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「カーセックス・ドライブオーガズム~「抜ける」けど「眠れる」エモーショナル射精~」 へのレビュー
2022年06月08日 うみうし さん
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シートに深く身体を預けた状態で俺は覚醒する。ウインドウを叩く雨音、規則正しいワイパーの律動、足元から湧き上がってくるエンジンの振動。隣には謎めいた笑みを浮かべてハンドルを握る美女。口元の煙草から漂うメンソールの匂い。深夜の街の明かりが明滅し、そのたびに彼女の横顔を次々と知らない表情に塗り替える。 飛び去ってゆく景色は単調ながらどこか懐かしく、車はひたすら夜を切り裂いてゆく。アンニュイな彼女はなにかに急かされるようにアクセルを踏む。シートの上で俺の身体から急速に力が抜けていく。スピードが上がるにつれて過去の記憶や属性や名前、そして肉体までが抜け落ちて、意識だけが前へ前へと走ってゆく。 やがて疲れた彼女が静かに車を停めたとき、俺はあらゆるものから自由になり、本当の意味で世界には俺と彼女のふたりだけになる。差し出された珈琲の香り、小さな頭から立ち上る甘い髪の毛の匂い。狭い密室で雄と雌が放つ体臭が凝縮され、本能に火をつける。 絡み合う唾液がふたりのエンジンを燃焼させ、停まったはずの車は加速してゆく。彼女がギアの代わりに俺を握る。「食べたい」その言葉に一気にトップギアまで昂る。爆発的な歓びとともにメンソールの匂いのする口のなかに沸騰する俺の体液を余すことなく注ぐ。 もちろんドライブは終わらない。次は彼女を深く貫いて愛し合い、アクセルを緩めることなく疾走する。夜の果てにある、ふたりの行くべき頂点まで。 ずっと鳴り続ける環境音と入念な走行パートにより、個人的にはシロイルカさん史上最高の没入感。催眠音声でもたどり着けないような忘我の境地で怖いくらい興奮しました。R18ではなく、R25かR30くらいの大人のセックスを味わえた気がします。詩的で文学的でアンニュイでダウナー、でも人間の内なる本能に駆られて理性を置き去りにして走る疾走感。シナリオも凄いが、主演女優の柚木さんの演技がアカデミー賞ものです。
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