本来、私がゲームを購入する基準としては、
「自分が実際にその世界に入り込んだとして楽しめる世界かどうか。」
「ご都合展開でも良いからハッピーエンド万歳」
です。
その基準から言うと、男女どちらの立場でも、この世界には絶対に入りたくないし、買わないはずの作品です。
男だったら基本的に殺される運命しか見えないし、女なら人の尊厳を踏みにじり、粉々にし、消滅させる勢いで性的暴行を受け、精神が壊れるのが先か、命そのものが消えるのが先か・・・というくらいです。
ホント、よくこんなシナリオ考え付いたなと思うくらい・・・。
ジャンルとしては確かにR18なんですが、個人的にはエロはおまけ要素くらいにしか感じません。
それでも、体験版を試しにやってみた結果で購入を決断しました。
そして、購入して製品版をやってみた感想としては、やはり自分自身でこの世界は体験したくない。でも、作品としては面白い。という、ある意味の矛盾を抱えてしまうほどでした。
作品中で、主人公のゲオルイースが「私は英雄じゃない。真の英雄は私を助けてくれた周りの人々だ。」という主旨の発言をしていますが、それを心から賛同したくなる程に、パーティメンバーが魅力的です。
そして、本人は自身を卑下していましたが、ゲオルイースはそんなメンバーが希望を託すに足るだけの魅力・カリスマ性を持った主人公だと思います。
メンバーで特にお気に入りは、スティアラとカラの騎士ですね。
スティアラは普段マイペースでイタズラ好きな不思議っ子という感じなのですが、彼女こそ聖女と呼ぶに相応しいでしょう。
カラの騎士の正体が分かった時は鳥肌が立ちました。
盾としての安心感は半端無く、パーティ編成では常に入れていました。
監獄からの脱出を目指すシナリオと、過去の魔族との戦争を潜り抜けるシナリオが交互に絡み合い、何となく2つのRPGを並行で進めている感じがして、こんな手法もあるのかと実に楽しめました。