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つくも号の待望の書き下ろし最新作!
「僕が大人になるたびに、この恋も成長する」
ラフマニノフの「ヴォカリーズ」の美しくも物悲しい旋律にのせて、世代を超えた恋が、今紡れていく…。
ピアノ教室の先生の健二と、その生徒である修司。
子供の頃から亡き父のように健二のことを慕ってきた修司だったが、その想いはいつしか恋へと変化していた。
そして健二も、かつて恋をした修司の父親に似ていく修司に惹かれていた。
しかし、修司はピアノを続けることを母親に激しく反対されてしまう。
母から逃げるように家を飛び出し、気づけば健二のもとへ…。
ついに押し殺していた想いが溢れ出し…。
二人きりのピアノレッスン、ふと触れ合う指先、視線が絡み合い、吐息が近くなる…
――そして、僕らは超えてはいけない一線を越えた。