ストーリーは消息を絶った女騎士を探していたら娼館で再開したという単純なものではない。
娼婦としてしか生きることができず、若いために見受けすることすらできないため彼女が娼婦として仕事をすることを受け入れるしかない騎士ヴォルフと最愛の人と再開して絶望の未来が希望へと変わったスカーレット。そんな二人を引き裂く非常な現実。逃げることもできず、運命を受け入れるしかなかった、二人の未来は側から見ると不幸かもしれないが、彼らにとっては幸福であるのかもしれない。
メリーバッドエンドではあるが、二人のそれぞれに向ける愛は不変であり例え姿が変わってもどんな人生になろうとも愛する者と一緒にいられることが最も幸福であるのかもしれません。
今作の実質的な続編でもある、月満つる夜はおおかみ少女に迫られて眠れない!も読んでいただきたい。本編では救いがあったのかはぼかされていたが、二人が選んだ選択はどうであったのか。二人が望む事を補完し、ヴォルフとスカーレットは最後の最後で救われたんだと知ることで思わず涙が出てしまいました。
エロシーンをまとめたものもあるが、今作の場合は導入含めて読むことで楽しめる作品であるので全てをしっかりと読んで欲しいですね。