ccc-さんのレビュー一覧

短編12本、1話16P構成です。昨今の平均に比べてやや尺は短いものの、ある作品では16ページ中13ページをHシーンに割いており、1作品あたりのエロ濃度が高く実用的な作品集になっています。

お話は全編相思相愛です。一貫して和姦ですが逆転シチュやラブホテルでの痴漢プレイ等、シチュエーションは豊富です。曇らせ要素もないため頭を空っぽにして楽しめます。

絵柄はサンプルの通り、ややデフォルメを効かせた可愛らしさと豊満な肉体が特徴です。初単行本とのことで絵柄に変遷があり、初期作品よりもこなれた頃の絵柄は柔らかさが強調され、より魅力的に感じました。

ちち・しり・ふとももにボリューム感のある描写で、体位を問わず挿入後のピストン描写は迫力があります。アグレッシブな性器描写に加えてトロ顔が抜群に上手く、絶頂シーンに向け盛り上がります。当レーベルは一時期相当に修正の厳しい時期がありましたが、この単行本は大丈夫です(仮に規制が入れば大ダメージな作品集と言えます)。

おねショタ好きで当作品がフォロー外の紳士は居ないと思いますが、もしあなたがそうであればセールを待つ必要ありません。買いましょう。

主人公の「ナギ」はケモミミの(ケモノ憑き)少年で、性知識に疎く師匠(美魔女)の肢体に興奮して自慰することに罪悪感を抱き、家出を決意する程のウブさです。勿論逃亡は師匠に阻止され、ついでに襲われるわけですが。

その後は……飼い猫(淫魔)に襲われ、友達(少年)に襲われ、薬剤で急成長した姿で師匠とラブラブエッチとなり、嫉妬心からメイド服を着て給仕したところを師匠に襲われ、飼い猫とその姉(淫魔)に襲われ、師匠とお風呂でラブラブエッチを楽しみ、師匠の師匠にお付きの獣憑き(美女)に襲われ……と、ナギ君を愛でるメリーゴーランドが続きます。

美麗な絵柄で書き込みに熱量があり、作画の仕事は完璧です。どの登場キャラも可愛く美しく、シリアスな展開はあれど悪辣なキャラクターは居ないため、安心して翻弄されるナギ君を愛でられる作品です。

作者の単行本は全て読了(2017年現在)していますが、当作品は堕ちモノとして傑出しています。「ご拝借!」「ご延長!」「ご返却!」3部作は作者の既存作品と比較しても突然変異級の出来栄えですね。当レビューは3部作について。

セックスが異常に上手い竿役(クズ)がヒロインを陥落する流れは当作者のテンプレですが、1週間のセックス漬けで完堕ちしたヒロインが結婚後も間男に隷属するという、結婚相手からしたら悪夢としか言いようのないEDです。幕間の描き下ろしイラストで結婚式のその夜も描いているのが余計に酷い……いやぁ酷いですねこれ。

本当に酷い展開ですが、彼氏(結婚相手)の描写がほぼ無いため、寝取られモノとは言い難く、セックスに溺れるヒロインの痴態が強調された堕ちモノになっています。NTRは大嫌いだけど、たまにはダークな刺激が欲しい……という紳士にはピッタリの作品だと思います。

女子○学生、セーラー服、黒タイツ、素朴、黒髪ロング、三つ編み、眼鏡、処女、アナル調教、叙情感……当作品の主な要素は以上です。性癖に正直なエロ漫画と感じました。

メインとなる5話連作のシリーズは女子○学生と教師との恋愛モノです。特筆すべきはプレイスタイルで、なんと5話中4話までアナル(スカ無し)のみ。5話で恋愛ドラマの末処女喪失となりますが、その後もアナルで仕切り直しという徹底ぶりです。これは教師(竿役)の良心の呵責により、そのようなプレイに至っているわけですが、そもそも教え子に手を出す時点で外道なので、まあただのド変態性癖ですね。

ストーリーですが、他の短編も含めて読者を曇らせる展開は無いと思います。危うい題材であり、切なさの余韻もありますが、概ね良い話でまとめています。絵柄の影響もありますが叙情感があり、少女たちの恋模様に目を細める紳士もいるでしょう(まあ抜くんですが)。

題材からしておっぱいは無く、ボリュームのあるエロではありません。顔の造形はサンプルの通り素朴なものです。…が、黒タイツの描写にはこだわりがあり、明らか作画工数が掛かっています。黒タイツ党の紳士はこれだけでマストバイでしょう。作者の性癖が爆発しているエロ漫画は好ましいですね。

初版は2009年、全9本、コミックRiN掲載の作品集です(うち1本はパペポ掲載作)。タイトルのヒロインが登場するサキュバスシリーズは5本で総ページの6割程度です。

ヒロインはティーンエージャーで学園が主な舞台です。シナリオは全編平和な内容で読んでいて安心感があります。どこかとぼけたやり取りをしつつ、竿役とヒロインが心身共に繋がる多幸感は作者ならでは。ヒロインが可愛いのは当然として竿役も好感の持てる人物ばかりなので、読み進めて感情移入しやすいと感じました。

プレイはノーマルです。サキュバスが出てきますが精気を吸わないと死ぬ…といった設定も無くエッチ導入へのお気楽な舞台装置になっています。個人的には幼馴染兼サキュバスの「ミヤノ」よりも、気の置けない友人からサキュバス絡みの出来事でHする仲になる「九条」を推したいですね。かわいい。

画力は高くありませんが、濡れ場の構図は毎度工夫されています。サンプルの絵柄がマッチするなら実用面でも問題ないかと思います。

ヒロインは可愛さに全振りしたゆるふわ女子達がメイン、年齢層はミドルティーン～大学生くらい、舞台は学園が多いです。全11話で一部ほんのり不穏な話もありますが、概ねハッピーエンドの構成です。

プレイは1on1で屋外や女性上位シチュ、道具からの流され等バリエーションあります。中にはヒロインの意に沿わず行為に至る展開もありますが、途中でヒロインもノリノリになるので後味は調整されています。

成人付近の女性であっても陰毛描写は一切無しと作者のこだわりが垣間見えます。とはいえロリを売りにした描写は一切感じません。とにかくヒロイン達の可愛さに振り切ってるので、絵柄にピンときたら間違い無いと思います。うーん、かわいい。

表題作でまるごと単行本一冊を使った全9話、ヒロインは3名、竿役の主人公は1名でその他のキャラは端役を含め出てきません。

1テーマで1冊の作品では、途中のドラマで起伏を付けたがる作家さんが居ますが(往々にして実用性の無い方向にページを使う)、この作品では誘惑をすっぱり断っているのか、全編普通に使えるエロ漫画になっているのが好印象です。

ヒロイン3人に血縁関係は明言されませんが、擬似的な姉妹といった関係性です。長女の巫女、次女の家政婦、三女の忍者で、お話的には次女がメインヒロインの扱いです。年齢層はティーンエージャー～20才くらいでしょうか。三女(?)の忍者はロリ設定の様子ですが、これは作者がロリ系を描き慣れて居ないのでしょうか、違和感があります。

主人公は浪人生で、相続問題から田舎に帰省するも、幼少期に結婚の約束を交わした3名(主人公は忘れている)から毎度ちょっかいを受けます。冒頭から好感度MAXで始まり、引っ越ししたその夜には次女による夜伽という話の早さです。

全編明るいスケベとおっぱいで埋まっており、ヒロイン3名が抱える闇も胃が痛くなる展開も無く、好感度MAXのまま最後はハーレムルートという、約束された楽園になっています。

表題に増量中とありますが、その通りページ数233ページでお得感がある作品集です。表紙のヒロインが登場する「六畳ひと間メイドつき」は3本+描き下ろし(カラー4P)と小中編の尺。魅力的なキャラなのでもう1本読みたかったですね。

登場ヒロインはハイティーンで統一、どの子も愛でたくなる可愛さがあります。読者が曇るような辛気臭い展開は無く、明るいお話でまとめているのも好印象。事故→昏睡から無名の竿役に一方的にHされる作品もありますが、途中から幽体離脱中のヒロインがノリノリになるだけでなく、夢オチで終わる気の使いようです。

エロの傾向ですが、ヒロイン全員豊満なおっぱいが特徴です。描写もデフォルメを効かせて柔らかさを強調。のけぞり等、途中の快感描写を経てのフィニッシュシーンは見開きで迫力があります。ただ、見開きのフィニッシュは電子書籍とやや相性が悪いですね。

個人的にノーマークの作家さんでしたが、既刊6冊とかなり描いていらっしゃるのですね。過去作も含め、今後もチェックしたいです。

初単行本とのことですが、一貫して画力が高く巻末漫画までしっかり楽しめました。表題に清楚で淫らとありますが、その通りの清楚な絵柄で、ヒロインの乱れる姿にも美しさを感じます。

作品通して恋人同士の和姦ですが、竿役がヒロインに意地悪→調教のパターンが多いです。「いぢめられる清楚なヒロイン」シチュが合う方はドハマリするかもしれません。

作家さんの性別は調べていませんが、竿役の描写に女性視点が垣間見えます。どこなく少女(レディース)漫画に登場しそうな竿役で、言動には女性からの願望が感じられます。ヒロインの乱れる姿はしっかり描写されており、実用には問題無いと思いますが。

表紙のヒロインが登場する「クン×デレ」シリーズは他の収録作とは趣が異なります。ヒロインが積極的で竿役の主張が少なく、艶姿に集中できました。個人的にはこのシリーズが好きですね。

当作品はどこかとぼけたキャラクターの掛け合いが魅力で、独特の空気感があり、その他の単行本も含めた作者の持ち味になっています。その空気感の中で竿役もヒロインも嫌味が無く、イチャイチャからのエッチは多幸感があり、何故か癖になる魅力があります。

作品中3Pは2本、その他は1on1で全編ノーマルプレイです。構図やシチュエーションは各作品起伏があるので、絵柄の好みが合えば実用性は問題無いでしょう。

当単行本はコミックRiNで2008年～2010年に掲載された作品集で、絵柄は古く画力も今の水準ではやや厳しいです。しかし元々画力で勝負する作者さんではないので、記号化された絵柄とキャラクターの掛け合い&エッチに興味があるなら楽しめる作品と思います。