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あらすじ
俺の名前は笠木慎司。24才のしがないサラリーマンだ。
俺はある夏の暑い日、仕事帰りに普段は寄らないレンタルビデオ店に立ち寄った。今晩のオカズを物色するためだ。
その店で、俺はあるアダルトビデオに釘付けとなった。そのビデオのパッケージを見つめるうちに、○年前、故郷で学生として過ごした今年と同じ暑い夏の事を思い出した。
田崎みどりが俺たちのクラスに転籍してきたのは、中間テストを間近に控えた初夏の事であった。
田崎さんは、県内でも有名なX学園からの転籍だと担任は紹介した。自身の父親が経営する会社がバブル崩壊による事業失敗で家計が悪化、やむなく転籍したのだと友人の津久井に教えられた。
彼女は、持ち前のコミュニケーション能力、優秀な成績、元X学園とは思えぬ素朴で人当たりの良い性格のために、瞬く間にクラス男子全員の憧れの的となった。特に津久井は田崎さんに入れ上げ、彼女の写真を撮影してはクラス中に売り捌いてた。津久井の父親は事業家で県議会議員でもあった事から、彼の行いは褒められたものではなかったが咎めるものは居なかった。
田崎さんの隣の席になった俺は、ノートを貸した事から彼女と仲良くなり、色んな事を話すようになった。俺たちは読書や映画の趣味が合って互いのお気に入りの作品について語り合った。モテなかった俺にもようやく話の合う女子と出会えた、と思った。そして、いつのまにか俺の中で田崎さんへの想いが日増しに強くなって行った。
一学期の最終日、俺は田崎さんと一緒に帰る事になった。彼女が俺に話したい事があるというのだ。帰り道の途中にある公園で、俺は田崎さんの話を聞いた。田崎さんは自分の家や父親の経営する会社に、津久井の父親が金銭的支援をしてくれる事になったと言った。俺は良い事だと思った。田崎さんは否定しなかったが何故か津久井に対しては何らかの不信感を抱いているようだった。
夏休みが始まった。
受験生の俺に休みなど関係なく、受験勉強の日々であった。そんな中、お盆を目前に控えたある日、俺の家の電話が鳴った。電話の主は田崎さんだった。田崎さんは俺を映画に誘ってきた。勉強に疲れて息抜きが必要だった俺は、その誘いに迷う事なく乗った。
待ち合わせ場所に来た田崎さんはちょっと雰囲気が変わっていた。大胆な服装でちょっと大人びた雰囲気だった。俺は戸惑いながらも彼女との映画デートを楽しんだ。帰り際、例の公園で進路について話をしていると、不意にこれからもう一箇所行きたい所があると彼女は言った。
田崎さんが行きたい場所はラブホテルだった。
田崎さんとまさかのラブホテル、俺は緊張で息が詰まりそうであった。シャワーから出てきた田崎さんは俺をラブホテルに誘った理由を大事なお願いがあるためだと言った。そしてその前に聞いて欲しいと言って、津久井の父親が田崎さんの会社を支援した本当の理由を、夏休みに津久井との間に起こったとんでもない出来事を語り始めた。
収録内容:本編155p
BSSに分類される作品だと思います。非エロの導入部が50pほどあります。
前、後編の二部構成を予定しています。よろしくお願いします。