美しいアラクネメイドと妖しい関係になった話～身も心も絡めとられて～

白(ハク)

豊後の地を縄張りとしていた妖怪、土蜘蛛の一人。
人の器に六本三対の蜘蛛脚を生やしたような異形の姿をしているが、純粋な人に擬態することもできる。
人としては、名前の通り雪のように白く長い髪を持つ妖艶な美女。
一人称は「妾(わらわ)」。
表向き侍女の役目を仰せ付かっており貴男を「旦那さま」と呼び慕うが、あまり仕事熱心ではなく、遊女が侍女の真似事(コスプレ)をしているようないかがわしさが漂う。

行為中、背中にしがみついて爪を立ててしまう癖がある。

時は古代。
平安よりも闇深く、神仏がずっと身近に在り、そして妖怪変化の類が少しだけ珍しい隣人であった時代。

列島に王を戴く大和の朝廷に仕える武人――謂わば宮仕えの役人である貴男は、御上の命に従って西国の妖怪討伐……「西征」を果たした縁に依って、地方の代官に任ぜられる。
同時期、そんな貴男の側仕えとして傍らに侍るようになった一人の女がいた。
名は、白(ハク)。
その名が示す通り雪のように白く長い髪を持つこの美女は、貴男の身の回りの世話をさせるための侍女ということになっていた。

しかしてその正体は、貴男の任地にかつて根を張っていた化外の妖異――「土蜘蛛」、その一人。
彼女は他の妖怪をいち早く見限り、貴男の下に降っていた。
見目麗しく、表面上は礼儀正しくも、どこか人を小馬鹿にしたような雰囲気が透けている妖艶な美女。
世が世なら傾城傾国と謳われるであろうその美しさは、いつ寝首を掻かれるとも知れぬという警戒を抱かせて余りある。
そこで貴男は、彼女を要監視対象としてあえて側に置いたのだが……一つ、誤算があった。

(少なくとも見目は)若い女と男、過酷な討伐の途において付かず離れず行動を共にすれば当然のごとく情が生まれ。
彼女もまた、妖怪討伐を命じられるような逞しく若い雄をお気に召したのか。
なし崩し的に情を交わし、懇ろの関係となってしまったのだった。

……斯くて討伐が果たされた後、貴男は白(ハク)を侍女として側に置く。
依然として監視が必要という名目も皆無ではなかったが……しかしそれは、土蜘蛛の「愛人」と情を交わす爛れた日々の始まりでもあった……。

01.序、或いは息抜きの申し出

02.巧みに吸い出される口淫奉仕

03.穏かに貪り合う夜の秘事(本番・人間形態)

04.戯れに妖異の身を弄る(前戯・土蜘蛛形態)

05.異形との情交(本番・土蜘蛛形態)

06.余、或いは事後の閨