闇麻雀ハニートラップASMR 「2度と卓に着けないねぇ」

【タイトル】

闇麻雀ハニートラップASMR　「2度と卓に着けないねぇ」



【キャスト】

主演　宮坂雪
絵師　新塔ばつ



【ストーリー】

思い付きで出場したオンライン麻雀の大会で偶々優勝してしまった貴方は、ある日突然政府の秘密工作機関に身柄を拘束されてしまう。
何とその大会は世界各国が国際会議の議決権を奪い合うための事前協議である、『陰陽トーナメント』の国内予選
だったのである。
(通常、政府はこの予選を極秘に開催しているのであるが、近年はコロナ対策の為にオンラインゲームに偽装して公開開催している。)

厳しい修行パートを消化し、大会出場の為に戒厳令下の香港に入国した貴方は用意された豪華ホテルで明日の闘いに備える事にした。
だが、完全密室である筈の部屋には謎の美女が潜入しており、ベッドの上で妖しく微笑んでいた。

美女の目的は翌月開催されるG8和平調停を阻止し第三次世界大戦を誘発すること。
なんと彼女は伝説の房中術を使う闇雀士だったのである!
妖艶な洗脳セックスには絶頂させた相手の雀力を奪う効力がある。
故に、貴方は命に換えても耐え抜かなければならないのである!

交差する超大国の思惑!
総力を挙げて貴方を襲う闇社会の住人達!
今、人類の命運を賭けた戦いがはじまるのだ。

牌は投げられた!



【ヒロイン】

陽側の日本代表である貴方と異なり、日本の裏社会(陰)から送り込まれた最強の闇雀士。
圧倒的雀力に加え陰湿極まりないハニートラップ術を駆使する。

ファイトスタイルは速攻型、国内予選では平均和了アベレージはは6.1順。
卓上の風牌の種類・位置を完全把握する特殊能力「風神」を保有する。

その正体は殷の紂王の末裔。
(遺伝子的には99%以上ドイツ系オランダ人なのだが、本人の自意識としては殷の正統後継者である。)
三千年来の悲願である周王朝への報復と、三元牌の一つ「白牌」の奪還を果たす為に貴方の前に立ちはだかる。



【用語解説】



「麻雀」


元は古代中国で執り行われた甲骨卜占儀式。
殷の30代王である子受は人身御供の風習の廃止を訴え、天に捧げる供物を人間から「麻」と「雀」に代用するよう提案するも、諸侯からの猛反発に合った為に公開卜占で決着を図ることになった。

子受(殷の紂王)・妲己(紂王の妃)・姫発(周の武王)・呂尚(斉の始祖/太公望)の4名で卜占を行った事から麻雀は四人競技となった。

そのゲーム性の高さと裏に隠された政治的メッセージ性から世界各国に広まり、現在では7億人を越える競技人口を誇る。



「陰陽トーナメント」


主要国首脳会議(サミット)の前週に開催される極秘国際麻雀大会。
各国が表と裏の社会から1名ずつ代表を選び、2名タッグでトーナメント戦を行う。
優勝国には翌週サミットにおける全棄権票が与えられる。
大会提唱者である英国によって『香港での開催』が開催条件と定められている。
(この「香港」が「香港島」を意味するのか「行政単位としての香港」を指すのかの解釈は紛糾し続けている)



「三元牌」


殷王朝の国璽にして持つ者に全てを与える究極宝具。
三片の割符として運用されていたが、牧野の戦いで謀反人・姫発によって強奪される。

白牌は「正統なる王朝」
緑牌は「唯一絶対の天子」
赤牌は「中原の支配者」

をそれぞれ意味する。

緑牌は本来「緑」と刻まれ「豊穣の確約」を意味するものであったが、呂尚の佞言に唆された姫発が己の名である「発」を刻んだことにより大きく意味が変化してしまった。
これにより武王姫発の叛逆は放伐と正当化され、名を3000年後の現在まで残した。
だが、その代償としてかつての中原の豊穣は失われてしまった。
国共内戦時に蒋介石が入手した経緯から、現在は国立故宮博物院に収蔵されている。

白牌は三元牌の中でも最も重要なパーツであったが、「無骨不可牌」なる詐便によって呂尚に騙し取られた。
長く斉国に宝蔵されていたが、田氏代斉の折に墨家教団により遥か東方の地(現在の日本)に持ち去られる。
風聞を聞いた李世民が奪還を計るが、唐王朝の過度の肥大化を恐れた玄奘が日本からの留学僧・道昭に示唆し、その弟子の行基の手によって東大寺大仏殿の盧舎那仏坐像の頭部内に収蔵された。
日本政府がこの事実を知ったのはごくごく最近のことである。

赤牌は魏晋南北朝時代に建業に移された。
朱熹の提言により、中原奪還の願いを込めて「中」の文字が刻まれた。
歴代南朝政権の漢民族アイデンティの支柱として機能したが、アロー戦争時に英国に奪われ、大英博物館王国直轄特別室に極秘保管されている。

21世紀現在。
世界支配の正当性を象徴するこの宝具を巡って列強が熾烈な暗闘を繰り広げている。