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「ハーレム双子ロリータ」 へのレビュー

    • 青髪、ピンク髪、Oh ロリータ!
      ふわふわ、ハーレム、Oh ロリータ!!!

      という気持ちで手に取った本作品。
      はっきり言って、そういう邪な根性を持った輩には手を出してほしくない。
      すなおととまりは俺が守る。

      シナリオはふわりと重くのしかかる、二人の可愛さから想像もできないような、非常にプラトニックなものであった。

      プラトニック。肉欲を満たすものに似つかわしくない言葉だが、それ以外の言葉では形容しようがない。
      肉体の交わりはあるが、それは下を満足させるための行為ではなく、寂しい心を埋めるための直接的かつ嘘偽りのない「方法」に過ぎないと示唆されている。
      実際、私は抜くために手に取ったはずだったが、撃った弾は全体を通して1,2発であったと記憶している。

      可愛く、聡く、儚いこの少女たちは、必ずやプレイヤーに恋心に似た何かを抱かせることになるだろう。
      純粋な恋心ではない、憐れみ混じりの複雑な感情。後ろめたさ。あるいは征服欲。
      不思議な感情を抱かせる内容は、ひとえにシナリオライターの素晴らしい手腕によるものだ。
      そこに拍車をかけるBGMも素晴らしかった。
      メインテーマは淡泊なメロディーがコロコロと楽しげであり、そこにやや濁った低音が合わせられる。このシナリオにぴったりだ。

      また、本作品中にはとある文豪の気配が所々に存在する。即ち、太宰治である。
      求めても手に入らないものに恋焦がれ、掌に収めるために自らを追い込んでいく。いくら追い込まれても、畢竟、何も得ることができない。
      太宰にとってのそれは、赤貧洗うがごとしの生活。ロリコンにとっては少女との肉体関係や恋愛に他ならない。
      自罰的で破滅的なこの感覚は、奇妙なことに文豪と小児性愛者とで強く共鳴するのだ。

      甘いだけではない少女たちとの生活。リアルだ。しかし、この物語の行き着く先は恐らく破滅ではない。
      彼らはどのような形の幸せを見出し、充足を得たと錯覚するのか。是非ともその目で。
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