この作品の肝はまつりちゃんのヤンデレ具合ですが、世界観にも是非注目してもらいたいです。
男性をペットとして飼うことができる世界なので、当然のように首輪をつけて「いただく」ことができたりペットが挿入することへの倫理的な問題への言及など、設定の深さを感じられてとても良かったです。個人的には男性の去勢の概念があったところはヒュッとなりました笑
あと、甘々トラックでも主従の立場の違いを感じられる台詞が多いところが(僕含む)男性受けを好む方々にとっても嬉しいと思います。
肝心のまつりちゃんについてですが、メンヘラの解像度がめちゃくちゃ高いと感じました。特に気分が落ちているときのまつりちゃんには、生殺与奪権を握られていることから彼女の一挙手一投足で自分が終わってしまうんだという恐ろしさを感じられること請け合いです。
トラック3では元カレとの電話で不機嫌になったまつりちゃんに足舐め奉仕を強制されます。無能ペットのくせに憐れんだような印象を与えた自分が悪いのですが。完全にショコラに感情移入していたので指舐めの焦らしでは早く・・・!って気持ちと奉仕をしなければ、という気持ちで心が迷子でした。あと本筋ではないですが足で頭撫でられるシチュは案外良いものだと感じました。
トラック5ではご主人様がいない生きていけないショコラと、ショコラがいないと心が壊れて生きていけないまつりちゃんとの共依存えっちのトラックです。悲痛な泣き声と縋るような「好きでいて・・・?」という台詞がめちゃ刺さりました。これまでと違って、生命維持としての依存だけでなくまつりちゃんには自分しかいないのだとショコラ目線でもえっちの過程で思うようになり、単なるご主人様とペットという立場を超える感覚を感じました。
心が弱い人にとっては飲み込まれないように注意が必要ですが、感情が揺さぶられる良い作品です。
まつりちゃんとショコラ、2人なら世界も怖くない。