Beer and Bear的赏析一览

耳かき、耳吹きといった定番パートはあるものの、全体はボイスドラマ寄りの作品。ドラマといっても劇的な展開があるわけでなく、ありきたりな日常風景があるだけ。学生時代って、たとえ可愛い女の子が近くにいても、毎日の生活は退屈だったり気怠かったりするんですよね。その空気感がリアルに出ていて良かったです。個人的に、今井麻美さんのことは昔から応援しているので、パケ絵の子ではなくて今井さん本人の顔が浮かんでしまいます。それもまた良き。

他のレビュアーの方も書かれていますが、吐息が素晴らしい作品で、その質、量(収録時間)の両面において、全年齢向けASMR作品の中ではベストに挙げられると思います。

安済知佳さんは、他のASMR出演作でも感じましたが、吐息を収録するということに躊躇のない方のようで、まったく手加減のない吐息を聞かせてくれます。息の大小、口の息と鼻息、声の混じった息など、使い分けも巧みで、あるいはご本人も楽しみながら演じられているのかもしれません。

適度にせくしーで適度に心地よい、ヒロインとの距離を間近に感じられる素晴らしい作品でした。ヒロインのキャラは、いわゆる「クーデレ」でしょうか。低めの声と相まって、聴いていて落ち着けます。耳かき、マッサージなど、効果音も良質で、シリーズの今後に期待が高まります。

主人公(聞き手)に対して「早くうめたんしゅきしゅきー、になってくださいねー」と、小悪魔的に迫ってくるうめちゃん。耳かき、マッサージなども一通りこなしてくれ、囁き、吐息なども適度にせくしーで良い感じです。

が、他のレビュアーの方も指摘されていますが、実はうめちゃんの方こそが主人公大好きであり、その主人公はヒロイン・浅草ゆりと幼なじみで最も親しい関係にある、という設定になっています。後半はうめちゃんの叶わぬ恋への思いが溢れてきて、少々重い感じになります。

「ダミヘ俺クン」の作品世界全体が好きな方、ストーリー性のある作品が好きな方向け、といった感じでしょうか。純粋にリラクゼーション目的だと、後半がちょっと楽しめないかな、と思います。

大ボリュームの作品ゆえ、ダウンロードの場合、ファイルサイズがすごいです。圧縮状態で実に20GB超え。解凍後は、WAVが32.9GB、MP3が1.82GBとなります。普段はWAVをハイレゾのままFLACに変換して保存している自分も、今回ばかりはMP3でストックすることにしました。

作品の方は、人気シリーズの念願のリブート。このレビューを書いている時点で、既に続編も出ていますが、1作品あたり2人の美容師さんが付いてくれるようになり、今回は前シリーズでお馴染みだった、大人しめの六花さんと、新登場の新人、小悪魔的なすばるちゃんという組み合わせ。キャラの違う2人が好対照となっていて飽きさせません。

そして、前シリーズと同じく、普通の良質な美容室ASMRが、突如エッチに変貌する意外性が実に良いです。今後の展開にも期待しています。

定評あるシリーズの6作パック。

いずれの作品も、前半7割は、全年齢向けに出しても問題ないような普通の美容室ASMR。効果音も非常に良質なものです。普通に施術が終わって帰るのかな、というところで唐突な手コキ、挿入、という流れが、実に意外性があって興奮させられます。さっきまでプロの仕事に徹していた美容師さんが、大きな声を上げて喘ぐというシチュエーションがたまりません。自分の場合、初めから終わりまでHパートで構成された作品よりもむしろ好きです。

収録された6作のうち、個人的フェイバリットは、「新人・日向ひかり編」。ひたむきで明るい娘が、カットやシャンプーも、Hも頑張る様が良いです。

街のケーキ屋さんに、パティシエ見習いとして入った自分(聞き手)が、前田佳織里さん演じる先輩パティシエさんと一緒にケーキを作ったり、耳かきやマッサージをしてもらったり、という作品。

前田佳織里さんの明るく可愛らしい声、ドラマパートのシナリオの良さ(パティシエを目指した理由、思い出など)と相まって、健康的で多幸感あふれるシチュエーションになっているのが良いです。

効果音はいつものkotoneiroクオリティで高水準。前田佳織里さんの吐息も可愛くセクシーで素晴らしいです。この方の作品をもっと聴いてみたくなりました。

アニメ化にあわせてリリースされたタイトルで、時間的にはややコンパクトなものの、その分お買い得となっています。何より、そうしたお試し的な1作でありながら、大西沙織さん、鬼頭明里さんという今をときめく2人の声優さんが左右から同時に囁いてくれるという贅沢構成が素晴らしいです。

売れっ子の声優さんのASMR作品だと、事務所的なアレなのか、吐息を一切聞かせないものがあったりしますが、この作品はそんなことなく、適度にえっちで適度に可愛らしい、吐息まじりの囁きを聞くことができます。

効果音も高水準で、ドラマパート、耳かきなどの施術パートのバランスも良く、アニメで興味を持って、初めてASMR作品を購入しようと思っている方にもお薦めな作品です。

個性的なキャラクターが癒やしのひとときを与えてくれる、RaRoさんのCafe『Sereno』シリーズの4作目。今回はリケジョかつボクっ娘というなかなかピンポイントな属性。演じられている本多真梨子さんの声は、それほど中性的ではなく、可愛らしく適度にセクシーであるため、ボクっ娘に慣れていない人でもすんなり入っていけると思います。

なぜ癒やしに興味があるのか、など、結構理屈っぽく色々なことを語ってくれるのですが、その喋り自体も心地よく、施術の効果音と相まって、癒やしの空間にいざなわれます。あと、Cafe『Sereno』シリーズの他キャラクターへの言及も少しあったりして、1作目から買っている人はちょっとニヤッとできたりします。

ヘアカットサロンという、RaRoさんの作品としてはお馴染みのシチュエーション、なのですが、今回は効果音をすべて録り直しているのか、これまでの作品と音がずいぶん違います。個人的に、それらの音に関してあまりポジティブな感想を抱けませんでした。

ヘアカットは、切れないハサミで竹串でも切っているかのような音ですし、産毛剃りもノイジーでリラックスできません。耳かきも音が籠もり気味。これだったら過去作品の音をそのまま使いまわしてくれた方がずっと良かったです。

明坂聡美さんの演技は素晴らしく、優しく包容力のある声で包み込んでくれます。いつものRaRoさん水準の効果音が付いていたら、本当に大傑作になったのに、残念です。

人気ゲームキャラ(太ももが印象的なあの子とか)やテレビのナレーションなどでおなじみの、のぐちゆりさんによるASMR/ボイスドラマ作品。ここでの設定も「元気っ子彼女」ということで、彼女が演じたゲームキャラを彷彿とさせる雰囲気があります。適度に癒やされつつ、元気も与えてくれる感じ。最後の添い寝は結構ガチな感じの寝息で最高でした。