藍りんごさんのレビュー一覧

ミミナを徹底的に好きにさせ、物語に感情移入させ、リスナーが完璧に仕上がったタイミングでお出しされるエピローグで、切なくて、辛くて、涙が止まらなかった。

でも、絶望で終わる物語ではないと思った。
ミミナの夢、それは異なる種族が手を取り合い共存する世界。そんな果てしない夢の鍵となるのがミミナと主人公の子供だと思う。種族を超えた愛、それも大好きな人の事を想って躊躇いなく斬首されることを選ぶほどの愛が生んだまさに共存の証であるあの子が、狩られずに生きている。そして「パパ」に見つけて貰えた。物語は悲しみで幕を閉じたように見せかけて、密かに未来への光を繋いでいた。

思い出の中でいつも一緒だと、ミミナは言った。
「カミサマ」なら夢を未来に繋いでくれると言った。
今度は主人公が「カミサマ」になり、混血の希望の子と、ミミナの想いを未来へ連れていく物語が始まるのだろう。

星に願えば心からの願いを叶えてくれる
そんなことを歌っていた曲がありましたね。
リムは、夢を見ていた。アンドロイドに夢見る心が育まれるほど、幸せな生活だったんでしょうね。
ご主人からの愛を感じながら、甘い夢を見ていた。
夢を叶えるために必要な方法があるなら、きっと誰でもその方法を選ぶし、その選択を完全には否定できない。やってみなければわからない事がある。

願わくば、「リム」が幸せな夢を見続けていますように。