じてしまっている主人公と、それに呆れている様子のヒロインという状況から始まる本作。

というのも、ヒロインは幼馴染みの主人公にずっと好意を抱いているという経緯があり、女性である筈のヒロインの自室にてすっかりくつろいだ態度を取ってしまっている主人公には大分不満気味。
作中ではそんな主人公に業を煮やしたヒロインが、『女性として意識させる』為にかなり攻めた誘惑をするという展開になっています。

ヒロインの台詞からはお互いに軽口を言い合う仲である事が伺い知れ、そのやり取りの内容から『主人公は素直じゃない』という印象を感じます。
その為、アプローチを繰り返す健気なヒロインに感情移入してしまい、早く結ばれて欲しいという気持ちにさせてくれる作品となっていました。

日常パートやデートシーンもあるので、幼馴染みとしての距離感から段々と恋愛描写に変わって行く本編も好みの展開でした。

本編の最後の方ではちょっとした後日談も収録されていて幸せな一時を感じるエピローグもあります。
内容的にはとても満足しましたが、出来れば時系列的に別トラックにしてくれた方がエピローグとしては聴きやすかったかもです。

可愛い幼馴染みに迫られた時点で『男女の友情』としては不成立になるのは必然的で、ラストのヒロインの台詞からも終始『友情』より『愛情』を強く感じられる作品で満足しました。