派手な印象のいじめっ子クラスメイト女子から日常的に暴言や暴力を浴びせられている主人公が催眠術をきっかけに復讐していくお話です。
最初からだいぶイメージの悪い一条美尋さん。
まずは、その一条さんが主人公へ面白半分に催眠術をかけて失敗し、余興みたいな感覚で自分にもかけさせます。
それから催眠術にかかってしまった一条さんが誤認識した状態のまま、いじめている感覚で主人公にご奉仕していく流れになります。
トラックを順番に聴き進めていると催眠効果でラブラブな振る舞いが内側の本心まで浸食しているのかも…と錯覚してしまいそうですが残念ながら全く主人公の事を好きになっていません。
催眠が解けた状態のやり取りがだいぶ酷いのでこれまでのいじめに対してこれからの人生を使って償わせるという「復讐」劇の完成を堪能できました。
最終トラックである08だけ聴くとラブラブの相思相愛で妊娠ハッピーエンドなのに、その前のトラック07を耳にした後では、一条さんに感情移入してしまったばかりに絶望感がヤバかったです。
聴き終えてすぐは、だいぶ後味の悪い作品に思えます。
しかし、催眠にかかってから中盤まで本来の認識と実際の行動や言動のギャップが面白いし、本来の一条さんにとっては、本気で嫌な結末になってしまうという形で過去の代償を払わされる展開になり、だいぶ闇を感じるようなブラックな終わりを迎える感じも復讐劇としてとても良かったです。