ccc-さんのレビュー一覧

ヒロインはモデル体型で可愛さより綺麗さ・美しさに振った印象です。媚びた印象は無くティーンズの恋愛も大人の風格を感じます。

エロは細めの描線で丁寧に作画され、美しさを感じます。丁寧なトーンワークと描線故か、やや固さも感じるので、この作画に柔らかさが加わればより素晴らしいエロになると感じました。

お話は相思相愛・純愛に統一され、真面目なストーリーテーリングと感じました。ややコメディに寄せた話もありますが、この絵柄は真面目な恋愛が似合いますね。

掲載作で最新となる「ちぐはぐユースフル」は、水泳部の後輩が催眠アイテムをきっかけにクールな先輩(男性口調のロングヘア)にアプローチ。実は催眠に掛かっていない先輩との行為中に両思いが発覚して、お互いを確かめ合うストーリーです。行為中に恋が実りそのままエッチを続行、ハッピーエンドで締める流れは読後の満足感があります。

前作の単行本では話作りに手探り感がありましたが、今作では純愛/和姦系に統一して、作風の確立を感じる作品集です。

ヒロインは優しさを感じるティーンズがメインで、読者の庇護欲を刺激します。人妻キャラもお姉さんの造形で、人妻モノでお馴染みのねっとり感や背徳感は薄いです。エロは形の良い美乳に目を奪われます。着衣率は12話中9話と高め。

登場する竿役は人格が成熟しており、ヒロインを愛し愛される甘い空間で読者を癒やします。特に、跳ねっ返りの不良少女(表紙のヒロイン)と偉丈夫なバーテンダーの恋愛を描く「憧れの人」は、竿役に大人の魅力があり、ヒロインとの関係が引き立ちます。

2話+4Pエピソードの連作となる「野草の唄」は、戦前の不穏な空気の中、書生とお嬢様との身分違いの恋を描きます。戦争への出征もありシリアス寄りの話ですが、巻末の追加エピソードでハッピーエンドが示唆されます。

快感を共有する双子姉妹と下宿する青年の蜜月を描く「ツインズ☆スクランブル」は3話。年下の幼馴染に告白された人妻が流される「若妻は恋人みたいに」は2話。その他は1話読み切りです。

「若妻は～」は告白した竿役が勢いでセックスに持ち込み、人妻をグズグズに突き崩します。この作家さんは快感に崩れる表情が上手いですね。続編の「若妻とお風呂遊び」では前話で陥落した人妻がさらにお風呂場で崩されるエピソードで、ページの殆どが濡れ場となりエロ濃度は高いです。旦那は欠片も描写されないので、和姦-寝取りカテゴリでしょうか。

お話の甘さは「ツインズ☆スクランブル」。エロ特化は「若妻は～」を推したいですね。フライトアテンダントを扱った作品で流されが1本。その他は糖度の高いストーリーです。

作者があとがきで言及していますが、ヒロイン9人中6人がホットパンツの作品集です……が、生地の薄さはパンツ/水着レベルなので、ジーンズ系の厚みや隙間を好むフェチ紳士は異論があるかもしれません。美しいお尻の形そのままホットパンツなので、エロ度は高いです。

表紙のヒロインが登場する付喪神さまシリーズが5話(うち1話はヒロイン交代)、他は読み切りが6話の構成。全話和姦でほっこりする話も多いです。

付喪神シリーズは、長年連れ添う付喪神と古物商を経営する青年との蜜月を描いています。既に関係が醸成され、お互いを認めあっている関係のため、ティーンズラブに見られる恋からの盛り上がりは期待しない方が良いでしょう。姉さん女房の付喪神と青年が愛し合っているのは間違いが無く、複数のヒロインが出て青年とエッチするも、正妻の貫禄は微動だにしません。欲を言えば、少年時代の付喪神との馴れ初めエピソードが欲しかったですね。

エロで印象に残ったのは豊満な美乳。プレイはパイズリ程度で、特段おっぱいにフォーカスした作品では無いと思いますが、形の美しさが妙に印象に残ります。巨乳エロのこだわりとして、ある程度のだらしなさを表現する作家さんも多いですが、この作家さんはハリのある美しさにこだわりを感じます。

お話の構成・属性は次の9話です。
兄妹(調教)、おねショタ(ギャル)、兄妹(憑依)、姉弟(チアコス)、おねショタ(ショタ攻)、おねショタ(人外)、アイドル、幼馴染(ギャル)、幼馴染続編(3P)

強制・無理矢理、NTR系の話はありません。実妹にスマホアプリの精(?)が憑依して姉弟プレイとなる話がありますが、これは憑依か催眠かカテゴリ分けに迷いますね。

局部描写が特徴的で、解剖学的というか子宮口を正面から描写しています。子宮口は臓器扱いで無修正、その周囲は性器のため輪のように修正トーンが貼られています。その絵面に興奮するか笑うかは読者の性癖次第ですね。

ポプリコミックスに2013～2015年掲載の作品集。ロリ顔とグラビア体型がフュージョンした作画が特徴です。

この作者さんは体型もロリ寄りと記憶していましたが、過去作のサンプルを見返すと当時からそこそこ頭身はありますね。今作では近年の作品ほど腰回りや胸など横周りが(良い意味で)サイズアップしており、エロスに貢献しています。

デフォルメを効かせたロリ顔+グラビア体型は、ヒキで見るとやや歪に感じますが、エッチシーンで体位やアングルが絡むと、一転して魅力的なエロ描写になります。意図した仕掛けか分かりませんが、上手くハマっていますね。

シチュエーションは和姦&同級生&妹モノです。ロリ系が1本ありますが、それ以外は豊満なおっぱいプレイです。尚、作品には人気アニメやネットミームのパロディが散見されます。仕込まれたネタに過剰反応する方は実用に障るかもしれません。

表紙のヒロインが登場する「黄金体験!」は1話目は20Pのうち2ページが導入、3ページ目から即豊満なおっぱいが拝めます。金髪美女おっぱい未亡人ママであるソフィー茅野さんとねっとり中出しセックスの後、これまた金髪ボーイッシュ美乳ショートカット同級生であるところのマイケル茅野が乱入して、3P突入&孕ませ発言付きの中出しフィニッシュ。続編の「もっと黄金体験!」では、責任を取ろうと頑張る竿役にヒロイン2人が惚れ直して結婚&子作り上等の3Pセックスです。一体どんな善行を積んだらこんな目に遭うのでしょうか。

他の収録作にも共通しますが、豊満なボディと可愛い性格のヒロインだけでなく、竿役のヒロインに向けた愛(=好意)の強さがポイントです。相思相愛で好き好きオーラが充満した空間でのボリュームあるねっとりエッチは、純愛主義の紳士が望む楽園ですね。

タイトルの通り、マゾ・流されの割合が多い作品集です。マゾ・調教、復縁を迫られ押し流される、バカップルの喧嘩セックス等バリエーションはありますが、概ねヒロインは快感に激弱で竿役に攻められます。竿役が受けに回る話もありますが、少々ゲスな立ち回りも含め、ヒロインを翻弄する役柄が多いですね。ヒロインの体型はグラビア型で豊満です。汁気の描写も多目で濡れ場は迫力があります。

NTR、ロリ、インモラルな設定は見当たらず、コメディ寄りの話の回し方で背徳感は感じません。ヒロインはクセのあるキャラもいますので、純愛カテゴリとも言い難い。マゾ・隠れマゾ・流され属性のヒロインによる様々な変化球を楽しむエロ漫画……といったところでしょうか。

竿役とヒロインによるネジの外れた掛け合いからの明るいエッチが特徴の作品集です。全編和姦でヒロインはアホ可愛い子が多く、カラッとした展開で読後感も軽いです。

単行本タイトルの通りヒロイン層は○学生と思われます。どのヒロインもエッチに明るく積極的で、竿役に積極的にアプローチします。全体を見返すと殆どのヒロインがいざ先手とばかりフェラから入っていますね。

嫉妬や恋慕等のじっとり感はほぼ皆無なので、その手のエロをお求めであればニーズに沿わず、一方重たいエロが食傷気味で癒やされたければ、当作品集は丁度良い清涼感を得られます。

収録作の全ての作品が、キュート&エロな名作集です。初版2012年のため紳士達には行き渡っている感もありますが、今(2018年)読んでも一線級ですね。

中には屈折したヒロインが竿役を弄ぶ話がありますが、これも結局は好意の形なので、全話純愛と考えてよかろうと思います。ヒロイン達は起伏のあるスタイルでボリューム感があります。丁寧なトーンワークで胸と腰の立体感を強調し、濡れ場の汁感・密着感もガッツリです。

「かやね更生作戦」「夏の向こうに」の導入部では、ややコミカルにヒロインと竿役との関係を描き、濡れ場では一転しおらしくなることで、ヒロインの魅力をより増しています。