羊歯胞子さんのレビュー一覧

男性向けレビューです。
セルフ無し(女体化)。動作指示無し。

女体化されてふたなり天使と甘々えっちです。属性的に人を選ぶ気もしますが三森愛乃さんの声が可愛いのと、まあ天使だから両性具有だよね、的な部分で個人的にはさほど抵抗なく聴けた感じです。

導入は古典的な分割弛緩法とイメージ法でしっかり落とす感じ。手堅い手法の反面、コンディションによっては寝落ち率も高い(個人的に)のですが、上手く入れればがっつり入れます。今回はキスをトリガーにしているのが面白いですね。
天界へ昇るイメージや、女体化の際に時間を巻き戻して生まれ直すなど、「時の天使」というモチーフを上手く使っていると感じました。
女体化パートで女性として育つ部分はややリア充っぽいのですが、「可愛い女の子」になるのでまあありかな、と。

アダルトパートは性感強化を入れつつのラブラブえっち。ここも手堅く高めて絶頂させてくれます。
またアダパに限らないのですが「幸福感」「ストレスの解消」を暗示として入れているので聴き終わった後の余韻が良いのは好印象ですね。

難点を挙げれば解除後が睡眠移行だけで覚醒が無いところでしょうか。モチーフとしては確かにそのまま寝てしまうのが綺麗な流れだと思いますが、個人的には覚醒パートが欲しかったかな、というところです。

全体としては良作なので、女体化好きの方には特におすすめです。

環境音と効果音については相変わらずの、というか常に最高記録を更新し続けている『道草屋』シリーズ、今回もファンの方はとっくに購入していることと思います。安心のクオリティです。

新人「たびらこ」さんのマッサージと耳かき、耳の甘噛み。
前回の新人稲さんとは対照的に接客慣れした感じで(添付の漫画を読むと納得かも)「面倒見のいいお姉さん」という感じです。安心して甘えられる、意外と道草屋では初のタイプかも?

耳かきは膝枕でありつつ頭を横にしなくていい新方式。ヘッドフォンやイヤフォンで耳が痛くなる欠点を補いつつ膝枕の良さも味わえるお得な方式ですね。でも添い寝は添い寝で捨て難いとも……
耳かき音は今までの延長上で、乾燥タイプの方ならかなりリアルに感じられるかと。また、耳を手で温める際に声や音がこもるところなどもしっかり作り込まれています。
マッサージは肩もみが音だけだとどうしても物足りない感はありますが、肩や首をさすられている感触を感じるほどの音の定位はさすがです。

環境音についても、鉄瓶の方向と距離感がはっきり感じられますし、だんだん音が変わっていくのも聴きどころ。足音や道具を取り出す所作のひとつひとつまで隙がありません。

ハイレゾ音源についてはどうしてもハード(携帯プレイヤー、イヤフォン)がボトルネックになるので自分の環境では判断が難しいかな、という感じですが、かなりダイナミックレンジを広く取っているかな、と感じたので、普通の音声や音楽を聴く時よりボリューム大きめで聴くのがよいかもです。小さな音にもこだわって作られているのが解ります。

サービス内容自体はシンプルですが、ここまで「音」へのこだわりを打ち出した同人音声はなかなか見られないレベルかと。安眠にも良し、細かい音を聴き込むも良し、ファイル容量以外は(笑)文句なしですね。

セルフ選択可(ドライあり)、動作指示無し。

男性向けのレビューです。
2人の術者が左右から話しかける「双子」の手法は以前からありますが、実際に使って成功している作品は多くありません(元祖の双子シリーズとフルトラぐらい?)。その中でこの作品は見事に成功しています。導入の一気に落とされる感じは「双子」手法ならではです。
また、バイノーラル録音を使うことで声の距離感や左右の耳元でささやかれる臨場感が増し、かなり没入感を得られるかと。催眠とバイノーラルが上手く相乗効果になっています。

アダルトパートは焦らしメイン。
ちょっと(?)Sっ気のある姉妹に焦らされながら快感を高められていくのでややM向けでしょうか。
妹の結香は悪戯っ子っぽいS、姉の結衣は一見おっとりしていてドSという感じです。この辺りのキャラの分けかた、演じ分けも良いですね。Sといってもきつい罵倒などは無く、あくまで快楽責めなのでドMでなくても大丈夫だと思います。

一言で言えば「久々に双子の名作来たから買っとけ」という感じですね。キャラも立っていますし、これは続編も期待したいところです。

セルフ無し、動作指示無し。

もふもふ尻尾と肉球のある夢魔(僕っ娘:あ、きのこさんの声がハマリ役です)に導かれて性感を高められ、夢の中でえっちをする催眠音声です。
属性的にかなり盛っているのでその辺りで購入を検討するのが良いかと。

イメージを使った導入から、使い魔に丸呑みされて性感を上昇させられます。導入から性感上昇の流れが割と長いので人によっては冗長に感じられるかも知れませんが、ここでしっかり感度を高められることでその後のプレイがかなりハードかつ気持ち良く感じられます。

プレイ自体はセックスかフェラチオを選ぶタイプでそれだけではハードな感じではないのですが、その前にしつこいぐらいに感度を高められているので肌の触れ合いや尻尾や肉球の愛撫だけでも軽くイきそうになるほど感じられました。愛撫から絶頂までの時間もかなり長めに取ってあるので、苦しいぐらいの快感責めを感じられる方も居るのではないでしょうか。

快感責めとはいってもSM的な責めではなく、プレイ傾向はあくまで愛情を感じられる甘いものです。罵倒や嘲笑は一切ありません。にも関わらず、聴き終わった後にかなりの疲労感(快楽によるもの)を覚えました。

甘い雰囲気で、でもしっかり責められたい方におすすめです。

セルフ無し、動作指示多少あり。

まず最初に、この作品はドライ経験者におすすめします。未経験だとちょっときついかも。
また、体力を消耗するので休日の前などに聴くことをおすすめします。

上記をクリアしたなら今までに無かった長時間ドライオーガズムを楽しめるでしょう。
個人的にはいわゆる連続絶頂とはまた違う感じで、オーガズムの頂点の状態が持続する感覚を味わえました。その分聴き終わった後の疲労感も相当なものです。

導入時にいくつか動作指示があります。が、激しい動きではないので布団の中でも大丈夫です。
また、「お約束」の脱力や深呼吸は少なめで、語り手の物語に耳を傾けているうちに気が付くと深く落とされるような作りになっています。この辺りの技巧はこのサークルさんならではのものでしょう。ありきたりでない導入に興味がある方にもおすすめできます。

長時間絶頂については最初は短い時間から慣らしていって深化を挟みつつ少しずつ持続時間を長くしていき、またマルチプルオーガズム(絶頂の状態から更にイく)を無理なく体験できるように作られています。
とはいえ、繰り返しになりますが長時間絶頂もマルチプルオーガズムも相当体力を使うので覚悟して聴くのがよいでしょう。
その代わり、1度ハマったら快楽は強烈です。もしかしたら新しい扉が開けるかも……?

yanh氏には珍しく(?)変態的なプレイではなくストレートにドライオーガズムに徹した作りで、限界に挑戦している作品です。ドライを求めるなら買わない手は無い、と言いたくなる、おすすめの作品です。

従来の「耳かき」や「マッサージ」「ヘッドスパ」等とは違うアプローチで、純粋に耳元で鳴らされる音を楽しむ、まさに音フェチ音声です。

鳴らされる音は多岐に渡りますが(あえてネタバレは避けます)これがみな耳に心地よい。合間の環境音やコーヒーを淹れる音なども作り込まれています。
かの仔さんの声もバイノーラルで耳元のささやきが非常に良いですね。あくまで「実験」という体なので適度な距離感を保ちつつ、耳元でのささやきやちょっとしたドジっ子ぶり(そこまでではないけれど)に萌えられる、いい演技とシナリオだと思います。

安眠でもリラクゼーションでもなく、純粋に音フェチとして作られている辺りにこだわりを感じます。
価格もクオリティに比して破格と言っていい安さなので音ものに興味があるならぜひ購入すべき、とおすすめできる作品ですね。

1ヶ月ごとに違う耳かき音が12種類、どれもクオリティが高く作られています。
またシナリオや演技も、恋人同士の距離感だけでなく季節感まで感じさせるもので、その月に合わせて聴くも良し、通して聴いて彼女との1年を感じるも良し、という感じで価格を考えると非常にお得なのではないでしょうか。

環境音系が盛り上がってきている時期にあえて耳かきオンリーで勝負するのも声と耳かき音に自信があるからではないかと思います。
環境音ものではない純粋な耳かき音声の可能性を感じさせてくれる作品です。

12トラックある分1トラックの時間が短めなので、単品で安眠音声として使うのは難しい感じですが、耳かきを楽しむにはちょうどよいかと。

耳かき音声好き、または興味のある方なら押さえておいて損は無いでしょう。おすすめです。

セルフ無し、動作指示あり。

12本の薔薇の花になぞらえてべたべたに愛されます。
導入も薔薇の花を使ったものなので、そういったアロマなどがあればより楽しめるかと(無くても大丈夫です)。
テーマに沿いつつも基本を押さえた手堅い導入なので落ちる感覚は十分得られると思います。前作同様女性向けのリメイクなので、安定感はありますね。

オムニバス形式の前作とは違い、恋人との愛情溢れるエッチという形式で、まさにじっくり、といった感じです。
途中でちょっとヤンデレ風なほのめかしがあったり、プレイもアナル責めだったりするのでややM向けかも。ただあくまで愛情を前面に出しているのできつい言葉責め等はありません。ラブラブあまあま好きでもいけるとは思います。

四つん這いアナル責めがあるので、動く指示があると解けてしまう人や、寒い時期にはちょっとつらいかも。
でも作り自体が非常に丁寧なので、自分は動いたからといってすぐ覚めてしまうということはありませんでした。

声優さんを2人起用してバージョン違いを同梱してあるのでお得感もありますね。
どちらもロマンチックな雰囲気の中でじっくり責めてくれるので聴き終わったときに満足感があります。
甘い雰囲気が好き、でもちょっとハードに責められたい、そんな方におすすめです。

セルフ無し、動作指示無し。

このサークルさんとしては久々の(?)王道というか、ひねりを入れない正統派催眠だと思います。
元々催眠の技術については地力のあるサークルだけに、万人向けになっているのではないでしょうか。

とはいえ、バイノーラルを使ったささやきや「雲」をメインモチーフにしているところなど、随所に一工夫こらしたところが見られます。
バイノーラルの質の高さについては紗藤ましろさんに負うところも大きいのかも。耳元でのささやきや、声が遠くなるところなど、非常に上手く録音されていると思いました。ノイズもほぼ無く、ささやきもぞくりとする近さです。

また、50分足らずの中で深く落として性感を高め絶頂させてくれるスクリプトもさすがです。濃密な内容で、余韻もしっかり味わえることを考えるとコスパはかなり良いと言えるのでは。

上質な催眠とささやき声の組み合わせでかなり隙の無い名作に仕上がっていると思います。ドライの催眠音声をお探しなら押さえておいて損は無いかと。

百合ですが、再生時間の半分以上がエッチパートで抜きどころもふんだんに入っています。
とはいえ、ただのエロボイスではなく、エッチを通じて2人の心が通じていく様がしっかり伝わるシナリオなので、ボイスドラマとしても十分楽しめる出来だと思います。
攻め(タチ)の子が受け(ネコ)の子を好きなのが伝わりますし、受けの子も流されるばかりではなく最後にちゃんと自己主張している辺りが好感度高いですね。

水音などは最近の効果音重視の作品を聞き慣れているとややバランスが悪く感じられる部分もありますが、シナリオのテンポの良さと声優さん2人の演技が良いので総合的には高評価です。それぞれの声の特性を活かしたキャラ作りで上手いな、と思わされます。

音声作品は聴き手に向けて語りかけるものが多く、この作品のように2人の世界を見せて(聞かせて)くれるボイスドラマは希少なのでそういう意味でも毛色の違う作品を探している方におすすめかな、と思います。