作品内容
高校時代、教師の愛人として目に焼き付けた女の死に顔ときれいな遺体に心奪われている美術家の女、かって自分を殺した変態男の性器を吸って精気を吸っている女、地下アイドルから企画AV女優、SMの女王様に上り詰めた何者でもなかった女、アダルトプロダクションの女現場マネージャー、幸運だけで人気作家となった女流ポルノ作家……業深い人生のふとした瞬間に立ち現れる快楽と怪異の迷宮を描き出す、九つの官能文藝短編!
岩井志麻子(いわい しまこ)岡山県生まれ。「ぼっけえ、きょうてえ」で第6回日本ホラー小説大賞を受賞。同作収録の短編集により第13回山本周五郎賞を受賞。『岡山女』が第124回直木賞候補。『魔羅節』『チャイ・コイ』(婦人公論文芸賞)、『自由恋愛』(島清恋愛文学賞)など著書多数。